アニリン塩酸塩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
アニリン塩酸塩
識別情報
CAS登録番号 142-04-1
PubChem 8870
EINECS 205-519-8
RTECS番号 CY0875000
特性
化学式 C6H8ClN
モル質量 129.59 g/mol
外観 hygroscopic white crystals
密度 1.2215 g/cm3
融点

199 - 202℃

沸点

245℃

への溶解度 1070g/L
危険性
引火点 193℃ o.c.[1] /c.c.[2]
許容曝露限界 2 ppm
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アニリン塩酸塩(アニリンえんさんえん、Anilinium chloride)は、芳香族アンモニウム塩の一つで、白色板状の結晶。アニリン塩酸との反応で得られる。

概要[編集]

アニリン塩酸塩は弱塩基であるアニリンと塩酸のであり、先に述べたようにアニリンと濃塩酸を反応させると得られる。

C6H5NH2 + HCl → C6H5N+H3Cl-

また、実験室的なアニリン生成法としてニトロベンゼンスズと塩酸によって還元する方法があるが、この際に、生じたアニリンと過剰の塩酸とが反応して一時的に生成することがある。

2C6H5NO2 + 3Sn + 14HCl → 2C6H5N+H3Cl- + 3SnCl4 + 4H2O

生じたアニリン塩酸塩にアニリンよりも強い塩基を反応させれば、アニリンを遊離することが可能である。

C6H5N+H3Cl- + NaOH → C6H5NH2 + NaCl + H2O

アニリン塩酸塩は染料の中間体として利用される。アニリン塩酸塩を繊維に染み込ませ、繊維上で酸化すると、アニリンブラックという不溶性の黒色染料となり、染色できる。また、亜硝酸を5度以下で反応させ、塩化ベンゼンジアゾニウムを生成した上で、フェノール塩と混合するとジアゾカップリングが起きて赤~黄色の色が着き、染色できる。

C6H5N+H3Cl- + HNO2 → C6H5N+NCl- + 2H2O
C6H5N+NCl- + C6H5ONa → C6H5-N=N-C6H5OH(p-ヒドロキシアゾベンゼン)

脚注[編集]

  1. ^ Aniline Hydrochloride (Icsc)
  2. ^ Aniline Hydrochloride

関連項目[編集]

外部リンク[編集]