テレビアニメ

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テレビアニメは、テレビ放送用に制作されるアニメ作品(テレビ番組)を指す。「テレビアニメーション」の略語で、文書では「TVアニメ」とも表記される。

本項では、日本地上波テレビ局BS・CS局のテレビ放送用に製作される商業アニメ作品について解説する。

目次

概要[編集]

標準的な事例としては、1回分を30分(CMなども含めたテレビ放送時間)とする連続作品として制作されるほか、5分から15分の短編アニメ作品や、ゴールデンタイム枠の放送拡大作品の特別番組、単発の長編特別番組[注釈 1]なども存在する。

長年にわたって、多くの作品は児童ファミリー向けで、「アニメは子供のもの」という認識は、世界初の連続商業テレビアニメ『鉄腕アトム』(当時はテレビマンガと呼称された)放送時から基本的に変化はないが、アニメに拒否感を示す者の割合は減少傾向にある。これはアニメを視聴して成長した層が増加したことによるが、「アニメはおたくのもの」という認識も広まりつつある[1][2]

野村総合研究所は、テレビアニメの録画率は他ジャンル番組と比べて際立って高く、特にBS放送で顕著になるという調査結果を発表している[3]

作品に関しては「日本のテレビアニメ作品一覧」を参照。

題材[編集]

題材は幅広く、多種多様なものが使用されている。

詳細はCategory:アニメのジャンルを参照。

対象年齢層別の特徴[編集]

作品によっては下記にある複数の層をターゲットとした作品も存在する。

ファミリー・一般向けアニメ
年代や男女を問わず家族全員で鑑賞して楽しめる作品。
基本的に嫌悪感を引き起こすような性的・暴力描写がなく健全な娯楽作品。長期放送されてレギュラー番組として定着している作品も多い。
子供向けアニメ
視聴対象が主に中学生以下を対象として企画・製作され、制作費用はスポンサー企業が担うことが多い。
子供の精神的成長は年単位で進むため作品企画時に玩具などの対象年齢が設定され、また原作や漫画版掲載の漫画雑誌などには対象年齢が明確に設定されている場合が多い。
一定の年齢に達すると(大きいお友達など除いて)作品に対する興味や関心が失われ、視聴をやめる(「卒業」する)ケースが多い。
玩具展開と作品のストーリー展開が連動していることが多く、放送期間は1年間の作品が多い[注釈 2]
少年向け少女向けアニメ
性別による身体的な特徴が発達し始め、子供から大人の身体に変化する思春期を迎える小学生高学年、中学生が主な視聴対象で、高校生以上を対象にした作品も増加し対象年齢層が広がっている。
恋愛友情学校(学園)生活クラブ活動など、作品の舞台や主題として実生活で関心の高いものが扱われることが多い。
男性向けアニメ
10代後半以上のアニメファン(アニオタ)男性を視聴対象に深夜アニメとして製作されることが多い。1970年代以降のアニメの視聴層の高年齢化に伴い増加傾向にある。
視聴層が限定されるマニアックな内容で、青年漫画成人向け漫画アダルトゲームを原作とする作品も少なくない。
女性向けアニメ
従来はアニメを見ないと思われていたF1層を対象に、フジテレビで2005年から深夜アニメ帯で『ノイタミナ』と呼ばれるアニメ枠で放送が始まった。
また、2006年以降も同様の層を意識したアニメ放映枠が複数設けられている。アニメ化と実写映画、テレビドラマ化が同時に行なわれる事例がある。

制作過程[編集]

企画・原作
アニメ制作会社や、広告代理店などが企画をキー局に持ち込み、局側がそれを採用するか否かを決定する。場合によってスポンサーやキー局に売り込む試作品、パイロットフィルムが製作されることがある。
オリジナル企画作品と、漫画ライトノベルゲームなどの原作者から権利を得てアニメ化した作品に大別される。
制作資金・スポンサー集め
地方局を含む、各局が放映権料を負担するが、特に深夜アニメにおいては放映権料に十分な予算を割けないなどの理由で、地方局では余り放送されない。
または、放送局が制作に関与せず、広告代理店が、企画を企業に説明・宣伝し、民放テレビ局から割り当てられたCM枠に広告料を「提供」するスポンサーを獲得する。広告代理店を経由してスポンサーから得た広告費をテレビ局はアニメ制作会社に制作費として「提供」する。
テレビ局への見返りは、「2年間で2回の放送権」と「商品化権収入の一部」(通常10〜20%で1年限り)といわれている。製作委員会方式で制作会社・広告代理店側がテレビ局の放送枠を買い取る形式で放送する作品が増加した。深夜アニメ、UHFアニメなどに見られる。
発注
アニメ制作会社は元請けとして、音声制作会社と下請けのアニメ制作会社に発注し、各種制作作業の後に放送用パッケージとして納品されてテレビアニメは完成する。
例外的にフジテレビ制作『信長協奏曲』は、「局内の部署で直接制作」を行うという、テレビアニメとしては異例の制作体制を採用している[4]

放映権[編集]

著作権は制作会社ないし製作委員会が保持し、放映権を放送局に販売する。

日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』で、制作プロダクション主宰の手塚治虫が同時に原作者の立場であり、自身の作品のアニメ版の著作権を放送局に売り渡すことに難色を示した事に対し、放送局も同意し、その後も同じ方式が踏襲された。放送局が直接アニメ制作会社を子会社として設立するなどの方法で制作に関与したり、著作権を買い取ったアニメ番組も初期には存在したが、版権ビジネスが成立しないため現在では存在しない。

放映権の契約が切れた後は、本放送局の系列外局でも再放送されることも多い。

スポンサー[編集]

民放で放送する場合、制作費・放送費用・CMの広告料を「提供」するスポンサーが必要不可欠となる。スポンサーの要望が作品設定に多大な影響を与え(これは子供向け特撮番組でも同様である)、これを作品に違和感なく反映させることが担当アニメーターの力量を測るバロメーターとなっていた。

商業テレビアニメの開始時から、その多くが子供向け番組であったため、主要なスポンサーは、商品単価の低い子供向けの商品(玩具食品生活用品教材など)の製造・販売を手がける企業が主要スポンサーであった。また、30分の放送枠であったことから、テレビ局の営業収益面において不利であり、同時間帯で20%〜30%台の高視聴率のアニメより、視聴率10%強のクイズ番組ドキュメンタリー番組テレビドラマなど、商品単価が高く収益の大きい家電自動車などの大手企業が主要なスポンサーの番組が営業収益面で有利な傾向があった。また『世界名作劇場』シリーズなど、一社提供番組もあったが、時と共に減少して行った。

その一方で一般層に幅広く知名度が高く、年齢・性別を問わず人気を持つ長寿番組の『サザエさん』・『ドラえもん』・『クレヨンしんちゃん』などは、他ジャンルの番組並みに大手企業が主要スポンサーとなっている。これらは広告効果が高く、テレビ局の顔にもなりやすいことから、優遇して取り扱われる傾向にある。「関連のない商品」のCMにキャラクターが登場するタイアップ形式のCMが放送される場合も少なくない(『ミツウロコ』に『ちびまる子ちゃん』、『JAバンク』に『サザエさん』が登場するなど)。

製作委員会[編集]

1980年代頃から出版社レコード会社広告代理店などがテレビ局の放送枠を買い取り、パッケージ販売を前提とした形態の作品が急増している。

制作現場の空洞化[編集]

コストカットや人材確保難などの事情から、アニメーションの実制作の少なからぬ部分(特にセルや背景の作画)が中国韓国など日本国外の制作会社に外注されており、日本国内のコンテンツ産業はそれを支える根底の部分で空洞化が進んでいる。また、これにより作画の過程でキャラクターや作風まで知られることになるため、別作品で盗用されたり、作画監督への指示が十分に行き届かずに意図した通りの作画にならない崩壊も懸念されている。

放送技術・素材の変化[編集]

放送素材の変化[編集]

フィルム 
草創期からフィルム撮影で原盤を制作し、原版から放送局に納品するフィルムを作成して放送する形態が長年続いていた。この手法はフィルムの経年劣化や、再放送での連続使用による劣化の問題が生じている。
VTR 
1990年代、音声多重放送が一般化する頃とほぼ同時期に放送局納品の素材がフィルムからVTRに切り替わる。これはセルアニメからデジタルアニメに制作方法が移行したことによる。テロップ挿入などが容易になる利点もあった。
デジタル記録媒体 
ハイビジョン対応(高解像度)の液晶テレビBDプレーヤーBDレコーダーPS3PS4Xbox One)の普及により、アニメの記録媒体はVHSからDVDBlu-ray Discへと切り替えられている(旧作を、より高画質のBlu-ray Discに最適化するようHDリマスターまで施される場合もある)。

放送技術の変化[編集]

16:9のワイド画面の登場、ハイビジョン放送に対応した液晶テレビ機種の登場・BSデジタル放送地上波デジタル放送(地デジ)の開始によりハイビジョン環境が普及するようになると、それに合わせて16:9サイズ制作作品が増えていったが、登場当初はハイビジョン対応の制作・放送機材などが非常に高価で、NHK BS-hiでの放送作品以外はSD画質アップコンバートするものが主流であった。

2000年代後半に入ると、放送局や制作会社においてハイビジョン対応の制作・放送機材への更新が進むにつれて、民放作品でもハイビジョン制作の作品が次第に増加し(長寿番組の場合は途中でハイビジョン制作に移行して行った)、地アナ放送終了後の現在、新規に制作されるテレビアニメは全て16:9ハイビジョン制作になっている。地上波民放各局では16:9サイズで制作された作品を地上波デジタル放送では額縁放送(場合によっては画面の左右カットの4:3サイズ)放送の放送局も存在したが、地上アナログ放送廃止に向けて全てフルサイズ放送に移行した(独立局各局でもキー局およびその系列局よりは遅れたが、対応が進んだ)。

なお、2009年9月期までのTBS製作作品(『探偵学園Q(後期)』・『カード学園』内ミニアニメ『ヴァイス サヴァイヴ』およびMBSオンエア分の『びんちょうタン』を除く)や、かつてのテレビ東京系列局製作作品の一部においては、16:9ハイビジョンマスターでも地上波ではデジタル放送も含めて4:3左右サイドカットとなっていた。

元々「4:3の画面」で制作・放送された作品の一部においては、地デジへの完全移行との兼ね合いから映像左右にその作品専用のサイドパネルを付けた形での放送に変更したものもある(『銀魂[注釈 3]や『ケロロ軍曹[注釈 4]、『トランスフォーマー アニメイテッド』など)。

字幕放送[編集]

