ねずみ男

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鳥取県境港市水木しげるロードに設置されている「ねずみ男」のブロンズ像。

ねずみ男(ねずみおとこ)は水木しげる漫画『ゲゲゲの鬼太郎』(旧題:『墓場の鬼太郎』)に登場する妖怪。主人公・鬼太郎悪友。人間と妖怪との間に生まれた半妖怪で、善悪の中間に位置するトリックスター。通称は「ゲゲゲの鬼太郎」に対して、「ビビビのねずみ男」。キャラクター像は目玉おやじと同様に、水木しげるによる創作であるが、妖怪としても認知されている。

目次

[編集] キャスト

[編集] プロフィール

  • 身長:160cm
  • 体重:49kg
  • 年齢:約360歳[3]
  • 居住地:日本→ヨーロッパ各地→ハンガリー→日本

[編集] 概要

[編集] 設定

ねずみに似た顔をした、ローブのような布一枚を体にまとっている半妖怪で、鬼太郎とは腐れ縁の友人。自称・怪奇大学不潔学科卒の怪奇愛好家。「なまけ学」なる学問を修めて博士号を取得したと嘯いており、妖怪世界の名門校である妖怪学習院で鬼太郎と同窓だったとの説もある[4]。人間と妖怪との間に生まれたとされるが[5]ネズミだけが棲息する島になぜか人間が1人産まれ、それがねずみ男だとする説もある[6]

原作は貸本漫画「下宿屋」から登場。最初は四代目ドラキュラの下男という身分で、主人の新居を探す際に夜叉に操られた鬼太郎が営む下宿屋を見付けた。鬼太郎親子とは幾多の悶着の末、霊電によって恐怖を味わわされて降参する。リメイク版の「おどろおどろ対吸血鬼」では途中で物語から消えてしまう。最初期は現在とは顔が異なり、頭は縦には長くなく、前方に突き出ていた。髪の毛も額まで生えていた。
鬼太郎親子との出会いについては、別に以下の2通りが描かれている。

  • 「おかしな奴」では鬼太郎が父からちゃんちゃんこを授かった直後に現れ「自分は怪奇界の名士を多数育成してきた」と偽って[7]鬼太郎親子に取り入る。アニメ版「墓場」第2話でも下宿屋で会うより前にこれを元にした場面がある。
  • 講談社刊「小説ゲゲゲの鬼太郎」第1話「鬼太郎の誕生」では、鬼太郎が育ての親の家を出た直後、猫娘から魚を横取りして逃げて来る。ここでは鬼太郎と出会う以前から猫娘や砂かけ婆らと面識があった設定になっている。

アニメでは第1作からのレギュラーで、第2話「夜叉」から登場する。俗っぽく、人間味溢れるねずみ男は水木しげるのお気に入りで、『鬼太郎』シリーズ以外にも短編作品に多く登場する。水木はインタビューなどで「最も好きなキャラクターは」等の質問には必ず「ねずみ男」と即答している[8](ちなみに他に気に入りのキャラは特にいないという。鬼太郎ファミリーや妖怪全体に愛着があるため、強いてあげれないとのこと)。水木はゲゲゲの鬼太郎という物語中でのねずみ男について「鬼太郎は馬鹿でしょう。正義の味方だから、スーパーマンみたいなもんだから。(中略)…金とか幸せについて考えないのです。だからねずみ男を出さないと物語が安定しないのです」と解説している[9]。もともと水木は勧善懲悪のヒーローを好んでおらず、当初社会風刺的な色合いの強かった鬼太郎が、編集サイドの要望により水木の意志に反して次第に超能力で妖怪と戦うヒーローと化していったことから、水木自身のスタンスに近いねずみ男の活躍が増えていったという見方もある[10]。また、週刊実話版では回によっては事実上ねずみ男が主役で、鬼太郎親子は僅かしか(或いは全く)登場しない話もある。

原作『鬼太郎地獄編』ではあの世とこの世の境に「ねずみ男の世界」が存在し、彼はそこから現世に迷い込んだものとなっている。「ねずみ男」の名はこの世界の住人の総称であり[11]、本名は根頭見ペケペケ(ペケペケとは水木しげるの出兵したニューブリテン島のトライ族の言葉で「大便」の意味)で、故郷の母親も登場した(アニメ版『地獄編』でもねずみ男の世界と母親は登場したが、ぬらりひょんが鬼太郎やねずみ男たちを陥れるために作り出した罠であり、母親もぬらりひょん配下の蠍女が化けたものだった[12])。ただし、この設定が地獄編のみの物か現行設定かは不明。

や猫系妖怪が苦手で特に猫娘は天敵。普段は何も持たないが、金儲けのために「ビビビのねずみ男」(『ひでり神』では「長井風天」なる偽名)という名刺や小道具を持ち歩くこともある。カナヅチ。また一時期、自家用車として明治時代の霊柩車を所有していた。「ビビビの~」の通り名はビンタの音が由来と言われるが、アニメ第5作では金儲けの予感がするとヒゲが「ビビビ」と震える設定になっている。

