ほしのふるまち

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ほしのふるまち』は、2006年から2008年まで、小学館『週刊ヤングサンデー』で不定期連載された原秀則漫画、及びこの作品を原作とする日本映画。副題は世界でいちばん優しい“再生”ラブ・ストーリー

概要[編集]

物語の舞台は富山県氷見市。東京の進学校から進級を目指すために転校してきた少年と、彼の居候する家の隣に住む少女との恋模様を描く。原作では2部構成となっている。

作中では東京出身である恒太郎や彼の両親を除いて、登場人物の台詞には富山弁が使われている。なお、作者の原は北陸地方とは縁が無く、原作構想時の漫画編集者が富山県出身であることによる取材旅行(いわゆるロケハン)で選ばれた。なお、富山県は小学館の漫画部門に多大な貢献をした藤子不二雄の出身地でもある。

2009年末に実写映画(ミニシアター)化が発表され、2011年3月26日より富山県先行公開、4月2日より全国公開。2011年10月25日にセルDVDが発売される。

ストーリー[編集]

東京出身の少年、堤 恒太郎は進学校の授業に馴染めず、高3に進級できなくなってしまった。そして、彼は進級のために親戚のいる氷見市の高校へ転校する事となった。氷見に降り立ち偶然出会った一ノ瀬 渚という少女。彼女はなんと、恒太郎の隣家に住み、彼が通うことになる高校の同級生だった。

世界でいちばん優しい“再生”ラブ・ストーリーが、始まる。

主な登場人物[編集]

堤 恒太郎(つつみ こうたろう)
主人公。東大・京大へ多くの進学者を出す東京の進学校「私立成海高校(原作のみ)」で成績不振から高校3年生に進級できなくなるという危機に陥り、両親の画策で進級のために宮本家が住む氷見市の高校に転校した少年。裕福な家庭で育つ。氷見に来た当初は絶望感に包まれた内気な性格だったが、氷見で暮らしていくにつれ対人関係を構築し健気な性格へと変化して行き、将来は星の先生(原作では地学教員、映画では天文学者)となるために大学進学することを決意する。何かと渚を気に掛けており、美奈子の前で告白する。映画では父親が開業医の設定となっており、跡取り息子として医学部への進学を嘱望されている。また、東京在住時にバンドのメンバーに加わっていて、インディーズロックの音楽を聞く設定が追加されている。原作での『冬物語』のように大学受験に奮闘するもトラブルに巻き込まれるエピソードが映画では省かれており、結末も異なる。
一ノ瀬 渚(いちのせ なぎさ)
ヒロイン。恒太郎の居候する宮本家の隣に住む健気な少女。転入した恒太郎と同じ高校の同じクラス(同年代)であり、宮本家と親交が深い。女子バスケットボール部(映画ではハンドボール部)に所属していたが、アルバイトで家計を支えることを理由に退部することになる。母親と同じ看護師になる夢を抱き、看護学校への進学を目指している。しかし父親が痩せ我慢で病死したことで母子家庭となり、母も過労で倒れたことで進学と看護師の夢を諦めかけていたが、再び看護師の夢を戻した。正樹に恋をしていたが、恒太郎の気持ちを知り両思いとなる。歳下の兄弟(原作では潤、映画では小児の弟妹2人)がおり、ある程度の家事もこなす。原作では高校卒業から5年後には病院で看護師として働いており、恒太郎と再会する。
宮本良夫(みやもと よしお)
恒太郎とは6親等に入らない非常に遠縁(慎一郎の姉の夫の妹の夫の実家の…)の親戚。漁師をしている。
宮本千春(みやもと ちはる)
恒太郎の居候先である良夫の妻。温和な性格で世話話をするのが好き。
宮本正樹(みやもと まさき)
宮本家の一人息子であり渚のいとこ。渚の初恋相手でもある。東京の大学進学のため上京したが、第2部の冒頭(原作)で突然帰ってきた。プライドが高く上京中の出来事にムシャクシャしていたため、憂さ晴らしで渚をいたぶらせたりしていたが、恒太郎が掛かってきたケンカで本心を吐露し、改心した。映画では渚と従兄の関係は省かれ、憧れの先輩という設定になっている。また、3代目 日産・スカイライン(ハコスカ)が彼の愛車として登場する。
栗田美奈子(くりた みなこ)
恒太郎の通う高校の同級生。実家が旅館である。高校卒業後に東京へ上京する事を夢見ているが、両親は彼女に旅館を後継ぎさせるためそれを反対している。恒太郎に好意を寄せており、彼女がリードする形で一緒に予備校の夏期講習に通うなど恋仲のような関係だったが、恒太郎としては友達としての付き合いで、渚の事が好きであることを知りパニックに陥り、関係を解消した。
堤 聡子(つつみ さとこ)
恒太郎の母。息子の恒太郎が気掛かりで頻繁に電話やメールでコンタクトを取る。原作では宮本家との関わりを嫌っている描写があったが、映画では勉強や進路の事以外は任せっきりとしている。
堤 慎一郎(つつみ しんいちろう)
原作のみ登場する恒太郎の父親。友住商事の課長をしている。恒太郎の教育は全て妻に任せっきりであったが、恒太郎を遠い親戚の宮本家へ居候させることを考え出す。終盤で恒太郎の高校卒業間近に交通事故で瀕死の状態となり、恒太郎が東京へ戻り一家で再び暮らすきっかけを作る。
一ノ瀬陽子(いちのせ ようこ)
渚の母。病院で看護師として働いている。物語中盤で過労により数日間入院することになる。
一ノ瀬 潤(いちのせ じゅん)
原作のみ登場する渚の3歳下の弟で、恒太郎が家庭教師として面倒を見る。エピローグで恒太郎が渚の彼氏と誤認する。