全日枠作品ではキー局に関してはほぼ全ての新規作品で字幕放送に対応している(同時ネット局や遅れネットローカル局では未対応の局が多い)。

深夜アニメではTBS・MBS、フジテレビ製作作品で字幕放送が行われている。

連動データ放送[編集]

全日枠作品ではMBS土曜18:00日曜17:00作品や読売テレビ製作作品が比較的早い時期から連動データ放送を実施していた。

2009年頃からは完全地デジ移行の影響もあってか、「ニチアサキッズタイム」やTXN19:00枠などのように連動データ放送を実施する作品・放送枠も増加傾向にある。同時ネットによるリアルタイムの視聴を促進すべくミニクイズや視聴ポイントを設定し、これらに応じてデジタルコンテンツの配信やプレゼントの抽選などを実施するケースもあるが、データ放送の仕様上ローカル局の遅れネットや、BS・CS放送では対応できない。

独立局では、2014年頃に入るとTOKYO MXが自ら製作に関与している一部のアニメなどで連動データ放送を実施する作品が登場している。

その一方、深夜アニメでは『ロミオ×ジュリエット』・『ラストエグザイル-銀翼のファム-』(いずれもCBC製作)、『武装神姫』以降のTBS製作作品、『革命機ヴァルヴレイヴ』シリーズ・『鬼灯の冷徹』および『悪魔のリドル』(いずれもMBS製作)程度に留まっている。

音楽・アニメソング[編集]

オープニング/エンディングテーマは、概ね

  1. 作品の「タイトル」「キャラクター名」などの固有名詞が挿入されたもの。
  2. 作品の「タイトル」「キャラクター名」などの固有名詞は挿入されていないが、「作品の雰囲気を踏襲している」もの。
  3. 作品の「タイトル」「キャラクター名」などの固有名詞は挿入されておらず、「作品の雰囲気も踏襲していない」もの。
  4. 作品の「タイトル」「キャラクター名」などの固有名詞は挿入されていないが、作品の登場人物の名義でクレジットされている。

に分類できる。

スタッフクレジットとは別に、深夜枠以外で放送される作品にはオープニング、エンディングには歌詞字幕が基本的に挿入されていることが多い。作品によって歌詞字幕の漢字にルビのあるもの、漢字を用いないものもある。作品全体では使用率は低下し、2000年代以降は歌詞字幕がない作品の方が多い(商業用テレビアニメ放送開始時の1960年代も少なかった)。

アニメソングの変遷[編集]

商業用テレビアニメ放送開始時から、タイトルや歌詞に作品名・キャラクター名が挿入されているものがシリーズ通して使用され、アニメソングを専門で歌うアニメソング歌手も既に存在していた。

1980年代前半に放送された『うる星やつら』で、およそ1クールでオープニング・エンディング曲を変える試みを行った。これがレコード会社に大きなビジネスチャンスとなり、以後の作品においては1〜2クールで変える作品が多くを占めるようになる。

2000年代以降はソニーミュージックグループエイベックス・グループビーイングなどの新人セールスの重要な要素の一つとなり、さらに作品に出演する声優自ら歌唱するアニメソングも増加傾向にある。作品固有名詞が含まれる曲は徐々に減少し、楽曲でアニメを語ることは困難になりつつある。

2010年頃からエンディングで毎回異なる楽曲・アニメーションを用いる作品(『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』、『THE IDOLM@STER』など)も登場したり、または(基本の曲や歌詞は同一ながらも)歌唱の出演声優を毎回変えたり、次第に声優の人数を増やすなどの演出も登場するようになった(『TARI TARI』、『ラブライブ!』など)。

一つの作品シリーズに複数のレコード会社・音楽出版社芸能プロダクションが主題歌制作に関わることもあり、JASRACおよび各社で保有する著作権との調整の結果、以下の例も見られるようになる。

  • ベスト盤CD制作の際に、主題歌の多くを、もしくはサウンドトラックを制作している会社が代表して発売する(例:『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ)。
  • 映像パッケージ版を発売する際に権利調整が難航した結果、オリジナル版の主題歌を使えなかった(例:『赤ずきんチャチャ』、『ドラえもん のび太の魔界大冒険』)、若しくはその曲を使用したパートを丸々未収録にした(例:『ハイスクール!奇面組』のDVD-BOX『初期』版。2007年末から2008年初冬にかけて発売の『COMPLETE』版では完全収録)。

公式サイト[編集]

表現の自主規制[編集]

公共性の高いテレビ放送で視聴するため、性的・暴力・流血などの刺激的な表現、商標(企業名・商品名・ブランド名)などについて、料金を支払い視聴、購入する映画漫画などの書籍より厳しい基準による自主規制が行なわれている。なお、アニメ映画のテレビ放送には映画倫理委員会映画のレイティングシステムが適用される。

自主規制の基準[編集]

放送事業者が自主的に放送基準・番組基準(放送コード)を定めて運用することが電波法放送法により規定されている。将来、映像コンテンツ倫理連絡会議が設置されることから、自主規制の基準が変わる可能性がある。

放送倫理・番組向上機構(BPO)[編集]

欧米諸国や豪州ではテレビ番組に対して明確なレイティング認定を行なう公的機関があるが、日本には同様の機関が存在しない。

代わりに「番組を監視して罰するのではなく、放送事業者が自主的に問題を解決するために視聴者と放送局の仲介をする」[5]NHKと民放連加盟会員各社による任意団体「放送倫理・番組向上機構」(BPO)がその役割を担っており、「放送事業者は放送倫理・番組向上機構判断に従い忠実に守るとの合意」[5]上に番組制作が行なわれている。

放送倫理・番組向上機構 (BPO)の回答要請[編集]

自主規制の要となる団体から、回答要請が出ることは放送事業者にとって重要な意味を持っている。

2001年:『らいむいろ戦奇譚
編成上の都合でアダルトゲーム原作の作品を18時台に放送したことに対し、独立局サンテレビが回答要請を受けている。
2002年:『機動戦士ガンダムSEED
性行為を思わせるシーンが18時に放送されたことに対し、製作局であるMBSが回答要請を受けている。2005年には続編の『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が「放送と青少年に関する委員会」で議題となったが、回答要請までは至らなかった。
2014年:『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。
女子高生自慰行為またはそれを想起させる内容がプライムタイム(22時台)で放送されたことで、TOKYO MX、サンテレビが回答要請を受けた。両放送局とも回答を待たずに第5話以降の放送を深夜枠へ変更した(BS11では当初から27時台で放送した)。
委員会は、民放連・放送基準第18条で記されている「児童および青少年の視聴に十分配慮する」時間帯が「21時まで」とされていることは踏まえた上で、一方、「21時を過ぎれば青少年への配慮をしなくてよいということではない」と結論付けた[6]

自主規制の運用[編集]

上記のように日本国内の放送事業者全体で統一された表現規制基準は存在せず、製作局若しくはネット局でバラつきが見られるのが現状である。

2000年代半ば以降、全般的には表現規制が緩い傾向がある深夜番組であるはずの深夜アニメでも、一部放送局を中心に表現規制が厳格化する傾向にある。

自主規制の内容[編集]

放送問題用語[編集]

基本的に、原作・脚本・構成の段階で問題になる用語や表現は削除するか、支障のない表現に変更される。また作品の演出上、あえて意図的に抵触する言葉を使い「自主規制音」や隠喩的な表現で演出をする作品も存在する。また、同様の理由でアニメ化に際して原作から題名が変更される場合もある(例:『落第忍者乱太郎』のアニメ版『忍たま乱太郎』)。

しかし、制作当時に「自主規制の対象外であった言葉や表現が使用された作品」の再放送とパッケージ化がされる場合、自主規制対象と判断された部分がカットされ、会話が途切れるなどの問題が発生した。その後、著作権の一種である著作者人格権を考慮し、「原作者のオリジナリティを尊重して原版のまま放送する」「作品の時代設定を考慮して」などの諸注意の文面を入れた上で、該当語句をノーカットで放送する場合も多い。

映像演出[編集]

上記の一件以降、特に点滅の表現が厳しく規制されており[7]、銃撃戦のシーンなど減光や残像処理が行なわれている。過去の作品の再放送やパッケージ化においても同様の処理が行われることが多くなっている。

飲酒・喫煙の描写[編集]

年齢設定が未成年の登場人物の飲酒、喫煙シーンが描かれることはほとんどなくなっている[注釈 5]。特にテレビ東京が規制に厳しく、成人の喫煙する描写も描かれない作品がほとんどである(例外的に『銀魂』シリーズ程度。飲酒に関しては申し訳程度に描かれることがある)。

性的・暴力描写[編集]

未成年者による犯罪の発生率の上昇を裏付ける明確な証拠は見当たらないにも関わらず(少年犯罪も参照)、1997年2月に発生した神戸連続児童殺傷事件を契機に、具体的な根拠を明確に提示しないマスコミ(キー局・全国紙)による、集団ヒステリーモラル・パニック)的社会批判(メディア効果論も参照)が全国に広がり、「性・暴力表現は犯罪を助長する」要因とされ、暴力描写規制なども含む包括的な自主規制に発展していった[8][9]

過去にアメリカでも、類似した騒動が発生し、コミックス・コードの立ち上げによる厳格な自主規制が行われた例がある。

変遷
1980年代:ゴールデンタイムの作品の一部は、暴力・流血描写にシルエット演出を施すことで残虐な人体破断・爆裂などを表現的に抑えた上で放送した(『北斗の拳』など)。
2000年代:銃撃された人の流血が暴力的な表現として規制対象となる。
性的描写
1980年代:ゴールデンタイムの作品の一部に、女性の乳首露出などのお色気エロ)場面を含むもの(『タイムボカンシリーズ』『うる星やつら』『らんま1/2』など)が存在していた。
2000年代:簡単に予約録画可能な機器(DVDBD各レコーダー)が家庭で普及し、児童層の視聴することが少ない深夜アニメ枠も自主規制の強化が行なわれ、未成年の視聴対象を引きつける萌えロリ・エロ(半裸、パンチラなど)の表現を多様したい製作会社は表現規制の厳しいテレビ東京以外の局を模索する傾向に走り、独立局BS/SS局などに移行するようになった。
2007年以降、女性のセミヌード下着が映る描写も湯気などの白ボカシが入る事例が増えている(作品の設定上から性的刺激が強い場面を多用する場合、テレビ局側の自主規制基準を見越して当初の意図通りの内容を「ディレクターズカット版」などのパッケージ化販売が前提になっている事例も多い)。

放送自粛・中止[編集]

作品と直接的な関係はないが、事件や事故、自然災害などにより、放送局の判断で行なわれる。

宗教関係[編集]

[10]

表現の法的規制[編集]

放送サイクル[編集]