エッセイ『カランコロン漂泊記』所収「死神教」では、死神と共謀で自殺幇助のアルバイトを行っており、「聖なるアルバイトで、長年の悪い心が晴れたような気持ちです」と言っていた。岩波新書『続・妖怪画談』に収録された、鬼太郎の名勝負を紹介した「鬼太郎血戦録」ではねずみ男の愛読書として「清貧の思想」の名が挙げられている。ねずみ男単独出演の短編では忍者仙人錬金術師神社の神、国会議員腰巻売りなど多様な存在として登場する[13]

[編集] 性格

金に弱く欲望に溺れやすい性格で、悪玉妖怪の口車に乗せられたり金がからんだりするといとも簡単に鬼太郎を裏切る。怪奇趣味が高じて封印された妖怪を蘇らせたり、鬼太郎の腕を切り落として奈落の底へ突き落としたり、死神と共謀して鬼太郎を毒殺しようとするなど、厄介な問題ばかり起こすトラブルメーカー。だが、鬼太郎は常に軽い折檻で許してしまう(最も過激な罰は原作『煙羅煙羅』での「ハリツケ火あぶり」だが、これも執行時に十年溜め込んだが大爆発する騒ぎで有耶無耶になった)。また、鬼太郎が有利になるとすぐに手の平を返して鬼太郎側に戻ってしまう。アニメでは、陰湿さを感じさせないお調子者として描かれ、特に第3期では想いを寄せるユメコの歓心を買うために積極的に鬼太郎に協力する場面も多く見られた。第1期の初期においては第10話で西洋妖怪軍団に捕らわれ、鬼太郎を裏切るように脅迫されながら、ハッキリと拒否する(ただしバックベアードの催眠術により無理矢理裏切らされる事になる)など、鬼太郎との友情には厚い描写があったが、第1期の後期になるに従い、友情を簡単に金で売るようなキャラクターとして描写されるようになっていったが、鬼太郎は妖怪の中の名門・幽霊族であり超能力を持っていてしぶといから(詳しくは鬼太郎の項目を参照)裏切っても大丈夫だと思っているからだろう。しょっちゅう裏切るせいで鬼太郎に対しての友人としての振る舞いは演技に見えるが、単に利用価値があるからということでの見せかけの芝居によるものではなく、友情といえるものもねずみ男は持っている。二期の15話「牛鬼」で牛鬼に乗っ取られた鬼太郎が迦楼羅さまの笛によって火山に誘導されて落とされた時に、こんなことになるんならもっと鬼太郎に親切にしてやればよかったと涙ぐみながら後悔している。鬼太郎は村のみんなの為に死んだんだと語る目玉おやじに「バカ言え!みんなの幸せなんかどうだっていいんだ!俺は鬼太郎が生きててくれた方がいいんだ!」と真顔で言っていた。

色々迷惑を掛ける存在だが、鬼太郎や目玉親父と出会う以前、半妖怪であるという理由で人間と妖怪の両方から蔑まれた経験を持っている。身内も存在しない天涯孤独の存在(水木しげるの短編のひとつ『不思議な手帖』には、ねずみ女という妹が登場する[14])だが、それ故か「おりたたみ入道」で生き別れの弟と出会った時は弟が盗んだ金を立て替え、アニメ第4期版では兄弟で暮らすため真面目に働いた事もあった(しかしこれは後にむじなが化けたものだということが判明する)。また鬼太郎の命を狙う死神に「俺はお前の兄だ」と騙されて計画に加担させられるなど、内面に潜む寂しさを利用される事もある。

当然、妖怪仲間からはあまり信用されていないのだが、お祭り騒ぎをする時はねずみ男がいないと盛り上がらないらしく、ムードメーカー、幹事役としてはその能力を買われているようである。競走系の大会(『妖怪ラリー』『地獄マラソン』など)では実況役を買って出る事が多い(他の競技では観客席の売り子をする)。『妖怪軍団』で一時倒れた時は、よく彼を怒る砂かけ婆にすら「宇野重吉に並ぶ名脇役だったのに」と惜しまれている。アニメ第2作26話『大首』でポックリ病で死んだ(大首とその配下の骨女に魂を抜かれた)時も、子泣き爺の家で葬式がとり行われ、戒名こそ「伊蚊様院小悪党居士(いかさまいんこあくとうこじ)」と小バカにした感じだったが、皆がねずみ男を悼んだ。特にねこ娘は泣きながら走り去るほどの悲しみようだった(片やアニメ第4作3話で夜叉に魂を抜かれた時は、ねこ娘は悲しんでいたものの他の仲間からは「死んでも悲しい気がしない」「生き返っても嬉しい気がしない」と散々な言われ様だった)。

