アジャンキンゲニア

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アジャンキンゲニア
生息年代: 70 Ma
Ingenia.jpg
骨格
地質時代
白亜紀後期
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
階級なし : コエルロサウルス類 Coelurosauria
階級なし : オヴィラプトロサウルス類 Oviraptorosauria
: オヴィラプトル科 Oviraptoridae
: アジャンキンゲニア Ajancingenia
学名
Ajancingenia
Easter, 2013

アジャンキンゲニアAjancingenia)は白亜紀後期、現在のモンゴルに生息していたオヴィラプトロサウルス類獣脚類恐竜の属の一つである。現在のところ知られている唯一の種はタイプ種であるAjancingenia yanshiniのみである。化石はモンゴルにあるバルンゴヨト累層(en)のヘルミンツャヴ層(en)の白亜紀後期約7000万年前の地層から発見されている。これまでに前肢、後肢、骨盤肩帯、部分的な頭骨と数個の椎骨が発見されている。より新しい時代の累層からもアジャンキンゲニアのものとされる化石が発見されているが、この種のものであるどうかには疑義がある[1]

命名[編集]

頭部復元図

アジャンキンゲニアは初め1981年にリンチェン・バルスボルド英語版によりタイプ種Ingenia yanshiniとして命名、記載された。属名のインゲニアは化石の発見地であるバヤンホンゴル県のインゲン・ホブルに由来しており、種小名yanshiniロシア科学アカデミー古生物学研究所英語版時代にバルスボルドの指導に当たった研究者Aleksandr Leonidovich Yanshin (1911–1999)に献名されたものである[2]

しかし、属名インゲニアはIngenia mirabilis Gerlach, 1957としてトリピロイデス科(Tripyloididae)の線虫の一種として先取されていた。そこで2013年、Jesse Easterにより代わりの属名としてアジャンキンゲニアが提案された。この属名はモンゴル語で旅人を意味するajanc (аянч)に由来し、ヒッチハイクをするときに親指を上げる西洋の習慣にちなみ、この恐竜の第一指の末節骨が第二指のものの二倍の長さがあることからつけられたものである[1]

特徴と分類[編集]

アジャンキンゲニアは以下の特徴からオヴィラプトル科に属していると推定される。

恥骨の骨幹が前方に曲がっている
下顎にはっきりとしたS字型の縁があり独特の形状である
が短く丸まっている
頭骨が癒合している

胸骨が正中面で癒合して短い竜骨突起状になっている標本もある。

第一指骨と第二指までの長さがほぼ同じである点で他のオヴィラプトル科の属と区別される、また第一末節骨が第二末節骨の2倍以上であることでネメグトマイアNemegtomaia)以外の全てのオヴィラプトロサウルス科と区別される[1]

参照[編集]

  1. ^ a b c Easter, J. (2013). “A new name for the oviraptorid dinosaur "Ingenia" yanshini (Barsbold, 1981; preoccupied by Gerlach, 1957)”. Zootaxa 3737 (2): 184–190. doi:10.11646/zootaxa.3737.2.6. 
  2. ^ Barsbold, R. (1981). "Bezzubye khishchnye dinozavry Mongolii." [Toothless carnivorous dinosaurs of Mongolia.]. Trudy -- Sovmestnaya Sovetsko-Mongol'skaya Paleontologicheskaya Ekspeditsiya, 15: 28-39, 124. [in Russian, w/ English summary].

外部リンク[編集]