ふなんこぐい

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ふなんこぐい佐賀県鹿島市郷土料理。生きたままの鮒を昆布で巻いて、大根やレンコンなどの野菜と一緒に、味噌や水飴などで長時間煮込んだもの。

名称は「の(煮)凝り」の「こごり」がなまったものといわれている。

鹿島浜町の中町通りで毎年1月19日の早朝に「ふな市」が行われる。地元の人はそこで鮒を購入し、昆布を巻き、約12時間煮込む。出来上がった料理は、恵比寿さんにお供えして商売繁盛・無病息災を祈願する。長時間煮むので、味がしっかりしみ込み骨までぼろぼろになっている。

この風習の起源は、天武天皇の娘で、大友皇子妃であった十市皇女が、大友方の天武暗殺計画を知り、鮒の腹に密書を隠して父に知らせたことにちなむという。

300年以上前の藩政時代には、1月20日(二十日正月)に恵比須・大黒像に供え、幸せを祈願していた。

十日えびす二十日正月が一緒になって現在の形になったと考えられる。

なお有明海には鯛がいなかったことから形が似た鮒を食べたことから始まったとする説もあるが、有明海にも鯛は沢山生息している。有明海は干満の差が大きく潮が速い鯛の好釣場である。

此(この)大友皇子の妻にては、春宮(とうぐう=大海人皇子)の御女(むすめ=十市皇女。母は、額田王)ましければ、父の殺され給はんことをかなしみ給(たまひ)て、いかで、此(この)こと告(つげ)申さむとおぼしけれど、すべきやうなかりけるに、思(おもひ)わび給(たまひ)て、鮒(ふな)のつゝみやきのありける腹に、小(ちい)さくふみをかきて、押しいれて奉り給へり。

未詳, 渡邊綱也・西尾光一校注『宇治拾遺物語』日本古典文学大系27・1960年、「一八六 清見原天皇と大友皇子と合戦の事 巻一五ノ一、411(5)-(8)」

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