テレビ局の編成サイクルは1クール(3か月、13週)が基本単位で、3か月で計12回〜13回の放送が基本になっている。

1990年代までは1年単位が最も一般的であった。その後の情勢の変化で、全日枠アニメは6か月(2クール)、深夜アニメは3か月(1クール)か6か月を放送期間とする放送権契約が主流になった。

放送期間は、視聴率や関連商品の売り上げなどで(続編・シリーズ化を入れて)延長されることもあれば(『プリキュアシリーズ』など)、視聴率不振などの理由で打ち切り[注釈 6]や、放送枠が早朝・深夜枠などに左遷される例も多い[注釈 7]。また、原作が終了していない作品の場合、アニメオリジナルエピソードを挟んだり(『ドラゴンボール』シリーズなど)、或いは打ち切り漫画に近い形で終結させたり、期間をおいて続編を再開させる事例もある(『銀魂』シリーズなど)。

深夜アニメでは、2002年頃から地上波デジタルテレビ放送準備工事に伴う放送休止や、事件、事故、災害の発生に伴う臨時の報道特別番組スポーツ中継延長などによる放送枠の削減で、最終話まで放送ができない事例も多発していた。その防止策として、企画当初から本編のエピソード数を1クール(13話)より、1〜2話程度削減する作品も増加している(フジテレビ系列深夜アニメ『ノイタミナ』枠作品など)。

近年、放送局や時間帯を問わずに制作スケジュールなどの関係で1〜2クール分放送後、一定期間をおいて次クール目以降を放送する手法を取る作品も現れている[注釈 8]

標準フォーマット[編集]

30分枠番組の構成はおおむね以下の通りである(ここでは『マシュマロ通信』の本放送版を基本にして記述する)。

基本的に本編(約24分)と、CM(約6分)の合計で30分となる。CMは15秒単位で制作されるため、各パートも15秒が基本単位で、警告(啓発)とアイキャッチの合計は15秒、テーマ曲は90秒(60秒・150秒)になる。

CM放送が放送法など関連法令で禁じられている公共放送NHKや、WOWOWアニメ専門チャンネルなどの有料衛星放送においても、ローカル局へ放送権を販売するなどの2次利用のため、上記のフォーマットを採用している。その場合、本来のCMの時間を、視聴者から寄せられたイラストなどの紹介コーナー、ミュージッククリップ、番組などの宣伝を加えて25~30分枠として放送している。

一部の作品においては実写パートとの混成となるものもあり、その場合、下記のフォーマットとは大きく異なる事例が多い。

  1. 警告(啓発):5秒
    • ポケモンショック以降、「テレビを見るときは部屋を明るくして離れて見よう」など、アニメキャラから視聴者への呼びかけがある。ポケモンショック以前の番組の再放送も字幕が表示されるようになる。これは同事件から長年が経った現在でも、少なくとも全日枠作品では概ね徹底されている。なお、警告パートがない作品も多く、本編冒頭の字幕で挿入する、警告自体がない(特に深夜アニメ)、CMが警告を兼ねている例もある[注釈 9]
    • インターネット上で不法な作品の配信が行なわれるようになると、「インターネットでアップロードすることは違法行為なのでやめるように」などと表示される。
    • 作品によっては「本作品はフィクションであり、実在の人物・事件とは関係ない」旨のテロップも表示されることがある。
    • 自動車の暴走描写がある『頭文字D』や『湾岸ミッドナイト』などでは「劇中の法律に違反する行為を真似しないように」などと表示される。
    • 登場人物の言動に差別用語やその他問題のある表現を含む場合、事前に「時代考証や作品の資料性を考慮して一部不適切な表現を含む」旨のテロップが表示される。
  2. アバンタイトル:10秒
    • 作品によって有無が異なる。ある場合はオープニング曲の前に数分程度の本編Aパートのイントロダクションが挿入される。毎回、作品解説の同じ映像が挿入されることもある。
  3. オープニング主題歌オープニングアニメーション):1分20秒
    • 大半は同じ映像を繰り返しI 使用するが、新キャラクターが登場すると一部シーンを差し替えることもある。多くの作品はメインスタッフはここでクレジットする。
    • 作品自体が短編アニメだったり放送枠の都合上などで、全てのスタッフ・キャストクレジットをオープニングアニメーション(あるいはエンディングアニメーション)内に集約する場合もある。
    • 近年の多くの作品では1クール単位で主題歌を入れ替える傾向が強い。中には毎回のように入れ替えるケースもある(エンディング主題歌も同様)。
    • オープニング主題歌のイントロダクションをアバンタイトルのラストシーンに被せるように挿入する演出や、最終回などでオープニング主題歌を飛ばして本編に入る場合もある。
  4. 提供クレジット:10秒
    • 放送局のアナウンサー(ローカルセールス番組の場合は各放送局ごとに異なることが多い)が読み上げることが多いが、主要キャラクターを演じる声優が提供のアナウンスをするケースも増えている(ローカル局の深夜アニメではスポンサーに差異があるため、提供のアナウンスが省略されることもある)。提供クレジット#出演者・声優によるアナウンスも参照。
    • 「今週のハイライト」的文章や、「局からの案内」などのテロップを挿入する例もある。
    • 本編の放送時間の関係上などから、提供クレジットパートを省略して本編中にスポンサークレジットを挿入する作品も増えている。
  5. CM1:1分30秒
    • 作品によってはオープニング終了後、本編Aパートに入るものもある(その場合は後のCMパートがその分だけ長めに設定されることが多い)。
  6. 本編Aパート:10分
    • Aパート/Bパートは、定形の時間枠ではなく、おおむね合計で20分30秒になる。作品の演出により、CMが本編にかからないように割り振るなど、時間配分は変更される。また、警告(啓発)とアイキャッチなどで増減する。
    • 作品によっては最初に「インターネットでアップロードするのは違法である」ことを示すテロップを入れることがある。特に深夜アニメに関してはこの傾向が強い。2010年頃に入ると本編中に各種宣伝テロップを挿入する作品が急増している。
  7. アイキャッチ:5秒
    • 作品毎に大きく異なる。全く使用されない場合や、A/Bパートに番組タイトルロゴを挿入する、A/Bパートのいずれかに挿入する、演出上の意図でCMに関係なく場面転換に挿入するなど様々である。同じ映像を使用するものや、内容に応じて準備された数種類の映像を使用する。CMの必要ない放送局でも挿入されることもある。
  8. CM2:1分30秒
  9. アイキャッチ:5秒
  10. 本編Bパート:10分30秒
  11. エンディング主題歌(エンディングアニメーション):1分30秒
    • 概ねの傾向はオープニング主題歌と同じであるが、毎回変わる担当スタッフや担当キャストクレジットは大抵はここで表示する。
    • エンディングアニメーション内に次回予告を挿入する例もある。
    • 最終話にてエンディングアニメーション映像を新規に制作(大抵は作品の後日談か総集編的なもの)したり、それ専用のエンディング主題歌を用意する場合もある。
  12. CM3:1分30秒
    • 作品によってはそのまま次回予告へ入るために省略されるか次回予告後に回されることもある。
  13. 次回予告:15秒
    • 次回に放送される予定の映像を使用する。ただし一部作品では本編の放送時間の関係上、先述のようにエンディングアニメーション内に次回予告映像もしくは次回タイトルを流すものも存在するほか、次回予告自体が存在しない作品もある。
    • 近年では主にMBS製作作品の場合、改編期が迫ると新番組告知CMを放送する時間を捻出するため次回予告の放送時間を短縮したり、本編中では放送せずに各公式サイトで次回予告を公開する事例が増えている。
  14. 提供クレジット:10秒
  15. エンドカード:5秒
    • 作品によっては有無が異なる。同じ作品でも、挿入の有無は局により異なり、局ごとに別々の例もある。
  16. CM4:1分5秒
    • 作品によってはエンディング主題歌を流した後か次回予告前後にCパート(短編アニメなど)やミニコーナーを挿入するものもある。また、作品や放送局によっては、放送開始時刻から暫くCMを流してから本編放送開始、というケースも多く見られる。

変則的な事例[編集]

レギュラー放送で1時間(45 - 46分)の枠は、2015年現在『野球狂の詩』(1977年)、『フィギュア17 つばさ&ヒカル』(2001年)、『Project BLUE 地球SOS』(2006年)、『Mnemosyne-ムネモシュネの娘たち-』(2008年)、『刀語』(2010年)の5作品が存在する。『名探偵コナン』(2007年)で番組枠(『結界師』)移動の穴埋めに期間限定で1時間枠で放送された例を含めても、レギュラー枠での本放送では6作品に限られる。

近年では本編中に各種宣伝(作品公式サイト、BD・DVDなどの案内)を入れたテロップを表示する作品も存在する。

放送時間が25〜27分程度であったり、通常のフォーマットより短い作品の場合、ED曲が省略された分、OP曲に各回のスタッフクレジットを表示するものもある。

再放送では、再放送枠自体が通常の30分よりやや短い場合など、放送枠の都合上によりCM放送時間を捻出するためにOP・EDや次回予告、場合によっては本編の一部がカットされる事例がある。特に通常のフォーマットより本編が長めに制作された作品でこれが顕著になる。

放送枠[編集]

全日帯(6:00 - 24:00)[編集]

