アサザ
| アサザ | |||||||||||||||||||||
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アサザ
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| 保全状況評価 | |||||||||||||||||||||
準絶滅危惧(環境省レッドリスト)![]() |
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Nymphoides peltata ((S.G. Gmel.) Kuntze, 1891) |
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| 和名 | |||||||||||||||||||||
| アサザ(浅沙、阿佐佐) | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| Fringed Water-lily Yellow Floating-heart Water Fringe |
アサザ(浅沙、阿佐佐、Nymphoides peltata (S.G.Gmel.) Kuntze)はミツガシワ科アサザ属の多年草。ユーラシア大陸の温帯地域に分布し、日本では本州や九州などに生育する。
目次 |
特徴 [編集]
浮葉性植物で、地下茎をのばして生長する。スイレンに似た切れ込みのある浮葉をつける。若葉は食用にされることもある。
夏から秋にかけて黄色の花を咲かせる。五枚ある花弁の周辺には細かい裂け目が多数ある。アサザの繁殖方法には、クローン成長と種子繁殖という2つの方法がある。成長期のアサザは、走出枝をさかんに伸ばすことで展葉面積を広げるが、同じ遺伝子からなる1個体である。また時として、走出枝が切れて(切れ藻)漂着し、そこから新たに成長することもあるが、この切れ藻は、元の個体と同じ遺伝子を持ったクローンである。 一方種子繁殖について、アサザは「異型花柱性」という独特の繁殖様式を持っている。花柱(めしべ)が長くて雄ずい(おしべ)の短い「長花柱花」と、反対に花柱が短く雄ずいが長い「短花柱花」を持つ個体が存在する。そして、異なる花型を持つ花の間で花粉がやり取りされないと正常に種子繁殖を行うことが出来ない。花から生産された種子は翌年に発芽するほか、土壌シードバンク(埋土種子)を形成して、数年間休眠することもある。
生育環境 [編集]
湖沼や池に生育する。近年、水辺の護岸工事や水質汚濁、水位操作に伴い、各地で個体群が消滅、縮小している。アサザの遺伝解析の結果、ほとんどの自生地が1つないし2つのクローンで構成され、種子を作るために必要な異なる2つの花型が生育するのは霞ヶ浦だけとなっていて、日本にわずか61個体しか残存していないことがわかった[1]。 その内、20個体が霞ヶ浦に生育していて、霞ヶ浦にしか残されていない霞ヶ浦固有の遺伝子が存在することも明らかになった。しかし、霞ヶ浦では近年生育環境が悪化し、非常に高い絶滅の危機に瀕している。局所個体群が急激に減少しはじめた1996年から2000年と2004年以降は、霞ヶ浦の水位が高く維持されるようになった年であり、何らかの関連性があると考えられている[2]。
保全活動 [編集]
アサザ個体群の保全や復元が、市民と行政の協働によって霞ヶ浦や北浦で行われている。この保全活動は、小学生からお年寄りまで、誰もが参加でき、流域の小学校を中心に170校が参加している。その内、多くの学校にビオトープを設置し、アサザの系統保存を行っている。
霞ヶ浦でのアサザ群落の急激な減少を受けて、霞ヶ浦の湖岸植生帯の保全に係る検討会(2000年より5回開催)が設置され、公開の場での議論を経て、湖岸植生帯の保全や再生のために緊急対策が実施された経緯がある。 また、この検討会では、事後モニタリング結果に基づき順応的な管理を実施し、改善していくことが提案された。緊急対策に伴い、2000年より湖の水位を上昇する管理を中止した後、アサザ群落の回復が見られた。 2002年より緊急保全対策工の事後モニタリング調査が開始、物理環境、施設状況、生物状況に関するデータが毎年蓄積されている。さらに、霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策評価検討会(2003年より8回開催)が開催され、知見や評価がとりまとめられている。2004年には、試験的に水位を上昇させる管理が再開されたため一度回復したアサザ群落は、減少に転じることとなった[3]。
その後、アサザは、保全のための努力が払われたことにより、絶滅の危険性が低下したとされ、2007年に環境省のレッドデータブックが改定された際に、ランクが絶滅危惧II類(VU)から準絶滅危惧(NT)に下げられた[4]。国内で唯一、異型花柱が2タイプ残っていて、最も多くの個体(種内多様性)が維持されている霞ヶ浦が、上記の危機的状況にあることから絶滅の危機がより高まっていると考えられる。
脚注 [編集]
- ^ 日本における絶滅危惧水生植物アサザの個体群の現状と遺伝的多様性 保全生態学研究 14(1), 13-24, 2009-05-30 日本生態学会
- ^ 霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策評価検討会中間評価 2007年10月 国土交通省霞ヶ浦河川事務所
- ^ 霞ヶ浦湖岸植生帯の緊急保全対策評価検討会中間評価 2007年10月 国土交通省霞ヶ浦河川事務所
- ^ 哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて 2007年8月 環境省報道発表資料
