アスタキサンチン
| アスタキサンチン | |
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(6S)-6-ヒドロキシ-3-[(1E,3E,5E,7E,9E, 11E,13E,15E,17E)-18-[(4S)-4-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチル-3-オキソ-1-シクロヘキシル]-3,7,12,16-テトラメチルオクタデカ-1,3,5,7,9,11,13,15,17-ノナエニル]-2,4,4-トリメチル-1-シクロヘキサ-2-エノン |
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別称
3,3'-ジヒドロキシ-β-カロテン-4,4'-ジオン
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| 識別情報 | |
| CAS登録番号 | 472-61-7 |
| PubChem | 5281224 |
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| 特性 | |
| 化学式 | C40H52O4 |
| モル質量 | 596.84 g/mol |
| 特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 | |
アスタキサンチン (astaxanthin, astaxanthine) は1938年にリヒャルト・クーンらにより発見された色素物質である。β-カロテンやリコピンなどと同じくカロテノイドの一種で、キサントフィル類に分類される。IUPAC名は 3,3'-ジヒドロキシ-β,β-カロテン-4,4'-ジオン。自然界に広く分布する。甲殻類の殻やそれらを餌とするマダイの体表、またサケ科魚類の筋肉の赤色部分などに見られる。名前はギリシャ語の "yellow flower" に由来するが、実際の色は赤色である。生体内では遊離型、モノエステル型、ジエステル型の3形態が可能であるが、多くは脂肪酸エステル型であり、血漿リポタンパク質と結合した形で存在する。甲殻類ではタンパク質(オボルビン、クラスタシアニン)と結合し、カロテノプロテインとして存在している。タンパク質と結合したアスタキサンチンは黒っぽい青灰色を呈するが、加熱によりタンパク質分子が変性してアスタキサンチンが遊離すると、本来の赤色を呈する。甲殻類を茹でると赤くなるのはこの現象に由来する。
目次 |
構造 [編集]
分子式は C40H52O4 で β-カロチンとほぼ同様の構造であるが、両端のシクロヘキセン環部位の水素がヒドロキシ基(3および3'位)とカルボニル基(4および4'位)に置換している。3および3'位のヒドロキシ基の位置により (3R,3'R) 体、(3R,3'S) 体(meso 体)、(3S,3'S) 体の三種が存在し、さらに分子中央の共役二重結合の cis-, trans- による異性体も存在する。
また、3および3'位にヒドロキシ基を持たない物質はカンタキサンチン(canthaxanthin, β,β-カロテン-4,4'-ジオン)と呼ばれ、これはフラミンゴが餌から摂取したアスタキサンチンを変換することで生成し、ピンク色の元としている物質である。
生理的役割 [編集]
アスタキサンチンは高い抗酸化作用を持ち、紫外線や脂質過酸化反応から生体を防御する因子として働いていると考えられる。また、アスタキサンチンは光障害から目を保護すると言われている。
アキタスサンチンにまつわる雑知識 [編集]
沖縄では食性により毒を持つヤシガニを調理する際、煮ると甲らが赤くならなければ毒はないと信じられてきた。アスタキサンチンが必ず赤く染めるので、これは迷信である。また、本来白身魚であるサケの身肉はアスタキサンチンによる赤色をしているが、産卵直前には皮膚(婚姻色♂)とイクラ(♀)に赤色が移り、身肉は本来の白っぽいものになる。
外部リンク [編集]
- アスタキサンチン - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
- 「アスタキサンチンシンポジウム」を始め、アスタキサンチンに関する研究発表が多数行われる-沖縄県恩納村ホテルムーンビーチにて2008年6月22~27日 大会議長-幹渉 (第15回カロテノイド国際会議)
- マピオン大百科 ヤシガニ迷信
- さけますQ&A5~6 水産総合研究センター赤身肉の白色変化
- サーモンピンクの謎 - 産卵時には白身に戻っている詳細記事
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