  1. プライムタイム(19:00 - 23:00)
  2. ノンプライム(6:00 - 19:00/23:00 - 24:00)
    • 平日の早朝帯(5:00 - 6:00前後):後述の理由により、近年では地方局では多くの作品がこの時間帯に遅れネットしている。また日本テレビ製作『それいけ!アンパンマン』は地方局の多くでこの時間帯での遅れネットとなっている。
    • 平日の朝帯(6:00 - 8:00):テレビ東京は6時台後半から7時台前半にかけて子供向け番組を放送しており、それに内包する形で短編アニメを放送することがある(かつては平日帯の朝アニメ枠が存在したが、『チャージ730!』開始に伴い廃枠)。過去には他系列キー局でも放送されていたが、ワイドショー番組の拡大で現在は皆無である。
    • 平日の午前帯(8:00 - 12:00):日本テレビ製作の夕刻帯アニメは、系列局の読売テレビ(ytv)では1988年10月から夕刻帯にバラエティ番組ざまぁKANKAN!』の放送のため、学生層が視聴困難なこの時間帯に遅れネットされていた(後に平日早朝に移動した作品もある)。現在でもytvなど『それいけ!アンパンマン』をこの時間帯に放送している局がある。また、NHK Eテレは午後帯も含めて情緒教育目的の短編アニメを多く放送している。
    • 平日の夕刻帯(16:00 - 19:00):17-18時台では1990年代前半まで在京キー局の多くで存在したが、テレビ東京を除いてニュース番組情報番組に移行し、4大キー局では現在は存在しない。ただし一部地方局ではこれらの番組の後続で地域限定短編アニメが放送されることが稀にある。
      • 16時台では日本テレビで『それいけ!アンパンマン』が放送されている。
      • また、テレビ東京系列局のテレビ大阪テレビ愛知は、18:30枠がアニメ再放送枠であったため、他の系列局で同時ネット作品が別の時間帯で遅れネットや、ネットされなかった作品もあり、編成の都合で頻繁に放送日時が変更されることもあった。
      • 独立局では再放送枠を中心に放送されている。また、BS11では一部番組が18時台に放送されている。
      • 地方局でも16-17時台にアニメを放送する局が多く存在したが、自社制作の夕方ワイド番組の台頭やニュース番組枠の拡大などで大幅に激減し、多くは早朝帯や深夜帯などに左遷されている。
    • 夜23時帯 :テレビ東京系列で土曜枠で2013年9月まで放送を実施。「全日枠アニメ」「深夜アニメ」「同時ネットアニメ」の全ての条件を満たす唯一の事例となっていた。同様の事例として、過去に2006年に日本テレビ系列で『NANA』を『バリューナイト』枠で放送したことがある。
    • 土・日曜日の午前帯:放送期間は1年間かそれ以上の長期放送となる作品が多い。1990年代後半、日曜朝に玩具会社・出版社がスポンサーの「子供向け」作品のベルト枠が登場し、義務教育週休2日制の施行により、テレビ東京の土曜朝枠にも登場した。
    • 日曜日の昼間帯 (14:00 - 14:30):1982年10月、『超時空要塞マクロス』が該当時間帯に放送された。当時のアニメファンや、「メカと美少女」の要素を強く求める「同人誌的なユーザを狙った」商売として数の見込める、アニメマニア(後にアニオタと呼ばれる)層を対象とした該当作はヒットし、後のOVA深夜アニメに続く流れの始まりであり、閉塞の始まりとなった[12]
    • 土・日曜の夕刻帯:現在ではNHK EテレBS11(土日両方)、ytv・日本テレビ系列(土曜日)、MBS・TBS系列、テレビ東京系列、フジテレビ系列(いずれも日曜日)で放送している。

深夜帯(23:00 - 翌日5:00)[編集]

一般的には23:00 - 翌日5:00の間に本放送されるアニメ作品を指す。

放送開始時はゴールデンタイムが22、23 - 24時 - 翌日5時に朝の番組が始まる直前までを深夜帯としていたことやプライムタイム・ノンプライムの区分がなかったこと、また特定の層を対象にした作品が多いなどの特徴があり、アニメのジャンルとして区別されることもある。

特殊な例[編集]

番組編成の都合による変則的な事例で、全日枠アニメが地方局やBS局では深夜帯に[注釈 10]、逆に深夜アニメが地方局やBS局では全日枠で放送される[注釈 11]事例もある。また、シリーズによって全日枠と深夜枠が入れ替わった事例がいくつかある(特にテレビ東京製作アニメで顕著である)。

最近では関東圏の独立局を中心に深夜アニメ放送時間帯の前倒しがすすんでいる。特にTOKYO MXでは週末を中心にプライムタイムに属する22時から関連番組を含めて放送を行っている。また選挙特番放送時などの際は放送時間をさらに前倒してゴールデンタイム帯にて深夜アニメの放送も行う場合もある。

民放アニメの放送・配信の順番[編集]

ここでは基本的に放送に関してはローカルセールス枠番組の場合で解説する。

基本的にほとんどの作品が在京キー局や、首都圏独立局(TOKYO MXなど)で先行して放送され、続いて近畿中京圏の民放で放送[注釈 12]される(ただし特にMBSやABCの場合、「在京キー局・TOKYO MXより先行」して放送することもあり、その他の局でも若干ながら同様の事例がある)。その他の地方局・BS/CS放送ではさらに遅れネットとなる傾向が強い。

ただしフジテレビ系列深夜アニメ『ノイタミナ』枠の場合は、2015年4月現在ではサガテレビを除いて地上波レギュラーネット局で同日ネットとなっている(一部局では同時ネット。かつてはBSフジでもネットしていたが打ち切りとなった)。MBSの深夜アニメ枠『アニメイズム』も、2015年4月より地上波レギュラーネット局で同日ネットとなった。また、AT-Xなどアニメ専門チャンネル製作委員会参加作品の一部には、出資局で最速放送となる事例もある。

近年ではテレビ東京とBSジャパン(『プリパラ』『カードファイト!ヴァンガード』(第2期以降)など)、或いはTOKYO MXなどの主要独立局とBS11(『アルドノア・ゼロ』『アイドルマスター シンデレラガールズ』など。アニプレックス製作作品に多い)の組み合わせによる、それぞれ「大都市圏は地上波、地方はBS」と言った役割分担の形で「一応の」全国同時ネットを実現させている作品も少数ながら登場している(BS11の調査では同局の視聴者の8割が地方在住者であったことからも[13]、BS独占放送では大都市圏のBS視聴環境がない世帯の取りこぼしが少なからず生じる問題点を解決し、かつ地上波全国同時ネット放送と比べると低コストで効率よく全国をカバーする形である。似たようなケースが『BSイレブン競馬中継』である)。

また、同じく少数派ではあるが「主要都市圏を跨ぐ形の独立局のみでの同時ネット」は、TOKYO MX・KBS京都サンテレビでの『有頂天家族』、TOKYO MXとKBS京都での『ヤマノススメ セカンドシーズン』などが挙げられる(いずれもBS11では遅れネット)。

インターネット配信の場合は、(全国放送同時ネット番組であっても)基本的にテレビ放送の後になるケースがほとんどである。ただし日本テレビ製作深夜アニメ作品やMBS製作『TIGER & BUNNY』、TOKYO MX・BS11・ABC共同製作『アルドノア・ゼロ』などのように、最速地上波局と同時あるいは(有料ではあるが)最速地上波局より先行して配信を行なうケースもある。また、Webアニメとして配信されたものを後日テレビ放送するケースも散見される。

放送枠と放送枠名[編集]

複数の作品をまとめて、1つの放送枠として放送される例も多く、その場合は放送枠に独自の名称を付ける場合が多い。全日枠ではテレビ朝日系列の特撮枠を合わせた『ニチアサキッズタイム』、深夜枠ではフジテレビ系列の『ノイタミナ』、MBS・TBS系列の『アニメイズム』などが挙げられる。

テレビアニメ史[編集]

詳細は、「アニメの歴史深夜アニメ史UHFアニメ史」を参照。

アニメブーム[編集]

顕著な成長を遂げている時期を「アニメの成長期」もしくは「アニメブーム」と呼ぶ。以下の分類において参考にした関連書籍の略称を挙げる。

  • 増田:増田弘道『アニメビジネスがわかる』/津堅:津堅信之『アニメーション学入門』/氷川:氷川竜介『世紀末アニメ熱論』

以下、便宜上アニメブームを3つに分けて解説しているが、評論家によっては主に『鉄腕アトム』によって引き起こされたアニメブームを第一次としないために、第二次・第三次がそれぞれ繰りあがって、第一次・第二次と呼ばれる場合がある。

第一次アニメブーム[編集]

発生期間
1963年〜1960年代末。『鉄腕アトム』の放送開始からアニメ定着期まで。(増田)
1960年代。(津堅)。
『鉄腕アトム』による第一の衝撃(氷川)。
発生要因・結果
『鉄腕アトム』のヒット。およびこれを受けての新規事業参入者によるテレビアニメの新作数の増加。子供の間でのアニメの定着。(増田)

第二次アニメブーム[編集]

発生期間
1977年〜1991年。『さらば宇宙戦艦ヤマト』公開からOVA発売タイトルピークまで。(増田)
1970年代後半〜1980年代後半(津堅)。
『ヤマト』、『ガンダム』による第二の衝撃(氷川)。
『さらば宇宙戦艦ヤマト』の公開前後を第一次アニメブームと分類(小川びい[14])。
1977年〜1985年を第一次アニメブームと分類(藤津亮太[15])。
発生要因・結果
『さらば宇宙戦艦ヤマト』のヒット。およびこれを受けての青年層のマーケット開拓。ビデオの普及による新たなビジネスモデルの登場。(増田)

第三次アニメブーム[編集]

発生期間
1995年〜現在。『新世紀エヴァンゲリオン』放映からテレビアニメ製作数を更新中の現在まで。(増田)
1990年代後半(津堅)。
『新世紀エヴァンゲリオン』による第三の衝撃(氷川)。
『新世紀エヴァンゲリオン』前後を第二次アニメブームと分類(小川びい[14])。
発生要因・結果
『新世紀エヴァンゲリオン』のヒット。その後、『ポケットモンスター』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などのメガヒットが続くことによって起きた、さらなるアニメ視聴者層の拡大。メディアの多様化、増加。ファイナンスシステムの多様化。収益構造の多様化。デジタル技術による生産性の向上。(増田)

1990年後半以降の主な動き[編集]

1990年代後半の視聴率低下はアニメ業界に多大な影響を及ぼした[16]少子化による子供向けアニメの需要減少が目立ち、アニメ業界の衰退に発展するとの危惧を持つ関係者もおり、テレビ東京(広報・IR部長:大木努)は「アニメはもう子供たちのファーストチョイスではない」と述べている[17]

ファミコンなど家庭用ゲーム機の普及で子供の関心がゲームに移ったことで、アニメ関連の玩具売り上げ低下によって玩具メーカーがスポンサーから撤退し、夕方からゴールデンタイムにかけての放送枠確保が難しくなっていた[16]。また、塾通いの増加による在宅率の低下も一因とされている。

キー局各局では、先述のように人気漫画を原作とした作品でも視聴率が取れないためスポンサーとなる企業が減少したことでゴールデンタイム枠放送作品が激減し、現在ではテレビ朝日系列の金曜日の2枠のほか、テレビ東京系列でも2000年代前半に最大6枠あったゴールデンタイムのアニメ作品の総本数は増減を繰り返した末、現在では木曜日の2枠のみである。

勢力を拡大しつつあった深夜アニメに関しても、2008年に発生したリーマン・ショックの影響などから2010年頃に本数が減少するなどの影響が出ている[18][19]

視聴層の二極化とパッケージ販売(ビデオソフト化)による制作費回収システム[編集]

1995年の『新世紀エヴァンゲリオン』の商業的成功によりコアなファン対象の作品が多数制作され、放映権料の高いゴールデンタイムではなく、夕方の放送を中心に多数の制作会社が参入し、放送枠が不足すると深夜枠の開拓が始まった[16]。大量生産に有利なデジタルアニメが普及し、テレビ東京を中心にBS局CSアニメ専門チャンネルで放送作品も増加したが、過剰な数の作品制作と負担の増加により、作画やシナリオを崩壊させる品質の低下を招き、1クールの放送枠の維持すらできない制作状況に陥った事例も頻発した。

