アサーティブネス

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アサーティブネス:assertiveness(意見表明)は、多くの人間発達の専門家や心理療法士が教える特質であり、自己啓発書やビジネス書などでしばしば取り上げられる。アサーティブネスは、自分を大切にすることと関連しており、コミュニケーションの重要な技法であると考えられている。

アサーティブネスは、コミュニケーションの一つの形態であり、思想でもある。アサーティブネスとは、攻撃的であることや、受身的であることや、欺瞞的、作為的であることではない。コミュニケーションのこれら4類型は、自分と他人の「個人の境界」をどう扱うかという点で異なっている。

  • 受身的なコミュニケーション:受身的なコミュニケーションをする人は、自分の「個人の境界」を守らず、攻撃的な人々に傷つけられたり、不当な扱いを受けたりすることを許し、通常、他人に影響を及ぼすというリスクを冒そうとしない。
  • 攻撃的なコミュニケーション:攻撃的なコミュニケーションをする人は、他人の「個人の境界」を尊重せず、他の人に影響を及ぼそうとして、他の人をしばしば傷つける。
  • 欺瞞的、作為的なコミュニケーション:欺瞞的、作為的なコミュニケーションをする人は、本心は表に出さず、トゲのある言い方や回りくどいやり方で人を責める。正面から人と向き合えないため、人を操ることで自分の望む状況にもっていこうとする。
  • アサーティブなコミュニケーション:アサーティブなコミュニケーションをする人は、自分の心の中を開示することを恐れず、他人に影響を及ぼそうとしない。他人の「個人の境界」を尊重し、攻撃的な侵入から自分を守ろうとする。

アサーティブなコミュニケーションとは、自分と相手の人権 (アサーティブ権) を尊重した上で、自分の意見や気持ちをその場に適切な言い方で表現することである。 アサーション・トレーニングにおいては、自己主張に関するいくつかの過誤に対する心理教育から始まり、攻撃的な自己主張や不十分な自己主張との違いを明らかにした上で、適切な自己主張 (=アサーション) について学ぶ。方法としてはソーシャルスキルトレーニングと同じである。対人恐怖、社会恐怖やいわゆるバタードウーマンのように、自己主張に困難を感じている人が対象となる。


目次

[編集] 定義

アサーティブな行動は、他人と交流する際に、自分の権利を守ることを目標としている。アサーティブであることは、多くの場合、自分の利益になるが、欲しい物が必ず手に入るわけではない。アサーティブであることにより、自己肯定感が増し、また周囲の人からみてもどのように接すれば良いかが分かり、曖昧な点がなくなる。

[編集] アサーティブな人々

アサーティブな人々には、次のような特質がある[要出典]。自分の感情、考え、希望を自由に表明できると感じている。自分の権利が何であるかを知っている。自分の怒りを制御するが、それは怒りを押さえ込むことではない。その瞬間だけは怒りを制御し、後になって冷静な話し合いによる解決を目指すのである。

[編集] アサーティブネスの技法

  • 壊れたレコード

「壊れたレコード」という技法は、アサーティブネスの専門家達によって支持され、広く行われている[1]。これは、不当な抵抗に出会ったら、その都度、自分の要求を繰り返して述べるという技法である。この言葉の由来は、表面に傷のあるレコードをかけると、蓄音機の針が跳んで、数秒間の録音が、無限に繰り返されることから来ている。この技法の短所は、抵抗が持続する時には、繰り返すにつれて、話し手の要求が力を失ってゆくことである。要求が過度に繰り返されると、言葉の権威は逆に低下する。そのような場合には、他の何らかの強制手段が必要となる。

  • のれんに腕押し

「のれんに腕押し」と呼ばれる技法を提唱する人もいる[2]。敵対者があなたを批判しても、その言葉の一部に限定的に真実を見出し、それに賛成するという技法である。一部分だけ、あるいは原則だけなら、賛意を表明することも可能である。

  • 欠点についての質問

欠点についてへの質問は、特定のことについて、さらに批判を求めるものである。[3]。しかし、相手からの批判の一部に賛成して、自分の欠点を認めたとしても、それは決して相手からの要求を受諾するということではない。

  • 「私」を主語にすること

「私」を主語にして述べると、自分の立場における感情や希望を、他人への評価を表明したり、他人への感情を責めたりすることなく、伝えることができる。

[編集] 具体例

インド独立の戦いでガンジーが用いた行動とコミュニケーションの戦略は、アサーティブネスの一つの良い例である。彼が「サッティヤーグラハ」(en:Satyagraha)と呼んだ独立運動では、彼は目的を達成する手段として、非暴力の抵抗を用いた。彼は、イギリスがインド人をどう思うかには関係なく、インドをインド人自身で統治する権利について、イギリスと対話を続けた。ガンジーはイギリスによる支配に反対したために、何度も罰金を求められたり、投獄されたりもしたが、彼は正しいと思うことを発言する権利があると言い、罰金を払うことに決して同意しなかった。 この戦いが数十年続いた後に、インドは独立した。

[編集] 応用

アサーティブネスの訓練が、アルコール依存症の予防に効果があると述べる研究がいくつかある[4]

[編集] 文献

  1. ^ Smith, M. J. (1975). When I say no, I feel guilty. New York: Bantam Books. p73 邦訳「うまくいく人」の頭のいい話し方 ISBN 978-4198620479
  2. ^ 同書p104
  3. ^ 同書p120
  4. ^ DrugAlcohol-rehab.com

[編集] 参考文献

  • Bower, S. A. & Bower, G. H. (1991). Asserting Yourself: A Practical Guide for Positive Change. 2nd ed. Reading, MA: Addison Wesley
  • Robert E. Alberti and Michael L. Emmons (1992). Your Perfect Right : A Guide to Assertive Living. 6th ed. San Luis Obispo, CA: Impact Publishers
  • 勝間和代 『断る力』 (文春新書、2009年 ISBN 9784166606825

[編集] 外部リンク

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