はくちょう座P星

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はくちょう座P星
データ
元期 J2000
星座 はくちょう座
赤経 20h 17m 47.2018s
赤緯 +38°01' 58.549"
視等級 (V) +4.795
特徴
スペクトル分類 B1Ia+
色指数 (B-V) +0.42
色指数 (U-B) -0.58
変光星 かじき座S型
アストロメトリー
視線速度 (Rv) -8.9 km/s
固有運動 (μ) 赤経: -3.53 ミリ秒/
赤緯: -6.88 ミリ秒/年
年周視差 (π) 0.52 ± 0.50 ミリ秒
距離 約6,000 光年
(約2,000 パーセク
絶対等級 (MV) >-7
詳細
質量 30 M
半径 76 R
光度 630,000 L
表面温度 19,300 K
他の名称
HD 193237, HIP 100044, HR 7763, SAO 69773
Template (ノート 解説) 天体PJ

はくちょう座P星 (P Cygni) は、はくちょう座の方向にある爆発変光星である。巨大な高輝度青色変光星 (LBV) で、スペクトル分類はB1Ia+(青色超巨星)であり、銀河系で最も光度の大きい恒星の1つである。地球からは5,000光年から6,000光年離れているが、17世紀に突然明るく輝きだして3等星になるまでは知られていなかった。短い周期で明るさが変化し、21世紀初頭の明るさは4.8 ± 0.5等級である。

はくちょう座P星のような明るい高輝度青色変光星は極めて珍しく寿命も短い。このような星は、銀河の中で星の誕生が激しく続いている場所にしか現れない。高輝度青色変光星は質量とエネルギーが非常に大きいため(典型的なものは太陽の50倍の質量、1万倍の光度を持つ)、核融合燃料の水素をすぐに使い尽くしてしまう。このような恒星はわずか数千万年輝いた後、超新星となって爆発する。2006年に観測された超新星SN 2006gyは、銀河系から2億3800万光年離れた位置にあった、はくちょう座P星のような高輝度青色変光星の最後の姿だと考えられている[1]

分光学的な観測ではスペクトル線中に輝線吸収線が観測され、恒星から遠く離れた位置にまで広がったガスの外層の存在が示唆された。他の波長のスペクトル線と比べ、輝線は赤方偏移、吸収線は青方偏移していた。このようなプロファイルは、様々なタイプの恒星の恒星風を研究するのに役立つ。

外部リンク[編集]

出典[編集]

  1. ^ Smith, Nathan (2007年). “SN 2006gy: Discovery of the most luminous supernova ever recorded, powered by the death of an extremely massive star like Eta Carinae” (English). arXiv preprint. 2007年4月28日閲覧。