一方で小・中学校の週休2日制度導入で視聴が可能となった日曜日の午前枠の玩具会社・出版社がスポンサーの「子供向け」作品と、従来の主要スポンサー企業(バンダイタカラトミーなど)などの撤退で存続自体も厳しい状況に追いこまれたアニメ制作会社および製作会社が、アニメブームで誕生したアニオタというコンテンツ自体に消費指向を向ける層にパッケージ販売・ソフトのレンタルなどで多数の作品を供給し、収益をあげるための深夜枠(主に三大都市圏の独立局で放送される通称UHFアニメやBS/CSチャンネルで放送される作品を含む)での「アニオタ向け」の商品宣伝をする製作委員会方式作品[注釈 13]の二極化が進行している。

「テレビアニメ放送作品のメディア化」という形でパッケージ販売を行い、利益を回収することが現在の「テレビアニメの経済」の主流の一つであり、テレビアニメとして見た場合、かつての作品と比べて販売計画の企画段階から「目的」と「手段」が逆となるタイトルも少なくない[20]

低視聴率の放送枠のターゲットはアニメの関心が強いおたく層であり、パッケージ販売のためのプロモーションの性格も強い。そのため制作会社がスポンサーとなり、番組枠を買い取って放送するケースも多い。特に深夜枠放送作品は、DVDおよびBlu-ray Discなどのパッケージ販売が主な収益であるため、付加価値を高めて購買意欲を刺激する必要があり、以下の事情により本放送とは異なる改訂・増補がなされる場合もある。また作品関連のグッズ類やイベント参加整理券もしくは応募券(さらに近年ではチケット優先販売申込券を同梱する事例も増えている)を同梱することもある(一部店舗もしくは通信販売限定のものもある)。

  1. 放送の修正(リテイク
    • 制作スケジュール破綻、またはそれに近い状態になったエピソードが多発した作品に多く見られる。クレジットやテロップの修正も含まれる。
  2. 表現規制を制作意図に戻す。
    • お色気や流血など刺激の強い表現で、テレビ放送時に規制されたものを本来の状態に戻すために、追加もしくは差し替えが行なわれる。また「自主規制音」の部分が、別音声として収録された作品もある(『ハヤテのごとく!』・『生徒会役員共』など)。
    • 逆に版権・著作権の問題などからソフト化の際に規制が追加されたり、内容が一部改変されるケースも少ないながら存在する。例として『銀魂』ではパロディ元の原曲が、映像ソフト版では別の曲に差し替えられていることも多い。
  3. 画面枠(アスペクト比)の変更。
    • 2009年9月期までのTBS製作作品や、かつてのテレビ東京製作作品の一部では、「16:9」の画面サイズマスターを地上波での放送時には画面の両端をカットし「4:3」のサイズで放送する例がほとんどであった(普及途上にあった地デジが受信できない地域へ配慮するため)。パッケージ化の際には元の「16:9」として販売される。
  4. 新規の映像の追加収録
    • 番外編・後日談・短編アニメで、本編からやや離れたパロディ色が強い内容のものを収録する作品が多い。従来の人気作品の続編や番外編をOVA劇場版を制作するという手法の延長線上にある。一部は後日特別番組の形でテレビ放送するケースもある。
    • アニメ本編とは別に、オーディオコメンタリー、出演声優や製作スタッフのトーク、その作品制作の裏側に密着したドキュメンタリー、イベント、ライブなどの映像、出演声優によるバラエティ番組的な内容などを映像特典として追加収録する例も多い。
      • 関連イベントやライブ映像を単品ソフトとして販売する事例もある。
  5. 全バージョンの収録
    • CMなどの放送用の素材を特典として収録。
    • パッケージ版の販促を意図して、放送地域別(衛星放送を含む)に一部シーンの別バージョンを放送する作品では[注釈 14]、全バージョンが収録されている。
  6. 未放送部分の収録
    • 本編の一部・結末を放送せず、またその部分を別売りにする手法に対して視聴者の不満は大きいが、パッケージ販売に制作費を大きく依存する深夜アニメ制作の難しさが浮き彫りになっている。
      • 本編のエピソードの一部を放送しない - 作品全体の内容の理解には支障がないが、パッケージ版で背景や人間関係がより深く理解できるといった内容になっている。未放送回の存在は事前にウェブサイトなどで告知されていることが多い。
      • 本編の結末を放送しない - 2003年〜2004年のフジテレビやテレビ朝日の深夜アニメで顕著に見られ、地デジ放送準備工事に伴う放送終了時間繰り上げや特別番組やスポーツ中継などによる放送スケジュールの都合で最後まで放送できない作品が続出し、パッケージ版か衛星放送などでしか結末を視聴することができなかった。
  7. 主題歌などの映像パッケージ同梱

テレビアニメの放送における諸問題の現状[編集]

地上波での放送に起因する地域格差の諸問題[編集]

現状では民放のテレビアニメは、ほとんどが「地上波での放送」を前提に企画・製作されており、「BS/CS放送のみ」で企画・放送された作品は極めて少ない[注釈 15]。それを裏付けるかのように、日本テレビの元アナウンサーで現在は同局のアニメなどのコンテンツ事業を統括する船越雅史は、「テレビ局にとっての最強のコンテンツは、地上波放送の番組」と発言している[22]

一方で公共放送であるNHKではBS放送向けに企画・製作されているものも多い。

過去には民放テレビ局自体が1~2局しかなかった地域も多く、チャンネル数の少なさによる大きな地域格差も存在したが、テレビ東京系列を除くいわゆる4大(キー局による)ネットワークが順次各地に系列局を新規開局し、特に平成新局の開局ラッシュによって民放が4局の地域が増加し、地域格差は若干縮小された(ただし、いまだ民放テレビ局が3局以下の地域も残っている)。

しかし近年、4大ネットワークの系列局における同時ネットの放送が減少傾向にある一方で、上記に記したコアなファン向けに急増した深夜アニメなどのローカルセールス枠放送番組の場合、大都市圏(特に東名阪地区)以外ではほとんど放送されていない(最近の例で広域的に同時期に放送された事例は『日常』『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』、フジテレビ系列『ノイタミナ』枠など)。また、地方局で放送されても遅れネットの幅が大きい作品も多く見られる(クール単位あるいは年単位=4クール以上の遅れに至る事例もある)。

また、製作局の本放送時間帯が諸事情で変更、放送期間の延長や、年度末(春)・秋の改編期をまたぐことで編成の折り合いが付かず、一部の地方局ではシリーズ途中で打ち切られる例もまま見られる(最近の例では『結界師』『D.Gray-man』など)。

余談だが、作品の舞台となる実在する地域(またはモデルと目される地域)や、原作者の出身地である地元局で放送されない[注釈 16]ことも多い一方、舞台となる地元側から地域おこしの一環としての要望[注釈 17]ないし、製作側が当初から舞台地元局での放送を念頭に入れている場合、放送に踏み切る事例もある[注釈 18]

テレビ東京系列[編集]

テレビ東京は地上波のテレビアニメを数多く放送しているが、系列局がテレビ東京を含めて6局のみと他系列に比べて圧倒的に少なく(4大ネットワークで最も少ないテレビ朝日系列でも計24局と、その差は4倍である)、大都市圏と地方の格差を拡大する要因の1つとなっている。「系列局がない地域」の地方局や、中京・関西圏(両地域はいずれも系列局が県域放送のため、広域圏全域をカバーできない[注釈 19])の独立局向けに番販ネットする作品もあるが、それも一部に留まっている。

2000年12月に開局した、子会社のBSジャパンで全国をカバーすることを狙ったが、BSデジタル放送において著作権管理団体(日本音楽事業者協会日本音楽著作権協会(JASRAC)など)との権利処理が不十分なために地上波との同時ネットが不可能なばかりか、同局での放送自体がない事例(特に深夜アニメで顕著である)もいまだ多数あり、『たまごっち!』シリーズ(途中からBSジャパンに移行)・『ガンダムビルドファイターズ』や2010年代以降のAT-X製作委員会参加のUHFアニメの多くは独立系BS局のBS11で遅れて放送するなど、年々放送本数を増やす傾向にある他系列のBS局と比べるといまだ消極的な姿勢が目立つ。

「テレビ東京(系列局)・BSジャパンとの同時ネット」は『プリティーリズム・オーロラドリーム』で初めて実施されたが、現状ではこの形式のネット形態作品はごく少数に留まっている。

(CSチャンネルを除いて)BSジャパンでのみ放送したのは現時点で『人造昆虫カブトボーグ V×V』のみであるが、これはテレビ東京側が内容面で地上波放送を拒否した結果である。

また、テレビアニメ自体の話ではないが、テレビ東京で放送される関連性のあるアニメ・ゲーム情報番組声優バラエティ番組などと言った番組(2015年4月現在では『アニメマシテ』などを放送)も関東ローカル独占放送の事例が多く(下記の独立テレビ局においても同様)、これも地方との格差拡大の一因となっている。

2000年代後半に大阪府域局であるテレビ大阪京都府兵庫県全域への放送エリア拡大や、宮城県静岡県広島県への系列局開局構想を当時の社長が発表しているが、その後具体的な進展はない。

インターネット配信においては、現在では一部の作品で実施されるようにはなっているが、(最速のテレビ東京を基準に)1週間程度遅れたり、有料配信のみの作品もある。

独立テレビ局[編集]

1990年代末頃から三大都市圏にある独立局での放送を念頭に置いた新作テレビアニメ、いわゆるUHFアニメの放送が始まり、2000年代半ばになると急激に増加傾向を見せた。

一部の作品は関西・中京圏ではキー局系列広域局で放送されたり、一部の地方局でも放送される作品は存在するが、これも地方の格差を拡大させる一因となってしまった。長年優位に立っていた関東圏内でさえ、近年では東京都放送対象地域とするTOKYO MXへの一極集中が加速した結果、同局が受信できない地域では大きな格差が生じることになった(端的な例では関西圏では広域局で放送に対し、関東圏はTOKYO MXのみで放送、という作品も珍しくなくなっている)。

2010年代に入り、BS11を始めとするBS各局が遅れ(もしくは同時)ネットを多くのUHFアニメで行なうようになった結果、現在ではBSアンテナなどの受信環境を整えていれば、おおむね視聴可能にはなっている。また、インターネット配信も大半の作品で実施されている。

時間帯の競合[編集]

