ほうかご百物語
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| ほうかご百物語 | |
|---|---|
| 小説 | |
| 著者 | 峰守ひろかず |
| イラスト | 京極しん |
| 出版社 | アスキー・メディアワークス |
| レーベル | 電撃文庫 |
| 発表期間 | 2008年2月 - 以下続刊 |
| 巻数 | 既刊4巻 |
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『ほうかご百物語』(ほうかごひゃくものがたり)は峰守ひろかずによる日本のライトノベル。イラストは京極しん。電撃文庫(アスキー・メディアワークス)より、2008年2月から刊行されている。
第14回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作(「放課後百物語」より改題)。
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目次 |
[編集] ストーリー
白塚真一は高校入学後すぐ、休部寸前の状態にあった美術部を再興し自ら部長に就任。しかし、部員4名のうちまともに部活動をしているのは真一と奈良山善人の2名だけであった。残る2名のうち穂村は頭数合わせの幽霊部員で、唯一の2年生である経島御崎は部活動そっちのけで日本全国の妖怪伝承を集めるのに夢中という有り様であった。
そんなある日の放課後、校外へ風景画の写生に行った奈良山を除く3名は御崎が何気なく歌っていた童歌の話題で盛り上がる。三重県南部に伝わるその童歌は「キツネは7通りに化けられる。タヌキは8通り。しかし、その両方を上回る9通りに化けられるテンはもっと恐ろしい」という内容の歌であったが、御崎曰くテンという動物はイタチ科の一種でイタチが人を化かす話も各地に伝わっている、とのことであった。
その日の晩、学校に教科書を忘れたことに気付いた真一はぶらぶらと学校まで歩き、誰も居ない教室で教科書を探す。そこへ不意に、端正な顔立ちの美少女が現れて真一にこう尋ねて来た。
「白塚真一くん……あなたの血、吸ってもいいかな」
思いも寄らない問いかけに真一は戸惑うが、その問いには即答せず御崎から聞いた話を思い出してこう切り返した。
「君は──イタチです!」
正体を見破られたイタチさんは真一の血を吸うのを諦め「掟」に従いその場を立ち去ろうとするが、別れ際に真一はイタチさんを呼び止め「君をモデルに絵を描きたい」と懇願する。イタチさんは真一の願いを快諾し、いつかその約束を果たすと告げてその場を後にした。
翌日、美術部に新入部員が入部する。その新入部員は、昨晩のイタチさんであった。まさかこんなに早く再会が実現するとは思っていなかった真一は嬉しさと戸惑いが交錯し、複雑な反応を見せるがイタチさんが入部した前後から校内では魑魅魍魎が跋扈するようになり、いつの間にか美術部は「怪異文化研究団」の様相を呈して行くようになる。
[編集] 登場人物
[編集] 白塚 真一(しらつか しんいち)
県立高校1年A組在籍の少年。休部寸前の状態にあった美術部を同じ1年の奈良山善人と再興し、部長に就任する。人間や動物が躍動する瞬間を描くのに喜びを感じており、運動部員の女生徒に「君をモデルに絵を描きたい」と頼み込んで告白と勘違いされることも珍しくなく、友人・知人からは「あきらかに歯車一枚ずれてる」といわれている。
本人に自覚は無いが霊感が人一倍強く、真一の入学を契機に校内が妖怪変化・魑魅魍魎の溜まり場になりつつありある意味、校内で巻き起こる騒動の原因となっている。イタチさんのことが好き。
ちなみに、本人としては躍動感が大切らしく、タイトスカートとパンツスーツならパンツスーツ派。
本人曰くロリコンでは無い。
[編集] イタチさん
人間の少女に化けたイタチの妖怪。真一に正体を見破られて血を吸うのに失敗し、別れ際に真一から「君をモデルに絵を描きたい」と懇願され快諾。その翌日、美術部に入部し呆気なく再会する。入部に際して「伊達(だて)クズリ」という別名を与えられ、校内では1年D組に在籍。成績は中の上ぐらい。上下関係とキツネが嫌いで、敬語を使われるのとしっぽを握られるのが苦手。