映画[編集]

ほしのふるまち
監督 川野浩司
脚本 金杉弘子
川野浩司
出演者 中村蒼
山下リオ
音楽 Tomi Yo
主題歌 高田梢枝『ほしのふるまち』
撮影 福本淳
編集 森下博昭
製作会社 「ほしのふるまち」製作委員会
配給 よしもとアール・アンド・シー
公開 2011年3月26日(先行公開)
2011年4月2日(一般公開)
上映時間 120分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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2011年に実写映画化され、3月26日より富山県先行公開、4月2日に一般公開。英題は「WHEN YOU WISH UPON A STAR[1]」。第3回沖縄国際映画祭『地域発信型映画』上映作品。

監督は『ギャングスタ』の川野浩司、主演は中村蒼山下リオ。舞台となる氷見市を中心とした富山県でロケが行われ、富山県知事の石井隆一(校長先生役)や富山出身の柴田理恵も出演している。コラボ企画として『別冊 富山美少女図鑑』も発刊されている。

キャッチコピーは「誰にでも輝ける場所がある」「世界でいちばん優しい“再生”ラブ・ストーリー」(原作サブタイトルと同一)。

ストーリーは概ね原作に忠実であるが、登場人物の若干の設定変更および原作エピソードの一部が省略されており、東京の場面は冒頭部しか登場しない。原秀則作品の映像化は日本のテレビドラマでは『レガッタ〜君といた永遠〜』、日本映画では『冬物語』以来となる。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 監督 - 川野浩司
  • 原作 - 原秀則(『ほしのふるまち』小学館刊)
  • 脚本 - 金杉弘子、川野浩司
  • 製作 - 河合隆、大西豊
  • プロデューサー - 須藤晃中林千賀子
  • コ・プロデューサー: 三輪由美子
  • アソシエイトプロデューサー - 小山田和浩
  • 音楽監督 - Tomi Yo
  • 撮影 - 福本淳
  • 照明 - 市川徳充
  • 録音 - 渡辺真司
  • 美術プロデューサー - 福田宣
  • 美術 - 田沼愛子
  • 編集 - 森下博昭
  • ヘアメイク - 内田結子
  • スタイリスト - 小林純子
  • 助監督 - 後藤憲治
  • 製作担当 - 小松功
  • 音楽制作 - カリントファクトリー
  • 制作プロダクション・配給協力 - ブースタープロジェクト
  • 製作 - 「ほしのふるまち」製作委員会(よしもとアール・アンド・シー北日本新聞社、小学館、ブースタープロジェクト)
  • 特別協力 - 富山県氷見市、映画「ほしのふるまち」氷見支援委員会、薮田「ほしのふるまち」映画制作支援会
  • 協力 - 富山市、高岡市射水市
  • 協賛 - 片山学園、富山育英予備校、キョウシン印刷、アール・タチバナ
  • 助成 - 文化芸術復興費補助金
  • 認定 - 社団法人企業メセナ協議会
  • 配給 - よしもとアール・アンド・シー

主題歌[編集]

  • 主題歌『ほしのふるまち』
作詞・作曲・歌 - 高田梢枝 / 編曲 - Tomi Yo
  • 挿入歌『サヨナラワンダー』
作詞・作曲 - 石崎ひゅーい / 編曲 - Tomi Yo / 歌 - astrcoast(アストロコースト)
  • 挿入歌『なにもいらない』
作詞 - 石崎ひゅーい、石川徹 / 作曲 - 石崎ひゅーい / 編曲 - Tomi Yo / 歌 - astrcoast
  • 挿入歌『エール』
作詞 - 内海あい / 編曲 - Tomi Yo / 作曲・歌 - ナナ・イロ
  • 挿入歌『夢をみるよ』
作詞・作曲・歌 - 志帆

脚注[編集]

  1. ^ 直訳すると『星に願いを』の意になるが、2003年の日本映画『星に願いを。』の英題は「Night of Shooting Star」である。

外部リンク[編集]