民放とNHKを合わせた、2局以上のチャンネルで異なるアニメ番組を同時に放送することによる競合の発生は古くから見られるが[注釈 20]、特に大都市圏においては、チャンネル数と作品数の多さによりこれが頻発する傾向もあり、ローカル局でも同様に、日曜日の早朝枠にアニメ・特撮番組が集中し、競合することがある(例:日曜朝のテレビ朝日系列「ニチアサキッズタイム」枠とテレビ東京系列枠[注釈 21]

独立局がある東名阪地区の場合はなおさらであり、本放送のみにこだわるならば複数の録画機器か、2番組以上同時録画が可能な録画機器を使用しないと視聴できない時間帯も多く見られる。また、BS放送同士でも競合していることがある[注釈 22]。2015年4月期には同じ『週刊少年サンデー』連載原作アニメ同士による競合も発生している(土曜夕方5時30分枠におけるNHK Eテレ境界のRINNE』とytv製作・日本テレビ系列『電波教師』)。

再放送の減少[編集]

  • 1980年代後半に入ると地上波キー局系列での再放送は全体的に減少傾向にある。これはビデオデッキの普及も大きいとされる[23]

BS/CS放送の現状と弱点[編集]

  • 日本で放送されているテレビアニメを全てBS民放局で放送すれば、地方間の格差は大幅に解消されるが、現状では不完全な状況に留まっており、BS/CSに移行する目処が立っていない。これは死活問題に直結する地方局からの抵抗が強いのも理由の一つである[24]
    • 2010年3月11日から2015年3月31日12:00までの間、一部の難視聴地域を対象に「(アニメも含む)在京キー局の放送」そのものを再送信していたが、現在は全て終了している。
    • 地上波との同時ネットが極めて少ない。
  • スカパー!アニメ専門チャンネルが有料放送にもかかわらず、一部を除いて地上波より遅れて放送されるうえ、BS/CS独占放送の新作アニメが極めて少ないため、有料放送の付加価値が薄れている。
  • BS/CS放送の視聴に要する機器(パラボラアンテナデジタルチューナー)の普及率が地上波より低いことや、(BSアンテナを設置すると事実上付帯する)NHK-BSに要する受信料の負担を嫌うなどの理由で視聴できない世帯もある。
  • 起伏の激しい山間部や、高層ビルに囲まれた住宅地など、地形の影響で衛星波が遮られ、受信不可能な地域が一部存在する。
    • 屋上などに共用パラボラアンテナを設置していない集合住宅の場合、各自で設置する必要が発生するが、ベランダの向き[注釈 23]や物件の構造により、廊下や手すりなどの共用部分にパラボラアンテナを設置できない場合もある。また、(共用を含む)パラボラアンテナが古いモデルの場合、BS放送にしか対応していない問題点がある。
  • 悪天候(台風など)が発生した際、地上波より一層電波障害が発生しやすい。

ケーブルテレビの区域外再放送[編集]

  • ケーブルテレビのサービスエリアは市町村単位が基本であるため、対象外の地域では利用できない。また、地域によっては区域外再放送自体が地元局の同意が得られずに行われていないこともある。

NOTTVモバキャス[編集]

  • 地上アナログ放送廃止後に浮いたVHF帯を活用して放送が開始されたが、日本全国をカバーしている訳ではない上、対応端末が限られたり、現状では放送されているのは一部の作品に留まっている。

インターネット配信[編集]

インターネット配信の現状と弱点[編集]

  • 権利者(原作者や遺族など)によっては、再放送どころか有料配信すら許諾されない場合もある(サザエさんなど)。
  • 有料配信(および有料放送)を基本とするキー局・製作会社もある(例:TBS、テレビ東京、東映[注釈 24]製作作品など)。
  • フルハイビジョン画質で配信される作品が少ない。(バンダイチャンネルは720pでの配信、dアニメストア・ニコニコ動画の有料会員(プレミアム会員)であれば、若干高画質で視聴することができる)。
  • 地上波での最速本放送より数日から1か月以上遅れて配信される事例がほとんどのため、リアルタイム性に劣る。
  • 過疎地ではADSL光ファイバー無線アクセスなどのブロードバンドインターネット接続が十分に整備されていないため、有料の配信サービスが十分に受けられない(ナローバンドでは約25分の動画を読み込むのに数時間かかり、視聴がほぼ不可能ないし困難な場合もある)。またインターネットカフェ自体が出店されていない地域もある。
  • 賃貸物件居住者の場合、インターネット回線を敷設すること自体が建物の管理会社・大家側から許可されない場合もある(この場合、無線アクセスに頼るしかないが、有線アクセスと比べると電波が不安定になるなど、回線の安定性に劣る)。

違法アップロードと公式動画配信[編集]

上記のような現状を背景に、極力少ない時差(遅れ)で視聴するため、WinnyShareなどのファイル共有ソフトや、日本国外の動画共有サービスを用い、作品を違法にアップロードする行為が問題になっている[25]

動画共有サービスの場合、権利者がサイトの管理者に要請すれば削除されることが多いが、YouTubeなどに比べて知名度の低い海外サイトの場合、その対応が杜撰なことが多い。一度作品がインターネット上にアップロードされると際限なく複製され、完全に止めることはほぼ不可能になるため、パッケージ販売の収益で制作費用を回収している製作関係会社にとっては死活問題になりつつある[25][26][27]

そのため、番組冒頭に「(権利者の許諾を得ず)インターネットへアップロードするのは違法である」旨のテロップを流して注意を促したり、放送局(ローカル局)を特定できるようウォーターマークを表示するなどの対策を採り、また2012年10月の改正著作権法施行により、ダウンロードにも罰則が課されるようになったが、効果はあまりないのが実情である。

公式動画配信の変遷[編集]

インターネットを利用した作品配信自体は以前から行われているが、草創期はその多くはテレビ放送が終了してから集中的に行うことが多かった上に、有料となることが基本だった。

2005年4月に開設したGyaOやBIGLOBEストリーム(後のアニメワン。2013年にサービス終了)は、『B型H系』(UHFアニメ)や『れでぃ×ばと!』(AT-X独占放送)などで製作委員会に出資しているなど作品製作にも関与するようになり、映像画面周辺に広告を挿入し、広告収入を利用した無料配信サービスを相次いで開始したことで、地上波での放送が視聴できなくても、インターネットで視聴できる機会が大幅に増えることになった。

この場合、テレビ放送に前後した一定期間(3日間程度 - 最長1週間)は無料で配信し、その後は有料で配信することが多い。また、『亡念のザムド』などのようにWebアニメとして配信された作品が後日テレビ放送されるケースもある。

違法アップロードに対する措置も兼ねるべく、2010年7月にドワンゴが運営する動画配信サイト「ニコニコ動画」がアニメ番組の公式配信事業へ本格参入を表明。2010年7月期には6本、10月期には10本と、着実に新作や再放送の本数を増やし、期間限定ながらも無料で配信される作品も増えつつあり、(DVD/BDの発売後でも)1話目のみを常時無料で配信している作品も多い。

これに呼応するように製作側がニコニコ生放送を積極的に宣伝活用するケースが増え、声優やクリエイターを出演させる企画番組も続々誕生。放送に変わるアニメ公開媒体としての存在感を高めつつあり、ブロードバンドの全国的な普及も相まって、地上波民放による地域間の格差(チャンネル数による放送の差)や遅れネットは若干改善されつつある。また、本放送終了後にニコニコ生放送で全話一挙生配信を行うケースが増加している。

さらに光ファイバーや無線アクセスサービスも次第にカバーエリアを拡大している。

以上のように、現在は大半の市・町・村でブロードバンドによるインターネット接続が普及しているため、一部の作品を除いて最速放送よりやや遅れる程度(一部は同時最速、あるいはネット先行配信を実施する事例がある)でアニメ作品が視聴可能になりつつある。

レンタルビデオ[編集]

一般向け国内テレビアニメ(対象年齢10歳以上)は約134億円、児童向け国内テレビアニメは40億円(各2012年度)とインターネット配信売上とほぼ同規模の売上を持つ。

店舗によって品揃えが異なるため、そのまま視聴格差にはなるが、放送地域外で衛星放送、インターネット公式配信を除くもっとも容易な合法的視聴手段である。近年ではインターネット上で予約して、ディスクを郵送によるレンタル方式も普及の一途を辿っている。

近年PPT (Pay Per Transaction) またはレベニュー・シェアリング (RSS - Revenue Sharing System) と呼ばれるDVD取引形態がレンタルビデオ店とソフトメーカーの間で交わされるようになった(インターネット公式動画配信でも多く採用されている)。

この契約形態のメリットはDVDをメーカから店舗が賃貸する代わり、通常契約の場合頭金としてテレビアニメ/OVAは5,000 - 9,000円、劇場版映画は12,000 - 18,000円という費用を0 - 1,000円程度の低価格にする代わりにレンタル一回ごとに数百円(新作レンタル料金の50 - 70%)をメーカ側に支払うという形態となっている。

※前述の通常契約の頭金の金額で支払上限となり以降は商品は店舗所有在庫に転嫁できる。また、賃貸契約の中途解除も可能で不良在庫としてメーカに返却も可能。

大量の仕入費用が不要なため、1店舗で数十本という発注や知名度がない深夜アニメでも各地の系列店舗に入荷させることが可能となるメリットが存在する一方、売上が「実際にレンタルされた回数」に比例するため、知名度があっても借りられなければメーカ側が不人気作品として判断を下し、アニメ作品の続編やマーケティング戦略に影響を与えるデメリットも有る。特に深夜アニメ以外の子供向け作品や、低年齢の学生層に人気の漫画原作アニメは販売用DVDの売り上げよりレンタルDVDの収入が多いため、影響も大きくなる。

ソフトメーカーのアニプレックス東宝松竹ワーナー エンターテイメント ジャパンNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンavex picturesの多くまたは一部作品がPPT契約でリリースされている。

レンタルビデオにおいては、2014年以降もなおDVDのみが主流を占め、Blu-ray Discのレンタルはごく少数派に留まっている。

放送局・系列別の現状[編集]

NHK[編集]

NHKでのテレビ放送は総合テレビのローカル枠を除いて全国放送であるため、全国一律で視聴可能である。ただし、地元を舞台にした作品を総合テレビの地元ローカル枠で放送する事例も稀に見られる(広島局にて『たまゆら』シリーズ、鳥取局にて『Free!』シリーズ)。

現在では教育テレビ(Eテレ)およびBSプレミアム(旧衛星第2テレビ (BS2))で多く放送している(過去には衛星ハイビジョンテレビ (BS-hi)(放送終了済み)で再放送された作品もあり)。

かつては総合テレビで多く放送していた時期もあったが、次第にEテレやBS2(→BSプレミアム)での放送にシフトしていき、『NHKアニメ劇場』が2006年12月に終了以降はEテレやBS2(→BSプレミアム)で本放送された作品の再放送、2011年4月期に放送の『もしドラ』に留まっている。

