口内炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アフタ性口内炎 から転送)

口内炎こうないえん,英: stomatitis)は、の中や粘膜に起きる炎症の総称。症候の一つ。

目次

[編集] 分類

本症は見た目から「カタル性口内炎」、「アフタ性口内炎」、「潰瘍性口内炎」に分類される。 また痛みの有無から有痛性口内炎無痛性口内炎に分類される。

[編集] 症状

アフタ性口内炎の患者(中央の白く変色した部分がアフタ)
アフタ性口内炎の患者(中央の白く変色した部分がアフタ)

代表的な「アフタ性口内炎」は口内粘膜に直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり、痛みを伴う。通常は一週間程度で自然に完治するが、複数箇所に口内炎が発症する重度のものでは痛みのあまり摂食不能になることもある。また、口内炎の発症時には口臭を伴うことがある。

[編集] 原因

ベーチェット病全身性エリテマトーデス等の基礎疾患に起因する物もあるが、多くは原因不明である。口内炎発症のメカニズムは正確にはわかっていないが、次のような原因であると考えられている。

また、口内炎になりやすい体質の人(食物アレルギーの人や粘膜の薄い人)もいる。 さらに、ビタミン欠乏症の症状として口内炎が現れることもある。

尚、一般に口内炎の原因として、「食べ物の好き嫌いが多い」「胃腸粘膜が荒れている」という説が巷間にて一般化している。が、これらが原因で無いことも多い。偏食ならびに胃腸と口内炎とでは因果関係が認められない事が多いからである。

[編集] 診断

無痛性口内炎は全身性エリテマトーデスを疑う。有痛性口内炎ではベーチェット病等が原因の事もあるが、これ単独ではアフタ性口内炎等との区別は難しく、基礎疾患が疑われる場合はその検査が必要である。

[編集] 治療

専門は耳鼻咽喉科であるが、病院によっては治療しないところがあるので、事前に確認するのがよい。歯科内科で治療してくれるところもある。なお、物理的刺激によって発症するものは、炎症というより口腔内の怪我である。そのため下記の治療の効果が薄い可能性がある。

[編集] 硝酸銀

硝酸銀を用いてアフタの部分を焼く方法。硝酸銀水溶液を用いることもあるが、原理は同じ。以前は口内炎の治療法として広く普及していたが、毒性のある硝酸銀を用いること、場合によっては効果がないどころか逆に症状を悪化させてしまうこともあることから、現在ではこの治療方法は稀である。

[編集] レーザー治療

レーザー光を用いてアフタの部分を焼く方法。前途の硝酸銀を用いた治療よりも安全に患部を焼くことができる。

[編集] ビタミン剤

ビタミンの不足が原因の口内炎を治療するときに用いられる。主に内服薬として処方するが、注射点滴などを用いて投与する場合もある。

[編集] 軟膏

ステロイドを含む軟膏(ステロイド剤)を患部に塗布する方法。アフタの部分を物理的刺激から軟膏の基剤で保護する意味もある。

[編集] その他

上記にあげた治療法以外にも患部の洗浄やトローチなどを用いた治療法があり、上記の方法を2種類以上組み合わせることもある。また大正製薬からは口内炎の患部に貼って治す口内炎パッチも発売されている。

[編集] 口内炎に症状の酷似したその他の疾病

以下にあげる疾病は症状が口腔内に発症した場合、口内炎と似た症状を引き起こすが、原因が異なるため異なった治療方法を用いる。

[編集] 民間療法

  • 蜂蜜などを塗る(激痛が走るが治りは早い)。

民間療法も参照のこと。

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク