アフリカ睡眠病

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アフリカ睡眠病(あふりかすいみんびょう、sleeping sickness)は、アフリカ中央部で流行する風土病である。催眠病眠り病アフリカトリパノソーマ病とも呼ばれる。

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[編集] 原因

アフリカ睡眠病を引き起こすトリパノソーマ(紫色をした4つ)
アフリカ睡眠病を引き起こすトリパノソーマ(紫色をした4つ)

トリパノソーマという原虫による。トリパノソーマには2種類、Trypanosoma gambiense(ガンビアトリパノソーマ)とTrypanosoma rhodesiense(ローデシアトリパノソーマ)があり、流行地域が若干異なる。ガンビアトリパノソーマはヴィクトリア湖より西で、ローデシアトリパノソーマはビクトリア湖より東で流行する。トリパノソーマはツェツェバエが媒介し、ハエに刺され、吸血されることにより人間に感染する。

[編集] 症状

  • 刺された直後、急性期には高熱が出現する。
  • 中枢神経系に原虫が侵入すると、頭痛・意識混濁が出現する。患者はひたすら眠るようになり、食事もできなくなり全身が衰弱して死ぬこともある。 
  • ローデシアトリパノソーマは人間よりも牛などの家畜に感染しやすい。そのためこの分布域では家畜を飼うことも困難にしている。また、ガンビアトリパノソーマに比べて症状も強く、死亡率が高い。

[編集] 予防

今のところワクチンはない。該当地域に渡航の際は、ハエに刺されないような工夫をするしかない。

[編集] 治療

スラミンメラロソプロールエフロールニチンという薬がある。

[編集] 歴史的経緯

広大なイスラム帝国を作り上げたアラブ人がなぜサハラ砂漠以南を侵略できなかったかについては本疾病が大きな理由といわれている。

また、カメルーンなどサヘル地帯に位置する国では、歴史的に南部の海岸沿いよりも北部のサハラ砂漠の周辺部で発展してきたと言われる。これも本疾病のために家畜を中南部に連れてくることができなかったためとされている。

[編集] 参考文献

  • 嶋田義仁『牧畜イスラーム国家の人類学』、世界思想社、1995年

[編集] 関連項目