日本テレビ[編集]

日本テレビは、在阪準キー局読売テレビ (ytv) と共にテレビアニメ制作にしのぎを削っており、特に『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ・『ルパン三世』シリーズ・『名探偵コナン』などを放送していたが1990年代前半から全日枠アニメの放送本数を減らし、2009年3月、ゴールデンタイム帯から撤退した(現在はローカルセールス枠で『それいけ!アンパンマン』と、土曜夕方5時30分枠および6時枠にてytv製作全国ネットアニメ2本を放送)。

深夜アニメは、他系列に比べると製作本数は少なめであるが、日本テレビは独自の作風の作品を多く輩出している[28]

また、近年はマッドハウスに続きタツノコプロhulu(日本事業)買収で、アニメ制作会社・オンデマンド映像配信事業によるコンテンツ・版権ビジネスの増強・充実化を図っている状況にある[29]

テレビ朝日[編集]

テレビ朝日は、在京4大キー局の中では唯一『ドラえもん』・『クレヨンしんちゃん』といった幼年層も対象としたファミリー指向の自社製作アニメをゴールデンタイム帯に放送しているが、一時期と比べるとこの時間帯での放送作品は減少している(2009年10月期には約25年ぶりとなる火曜夜7時枠を復活させたが、1年半で撤退した)。

在阪・在名局の朝日放送 (ABC) やメ〜テレ (NBN) も、ytvやMBSほどではないが、古くからテレビアニメ制作に力を入れている。日曜の朝は、2局製作のアニメが、テレビ朝日・東映製作朝6時30分のアニメ枠および特撮枠と合わせて放送されている。

深夜アニメに力を入れつつあったが、フジテレビと同様に放送トラブルが度々発生しため、2007年4月改編以後は断続的な放送に留まっている[注釈 28]。逆に、在阪準キー局のABCが積極的で、UHFアニメの製作委員会としても参加している。詳細は「水曜アニメ〈水もん〉」を参照。。

また、同局も藤子関連のアニメ化作品を中心に長らく取引関係にあるアニメ制作会社・シンエイ動画を連結子会社化している。

TBS[編集]

現在ではTBSより、むしろ在阪準キー局の毎日放送 (MBS) が積極的であり、作品によっては深夜アニメを中心に最速で(TBS・TOKYO MXより先行して)放送する場合もある。

TBSでは土曜17:30枠で放送されていた『ラブ★コン[注釈 29]放送終了後は、2011年に放送された関東ローカルミニ番組Suzy's Zoo』を最後に全日枠アニメから事実上撤退している。

2008年4月以降、全日枠ではMBS製作の『日曜夕方5時枠(日5)』枠が主力となっている。その前身の『土曜夕方6時枠(土6)』枠は『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ・『鋼の錬金術師(第1作)』などが比較的に高視聴率となったが、TBSが土曜夕方枠に『報道特集NEXT(現・報道特集)』を開始したことに伴い、現在の枠へ移動となった。

深夜アニメは2000年代以降、主にTBSやMBSが力を入れている。

テレビ東京[編集]

テレビ東京は1970年代後半からテレビアニメに力を入れている局であり、放送時間帯を問わず在京キー局の中で最も放送本数が多くその半数以上を占めているほど。重大な事件・事故が発生しても放送を休止することはほとんどない(参考記事)。

しかし1990年代後半頃から表現規制の節でも取り上げたように、それを先鋭的に行ったことに対して制作側が同局での放送を敬遠する動きも出たことや、さらには独立局を中心に放送のUHFアニメの台頭と重なって以前ほどの活気は見られなくなった。

深夜アニメに関しても放送枠が増減を繰り返すなど、一定しない傾向がある[注釈 30]

全ての系列局がテレビアニメ製作に関わった実績を持つ(TVQ九州放送以外は単独制作の実績があるが、テレビ北海道 (TVh) は本放送時には道内ローカル放送作品のみ)。そのうちテレビ愛知 (TVA)・テレビせとうち (TSC) は全国ネットレギュラー枠を持っている(過去にはテレビ大阪 (TVO) もレギュラー枠を持っていたが、2011年3月期をもって撤退)。特にTSCは現在東名阪地区以外で唯一の30分レギュラー枠を持ち、テレビ東京製作『ポケットモンスターシリーズ』を凌ぐ長寿シリーズを製作している(『しまじろう』アニメシリーズ)。

全日枠と深夜枠とでフレキシブルに放送枠を変更する作品が他系列に比べて多く存在する(詳細記事)。

フジテレビ[編集]

フジテレビは、『鉄腕アトム(第1作)』・『銀河鉄道999』・『Dr.スランプ アラレちゃん』・『ドラゴンボールシリーズ』など数々の人気作品や長寿番組・シリーズ作品などを多数輩出したが、1990年代後半以降から徐々にトーンダウンし、現在はゴールデンタイム帯からは撤退している(日曜朝9時台同夕方6時台は健在)。

他系列とは異なり、FNS系列局製作作品は極めて少ない。

深夜アニメは2000年代前半に放送トラブルが相次いだ教訓から生まれた『ノイタミナ』枠が深夜枠としては高視聴率作品を連発している。

準キー局(在阪局)[編集]

在阪局 : 古くから、毎日放送(MBS、TBS系列)や讀賣テレビ放送(ytv、日本テレビ系列)では、キー局並にアニメ製作がなされている。朝日放送(ABC、テレビ朝日系列)も前記の2局には及ばないが製作実績がある。2015年4月現在ではテレビ大阪(TVO、テレビ東京系列)および関西テレビ放送(カンテレ・KTV、フジテレビ系列)以外の局はレギュラー枠を持っている。

月刊ニュータイプ』の取材記事によると、ytv東京制作局東京制作部エグゼクティブプロデューサー諏訪道彦は、「在阪局がアニメ製作に力を入れる背景としては、在阪局が持つ、プライムタイムの自局枠が在京キー局ほど多くないためにタレントのブッキング能力が落ちてしまいがちであり、その中でタレントに頼らずにキー局と伍することができる番組がテレビアニメであった」と語り、MBS東京支社テレビ編成部プロデューサー丸山博雄もほぼ同様の趣旨の発言を行なっている[30]

在名局[編集]

在名局 : 名古屋テレビ放送(メ〜テレ・NBN、テレビ朝日系列)・テレビ愛知(TVA、テレビ東京系列)がレギュラー製作枠を持っている(CBCテレビ(TBS系列)も断続的に製作)。メ〜テレとCBCは深夜アニメの製作実績も持つ[注釈 31]。2009年7月期には関西テレビとの共同製作にて東海テレビ放送(THK、フジテレビ系列)も短編アニメで参入(後に中京ローカルの短編深夜アニメ『かよえ!チュー学』も放送)。なお、中京テレビ放送(CTV、日本テレビ系列)は三大都市圏のキー局および系列局で唯一テレビアニメの製作実績が未だない。

地方局[編集]

テレビせとうち (TSC、テレビ東京系列局) は『しまじろう』シリーズ以降、同作品の版元である地元企業のベネッセとの関係を維持している[注釈 32]。その他にも同系列のテレビ北海道 (TVh) やTVQ九州放送がテレビ東京との共同製作の形で製作実績を持っている[注釈 33]

RKB毎日放送北海道放送 (HBC) や、東北放送 (TBC)・中国放送 (RCC) の主要TBS系列各局も、CBCとの共同製作の深夜アニメという形で製作参加実績を持つ。静岡放送(SBS、TBS系列局)は『秘密結社鷹の爪 カウントダウン』や短編アニメ『パンパカパンツ』で製作参加している。北海道文化放送(uhb、フジテレビ系列)はKTV・THK共同製作の『くるねこ』に第2シーズンから同系列のテレビ静岡(SUT)と共に製作参加したほか、北海道ローカル深夜アニメ『フランチェスカ』に製作参加している。

短編作品では北海道テレビ放送(HTB、テレビ朝日系列)が2008年1月より『ユメミル、アニメ「onちゃん」』を北海道ローカル放送で製作(BS11でも遅れネット)したほか、単発番組での放送実績があったり[注釈 34]、『フジログ』の製作委員会に参加している[注釈 35]九州朝日放送(KBC、テレビ朝日系列)は『怪盗レーニャ[注釈 36]で、仙台放送(OX、フジテレビ系列)は『むすび丸』、さくらんぼテレビジョン(SAY、フジテレビ系列)は『さくらんBOY DT』と言った短編アニメで参入している。

自局製作ではないが札幌テレビ放送(STV、日本テレビ系列)も、『チビナックス』を北海道ローカルで放送した実績がある(第1期の本放送終了後に関東圏などの独立局にネット。2007年4月からは第2期の『2.0』を放送し、2007年10月から関東圏ではTOKYO MXにネット)。

独立局[編集]

2014年4月現在、南関東独立局TOKYO MXtvkテレ玉チバテレビ)でもUHFアニメと呼ばれる新作テレビアニメが多数放送されているが[注釈 37]、これらの多くは深夜帯放送かつ製作委員会方式で放送されている(若干数ながら独立局が製作参加アニメを放送している[注釈 38])。キー局と比べると表現規制が緩く、かつ放送料金も安いなどの理由から2000年代半ばから放送本数が急増している。

一方で北関東の独立局(群馬テレビとちぎテレビ)は南関東4局と比べると放送実績が大きく水をあけられている[注釈 39]茨城県に至っては今なお県域民放テレビ局自体が存在しない。

一部には在阪もしくは在名局製作の深夜アニメが関東圏ではキー局ではなく独立局での放送となる事例もある。また、BS局もしくはアニメ専門チャンネルが製作委員会に加わる作品もある。近年では一部作品の一部ネット局で全日枠(22時台を中心としたプライムタイム枠)で放送される事例がある。

現在では先述のようにBS11などの民放BS局との併用で「一応の」全国放送を行っている作品がほとんどである。

なお関東圏外でこれらの作品のネット形態はキー局もしくはその系列局製作のものと比べて非常に複雑なものとなっているが、ここでは詳細は割愛する。

民放BS局・スカパー![編集]

かつてWOWOWは同局独占放送、なおかつ無料のノンスクランブル枠で「WOWOWアニメ」と呼ばれるアニメ作品を多数放送していたが、2008年以降はほぼ休止状態にある。

2007年に開局したBS11は、当初からアニメの放送に積極的であり、2010年代に入るとアニメ枠を順次拡大している(詳細項目)が、(2015年4月時点において)「独占放送」作品は『ぼくは王さま』のみである(過去には無料放送では同局独占放送作品がいくつかあった)。