炎を操る妖術が得意で、後に鎌鼬(かまいたち)を習得。他にも金縛りが使えるが、効果は長くは続かないようである。いつの間にか「怪異文化研究団」と化した美術部にとっては唯一の実戦力。
だったのだが、最近は犬神使いの友人や天狗の部活仲間もでき負担は多少なりとも減った。だがいずれにせよ美術部にとっては間違いなく最大戦力。
[編集] その他
- 経島 御崎(ふみしま みさき)
- ツインテールで眼鏡っ娘幼児体型童顔の2年生。頭数合わせの為に美術部へ入部するが、部活動はほとんどせず日本全国の妖怪伝承を集めることに没頭。実際に妖怪変化の存在を信じていた訳ではなかったが、イタチさんの出現以降はその豊富な知識を基に「怪異文化研究団」と化した美術部のブレーンとして存在感を発揮。実は江戸橋と付き合っている。
- 奈良山 善人(ならやま よしひと)
- 1年・美術部員。入学直後、真一と共に休部寸前の状態にあった美術部を再興する。校外で風景画を描くのが主であるため、部室にはほとんど姿を見せない。
- 次々と現れる妖怪変化に対してパワーアップを目指し、山籠もりをしていたイタチさんに新必殺技のヒントを授ける。その正体は天狗であり、しかもその中でも一際古い『是害坊』と呼ばれる存在だった。松明丸と呼ばれる火の鳥型の天狗を使役している。
- 本人曰く、イタチさんよりも前に真一の霊感に引き寄せられたらしい。
- 彼の羽を掴み強く念じれば1度だけ普通の人でも天狗の力を使えるようになる。
- 美術部戦闘要員その3…なのだが、事件の際には大抵居ないのであまり当てにならない。
- 穂村 誠二(ほむら せいじ)
- 真一に誘われ、頭数合わせで入部した1年生の美術部員。幽霊部員で部室には気が向いた時しか顔を出さないため、今のところイタチさんの正体には気付いていない。
- 生活に困窮していると言う訳ではないらしいが、常に何かしらバイトをしている。
- 江戸橋 照平(えどばし しょうへい)
- 生徒会長。会長選挙に際して部活動の最低部員数を4名に原因するという公約を提示し、弱小同好会の票を取りまとめた御崎に頭が上がらないが、実のところは御崎と付き合っており相思相愛の仲である。白塚曰く、かなり有能な家政夫
- 新井 輝(あらい ひかる)
- 2年・生徒会副会長兼新聞部員。美人で生徒・教職員からの人望も厚く常識人。立場上、校内の様々な噂を知り得る立場にあるため御崎たちからはいろいろと頼りにされている。最近は一人身であることを何かしら悩んでいる模様。
- 実家は古い神社であり、寄宿制の学校に通う妹がいる。
- 稲葉 前(いなば さき)
- 産休の代理で赴任して来た英語教師。
- その正体は傾国の大妖怪・九尾の狐。ヒエラルキーの頂点に立つ人物を骨抜きにして校内の秩序を崩壊させるために現れ、イタチさんを「小娘」呼ばわりして目の仇にしていた。しかし、真一からヒエラルキーの頂点たる生徒会長の江戸橋は御崎に頭が上がらず、既に校内の上下関係が崩壊していることを指摘され自滅。以後は大人しく教職に徹し、生徒会顧問を引き受けて以後は何かとイタチさんたちに協力している。
- 怪異との戦闘の際は、居合わせたとしても自分に火の粉が降りかかりでもしない限り全く手を出さない。が、本気で怒らせると本性を剥き出しにして妖怪大戦争もかくやという攻撃を繰り出す。
- 磯山(いそやま)
- 1年、陸上部員。彼女のハードルを飛び越えているフォームの美しさに魅入られた真一に、唐突に「モデルになって欲しい」と頼み込まれ、引く。以降、真一との接触はほとんど無い。
- 藤方(ふじかた)
- 1年、弓道部員。小柄で気弱だが、体つきはしっかりしている。真面目な練習態度から、将来に期待を寄せられている。御崎から、「稲葉前を撃て」という、無茶な依頼をされる。
- 滝沢 赫音(たきざわ あかね)
- 真一のクラスメイトで学級委員。
- スポーティな見た目と強気な性格に反して所属する部活は吹奏楽部。フルート担当。
- 学校に渦巻く彼岸の気配に中てられ、犬神を引き寄せてしまう。
- それから暫くは犬神をフルートの演奏で使役し怪異を片っ端から祓っていたが、イタチさんとの対決に破れ怪異に対する考えを改めた。
