アナロイ

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鹿沼ハリストス正教会の会堂内の様子。布をかけられた三つのアナロイ(経案)の上にイコンが置かれており、アナロイに掛けられた布には八端十字架が刺繍されている。右奥には誦経用のアナロイ(祈祷書が置かれていない状態)。正面にイコノスタシス(聖障)が見える。

アナロイギリシア語: Άναλόγιον, ロシア語: Аналойもしくはаналогий, 英語: Analogion)とは、正教会で用いられる、イコン不朽体祈祷書福音経使徒経含む)などを置く台。祈祷書には経案という漢字表記がなされているが、これはあまり日常的には用いられない表記である[1]

名称「アナロイ」はギリシア語: Άνα(アナ:上で)とギリシア語: λόγιον(ロギオン:読む)の組み合わせに由来する[2]

アナロイは移動が可能である。台の上部は斜めに作られている。イコン、不朽体を安置して聖堂内等に置かれるほか、誦経の際に祈祷書を載せたり、説教の際に用いられたりする[1][2]

脚注[編集]