その他のBS局での「独占放送」は事例こそ少ないが、TBSの関連BS局・BS-TBS(旧:BS-i)BS-i独占放送作品に力を入れていた時期もあったが、TBS製作深夜アニメの遅れネット(現在は一時期よりは遅れ幅は縮小している)に事実上統合される形で、現在は特別番組として断続的に放送される程度である(一方でMBS『アニメイズム』枠を2012年度開始作品より遅れネットを行っている)。

なお、NHKのBSチャンネルや主な無料放送BS各局でも2015年4月より視聴率調査が開始されている[31]

現在は日本のCS放送を独占的に放送しているスカパー!アニメ専門チャンネル(AT-X、キッズステーションアニマックスなど)でも、地上波で未放送のオリジナルテレビアニメが製作・放送された事例が少数ながらある。かつてはCS放送のみであったが、2012年よりアニマックスなど一部チャンネルでBS放送も開始している(ただしBS放送のチャンネルも、飽くまでもスカパー!のチャンネル扱いとなっている)。

変則的な事例[編集]

地方局製作作品の逆ネット事情ほか[編集]

地方局製作アニメが在京キー局系列で逆ネットされず、首都圏(主に南関東)の独立局各局でネットされる事例もままある。
端的な例:

逆に、在京キー局と系列局制作・放送作品が関西圏で独立局ネットとなる場合もある[注釈 40]。これは、在阪局準キー局)製作のローカル番組が多数あり、深夜枠が逼迫しているという事情も影響している。
端的な例:

テレビアニメの腸捻転ネット事情[編集]

一部アニメ作品でネットワークセールス枠から外れる、ローカルセールスとなる深夜枠を中心に、放送該当地域に系列局があるにも関わらず、独立局を除く系列外ネットとなるケースも散見される。
例:

地域限定アニメ[編集]

当初から地域密着型番組として制作されるものも一部には存在する。
例:

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ TBS制作の深夜枠の『トンデモネズミ大活躍』、『生徒諸君!』や日本テレビ系列『金曜ロードショー』の『ルパン三世TVスペシャルシリーズ』や『はじめの一歩』など。
  2. ^ ふたりはプリキュア→ふたりはプリキュア Max Heart』などのように、同一の登場人物が複数年に亘って登場する作品でも1年ごとにタイトルを改題し別作品として商業展開することもある。
  3. ^ 第1期第4シーズンまでと傑作選の『よりぬき銀魂さん』。
  4. ^ 6thシーズンまでと傑作選の『深・ケロロ軍曹』。
  5. ^ 漫画・アニメで当該のシーンが書かれるとページの欄外にまたは放送後に「未成年者の飲酒・喫煙は法律で禁止されている」旨の注意書きが表示されるようにもなっている。
  6. ^ 手塚治虫のドン・ドラキュラ』は、広告代理店倒産が原因で1クールも持たずに打ち切られた。また、『サイボーグクロちゃん』はアニメ制作会社が倒産したために未完のまま終了している。特殊な例としては、『魔法のプリンセスミンキーモモ』第1シリーズ(1982年)の場合、一旦打ち切りが決定されたが、(その時点で予定されていた)最終回まで制作した後、急遽再延長が決定された。
  7. ^ 最近では『HUNTER×HUNTER(日本テレビ版)』が放送途中で全放送局にて深夜枠に降格された。また、地方局では主に系列外ネット番組が同様の事態になることもある。
  8. ^ 例としてNHK Eテレ『メジャー』・土日夕方5時30分枠作品、TBS『ひだまりスケッチ』・『おおきく振りかぶって』、MBS『コードギアス 反逆のルルーシュ』・『機動戦士ガンダム00』、テレビ東京『夏目友人帳』・『ゆるゆり』・『弱虫ペダル』などが挙げられる。
  9. ^ わかさ生活が提供のTOKYO MX・KBS京都・テレビ大阪の全日枠放送作品など。
  10. ^ 一例として、『HUNTER×HUNTER(日本テレビ版)』は、2013年9月まで多くのネット局で深夜帯での遅れネットであった。また、『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』は開始当初はTOKYO MXとサンテレビではプライムタイム帯、BS11では深夜帯であった。
  11. ^ 一例として、TBS・MBS共同製作『おおきく振りかぶって(第1期)』は、MBSでは本放送局で唯一土曜17:30枠の全日枠放送であった。また、フジテレビ系列『暗殺教室』の場合、BSフジでは土曜午前帯放送である。
  12. ^ 全日帯の場合、一部の系列局(ローカル局)でも同時ネットされることがある。
  13. ^ テレビ東京系アニメを中心に「子供向け」作品においても、製作委員会方式が採られているケースも少なくない。
  14. ^ グリーングリーン』『はっぴぃセブン〜ザ・テレビまんが〜』『狂乱家族日記』など。
  15. ^ 2014年での事例では、BS11の『ANIME+』枠独占放送で(5分枠の短編アニメではあるが)『ひめゴト』『オレん家のフロ事情』が放送された例がある。
  16. ^ 主な例としては、富山県高岡市周辺が舞台の『ゆるゆり』。原作者なもりは同市出身であるが、県内地上波ではいまだ放送されていない。
  17. ^ 主な例としては、富山県が舞台の『true tears』。当初は地元ではBS11やネット配信でしか視聴できなかったが、県議会議員が要望するなどを経て、遅れネットながら地元局の富山テレビ放送(BBT、フジテレビ系列)でも放送され、以後、制作に関わった地元アニメ制作会社ピーエーワークス元請作品は地元民放テレビ局で同時期放送されている。
  18. ^ 主な例としては、沖縄県が舞台の『あそびにいくヨ!』、熊本県が舞台の『夏目友人帳』シリーズ、静岡県を舞台にした『夏色キセキ』など。特に石川県を舞台にした『花咲くいろは』の場合、地元局であるテレビ金沢(KTK、日本テレビ系列局)で放送されたほか、地元金沢市湯涌温泉にて劇中の祭りを再現した『湯涌ぼんぼり祭り』が2011年より毎年開催され、さらに劇場版を石川県先行上映並びに舞台挨拶を地元映画館で行った。
  19. ^ 特にテレビ大阪の場合、政令指定都市である神戸市京都市でも受信困難な地域が多数ある。
  20. ^ 1970年代には『宇宙戦艦ヤマト』と『アルプスの少女ハイジ』、特撮番組ではあるが『SFドラマ 猿の軍団』が同じ時間に放送されていたことがあった。
  21. ^ 近年の端的な一例として日曜7:00枠を例に挙げると、メ〜テレ枠読売テレビ枠(現在は土曜夕方に移動)・NHK Eテレ枠の3局が重なっていることに加えて一部テレビ東京系列局が土曜9:30枠の遅れネットをこの時間に行ってるため、多い地域では4つものアニメ番組が競合する事態となっていた。
  22. ^ 一例としては、土曜日24時 - 25時の枠でBS-TBS(MBS製作アニメイズム枠)とBS11ANIME+)の2局による競合がある。
  23. ^ 日本の場合、南西〜西南西寄りの方角にパラボラアンテナを向ける必要があり、ベランダが東〜南南東側を向いていると受信不可能となる。
  24. ^ ニコニコ動画の「東映特撮ニコニコおふぃしゃる」で配信している動画は、(製作の手法で見れば)厳密には「特撮」になるが、便宜上「アニメ」のカテゴリに区分されている。
  25. ^ ニコニコ生放送だけでしか視聴できない作品もあり、一般会員(無料会員)による視聴の場合、最大で数千人程度(有料のプレミアム会員は無制限)しか視聴できないことと、画質が大幅に劣化するうえ、プレミアム会員による割り込みが恒常化するため、無料会員が最後まで視聴するのはほぼ不可能な状況である。
  26. ^ TBSや東映などの製作作品の場合、ニコニコ動画での配信当初は、最長で1週間(168時間)無料で視聴できたが、2013年以降の配信分から、無料で視聴できる期間が3日間(72時間)に短縮された作品もある。
  27. ^ 2014年4月から配信を開始した、ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダースでは、「木曜日12時(配信開始)〜金曜日24時」の36時間しかないうえ、ニコニコチャンネルはこの期間を明示していない。
  28. ^ 同局が開局記念作品として放送された『新世界より』を2011年度下半期にて2クール枠として放送したのを最後に途絶えている。
  29. ^ 系列局のMBSやCBCでは深夜帯の放送。
  30. ^ 但し、5年単位ベースによる開局記念作品の一環で展開することは継続(参考項目)。
  31. ^ 名古屋テレビは、1969年、史上初の地方局製作深夜アニメである『六法やぶれクン』を製作している。当時はクロスネットの日本テレビ系列で放送された。
  32. ^ 現在は土曜朝の『しまじろうのわお!』を製作。参入当初は暫く月曜18:00枠を、その後は長らく月曜7:30枠を担当していた。
  33. ^ TVhに関しては一部地域放送の単独製作作品あり(『ヘイ!ヘイ!シュルーム』など)。
  34. ^ onちゃん夢パワー大冒険!』『白い恋人』など。いずれも北海道ローカルで先行放送の後、BS朝日などで放送。なお、前者は自社制作だが、後者は石屋製菓製作である。
  35. ^ とちぎテレビテレ玉tvkKBS京都サンテレビと言った独立局との共同製作である。
  36. ^ 後にとちぎテレビやキッズステーションで遅れネット。
  37. ^ TOKYO MXの送信所がNHK・在京キー局同様に東京タワーからより高層の東京スカイツリーへ移転した後の2012年10月期を境に、UHFアニメは「TOKYO MXへ一極集中」が加速し、首都圏トライアングル3局での放送実績は激減している。
  38. ^ 2013年の『東京レイヴンズ』を皮切りに、TOKYO MXが製作委員会に参加作品がコンスタントに出現している。そのほかtvkを含む東名阪ネット6での共同製作作品などもある。
  39. ^ ただし、この2局では2011年4月からアニプレックス製作関与の土曜深夜枠の同時ネットを開始するなど、以前よりは放送本数が増えている。
  40. ^ 特にMBSやytvの場合、キー局製作深夜アニメよりUHFアニメを優先して放送する傾向すらある。

出典[編集]

  1. ^ 業界関係者が本音を明かした「オタク文化の10年」PD(明大アニ研シンポ後編part1)アキバ総研編集部 [1]
  2. ^ リア充ではなく厨二病と歩んだ「オタク文化の10年」(明大アニ研シンポ前編)アキバ総研編集部 [2]
  3. ^ BS放送のアニメ番組 録画視聴がリアル視聴の2.5倍 野村総研調べ アニメ!アニメ! 2014年5月6日、2015年4月9日閲覧。
  4. ^ アニメ「信長協奏曲」DVD-BOX発売決定 フジテレビ局内制作の話題作 アニメ!アニメ! 2014年12月1日、同31日閲覧。
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関連項目[編集]