- 美術部戦闘要員その2にしてツンデレ・薄幸要員。
- ライカ
- 赫音が偶然顕現させた犬神。姿は巨大な赤毛の犬で霊感の薄い人間には見ることが出来ない。
- 性格は赫音に対しては忠犬そのもの。イタチさんにも良く懐いているが、真一には割りと厳しい。
- 妖怪としては呪殺の為に作られた犬神と言うよりは、弘法大師の逸話に登場する魔除けの犬神寄り。
- 吼えるだけで低級な怪異を清め散らし、人に憑く事によって戦闘力を底上げする。但し、彼岸寄りの体質の人間には憑いても殆ど力を発揮できなくなってしまう。
[編集] 妖怪たち
- のびあがり
- 本作中、初めて真一とイタチさんが戦った妖怪。ただ輪郭だけがぼんやりと浮かんだ人間のような形をしている。相手の視線を自分に固定させ、その対象がのびあがりを見上げれば見上げるほど巨大化していく。だが、「見越した」と一言言われるだけで消滅してしまう。ちなみに、一度消滅してから復活するには一週間ほどかかる。
- 学校の階段に住み着き、通りがかった生徒を気絶させるなどしていた。
- 小豆とぎ(あずきとぎ)
- 化学室に住み着いた妖怪。小豆を洗っているような音が聞こえる、というだけで実体は無く、また誰にも危害は加えない。
- 畳叩き(たたみたたき)
- ばたばたと、畳を叩くような音をさせる妖怪。学校の廊下に現れるが、姿が無いため生徒たちには空耳として扱われていた。やはり、誰にも危害は加えない。
- ヤカンズル
- 天井から、突然ズルッとヤカンが下がってくる妖怪。初めは真一も驚いていたが、今ではすっかり飽きられてしまっている。
- 片耳豚(かたきらうわ)
- 調理室に棲む、片耳だけの子豚の妖怪。本来の生息地は沖縄。股の間を潜られると、潜られた者は死亡する可能性もあるが、片耳豚自体が直径で60cm近くあるので、美術部員からは放置された。イタチさん曰く、「悪い気はしなく、可愛かった」。
- 野襖(のぶすま)
- 真一曰く、「ムササビとモモンガとコウモリを足して3で割ったような」姿と大きさ。腹部には毛が無く、また口は耳元まで裂けている。羽ばたかなくてもひらひらと浮かぶことが出来る。人の生気や生き血、火の気を好んで食し、人間の顔に張り付いて窒息させようとする。
- 顔に張り付いたところを、お歯黒を塗った歯で噛み付かれるのが弱点。
- 牛鬼(うしおに)
- 西日本に広く分布した伝承を持つ妖怪。地域によってその姿が大きく異なり、学校の室内プールには、それらの伝承を順番に変身して再現していく、という特殊な物が現れた。
- 静か餅(しずかもち)
- 餅の粉をはたく様な音がどこからともなくする、というだけの妖怪。無害。
- 天狗囃子(てんぐばやし)
- 祭りのお囃子のような音がどこからともなくする、というだけの妖怪。無害。
- 辻神(つじがみ)
- 『通り物』や『魔』とも呼ばれる、ランダムに他人に取り憑き、滅茶苦茶に暴れさせるという、迷惑な妖怪。
- 実体が無いためイタチさんでも攻撃が出来ず、そのため真一が自ら取り憑かれたという、彼にとって苦い過去を残した。
- おとろし
- ただ、鳥居の上に乗っているだけの基本的に害のない妖怪。しかし、イタチさんや稲葉先生の神社への侵入を拒否するなどして、経島先輩からは「度量が狭い」と批評される。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 既刊一覧
- 2008年2月25日初版 ISBN 978-4840241687
- 2008年6月10日初版 ISBN 978-4048670913
- 2008年10月10日 初版 ISBN 978-4048672733
- 2009年2月10日 初版 ISBN 978-4048675246
[編集] 関連項目
| 第14回電撃小説大賞・大賞受賞作品 | ||
|---|---|---|
| 第13回 | ほうかご百物語 (峰守ひろかず) |
第15回 |
| ミミズクと夜の王 (紅玉いづき) |
アクセル・ワールド (川原礫) |
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