貸本「顔の中の敵」でがま令嬢に恋した時に「今まで恋という物を罵り軽蔑してきた」と語っているが、それ以降は度々女性に恋心を抱く女好きとして描かれる。またがま令嬢とアニメ第5作の骨女以外は面食いの傾向で「全美女の味方」を名乗った事も。不潔・日和見など女性に嫌われる要素が多いため相手にされない場合が多く、こと鬼太郎と取り合いになった場合は大抵負ける。たまに女性側からねずみ男に迫る場合がある(アニメ第5作では特に目立つ)が、大抵はねずみ男の好みではないか、女性側に彼を利用する下心があるかである。更に稀に相思相愛になったこともあるが、いずれも一話の内に哀しい結末を迎えている。

[編集] 能力

不潔であることが特徴かつ習性(但し、しばしば温泉に入ることがある)。全身に白癬(銭たむし)や疥癬などの皮膚病が出来ている(「タムシの歌」なるものを作詞・作曲したことも)。この全身の皮膚病は学会でも命名されていない、ねずみ男にしかない皮膚病だとする説もある[15]。口臭や放屁、不潔な衣服は武器にもなる(妖術・技の項を参照)。『二人狸』で狸の罠にはまり、行きがかりで切腹した際には、腹から巨大なサナダムシがうじゃうじゃと這い出している。

“半”妖怪のためか、単に寿命が長いだけで、上記の悪臭技(妖力を使用する事で威力を増す)やネズミと話せる以外の妖術や特殊能力はほぼ皆無。だが弁舌は天才的で、鬼太郎や敵妖怪を上手く丸め込むことも多いが、基本的にその口の上手さは金儲けのために使われる。しかし大抵の場合は鬼太郎にバレたり、他妖怪の妨害などで、全額返すか盗られるかなどして結局もとの貧乏に戻ってしまうのがお決まりである。ネズミらしく生命力もあるようで、幾度となく妖怪に食べられたり吸い取られたりしても結果的には無事に戻ってくる。また貸本「アホな男」では彼から輸血された瀕死の老人が若返っている。

同様の理由からか、人間の食べ物を特に好むが、ナメクジが好物でもある。普段は芋虫の天ぷらやガマガエルを食べたり、人家のごみ箱をあさったりして食料を得ている[16][4]ゴキブリもお気に入りのようでポリポリして美味いと評している。しかし水は天然の綺麗な川の水を好み、「都会の小便の混じった水と違って美味い」と評している。(『天邪鬼』にて。)腐った物を食べても平気でいられるのは、胃腸の殺菌能力が発達しているためである[17]

[編集] モデル

モデルは水木自身だけでなく、友人であり貸本時代の先輩漫画家にあたる「梅田栄太郎」がモデルでもあるとされる。当時、水木同様に貧しい生活を強いられ窮乏を切り抜けようと策を練る梅田の逞しさと、ひょうきんで憎めない梅田の人柄を反映したのだという。その後、梅田は画業から印刷業に転身して成功を収め、穏やかな生活を送っている。水木の作品については時々読んでいると語っている[8]

なお、2010年度上半期(3 - 9月)に放送されたNHK連続テレビ小説ゲゲゲの女房』の作中では、水木の境港の幼なじみで儲け話に目ざといが、憎めない人柄の「浦木克夫」(配役:杉浦太陽)に人物設定を変え、「ねずみ男」のモデルとしている。

  • 同作品では、オープニング画面のアニメ合成で鬼太郎や目玉オヤジ、猫娘など、水木作品の主要キャラクターとともに登場しており、最終回のラストシーンでもアニメ合成で水木作品の主要キャラクターとともに登場する。

[編集] 妖術・技

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口臭
がまおけらを常食し、10年間歯も磨いた事が無い為にひどい悪臭で[18]、10メートル離れた蝿でも落とす程の威力がある。原作『妖怪反物』ではチーに操られた人々を一吹きで全員失神させ、井戸仙人からも「催涙弾よりも効く」と評される。
ロケット噴射に近い風圧[19]で一時心臓麻痺を起こすほどの上、目にしみて涙が止まらなくなり、非常な悪臭。まともに喰らえば人間なら発狂や即死までする危険があり(『アホな男』ではヤクザを全滅させた)、鬼太郎や吸血鬼エリート、夜道怪の様な強豪妖怪ですら失神させることができ、伝説の西洋妖怪、初代ドラキュラ伯爵も怯むほどの威力。
その圧力とメタン濃度ゆえ、屁に点火すれば原子力ならぬ「屁子力(へしりょく)」と呼ばれるほどの火力・爆発力がある。
このガスを生成する消化管は、「生物なら生きては出られない」と『おかしな奴』にて豪語(但し、目玉親父は『妖怪軍団』や『決闘コロセウム』で口から肛門へ抜け生還しており、『二人狸』では多数の寄生虫が住み着いている)。
燃料は、3年前や10年前、果ては100年前の食い物らしい。
ネズミだけに歯が丈夫。壁を齧って穴をあけたり(『霧の中のジョニー』、アニメ第1作16話)、仲間を縛った縄を噛み切ったりしている。『千年呪い歌』では岩戸まで食い破った。卑しいから強い歯が育ったのか強い歯を持つから卑しくなったのか判からないらしい。目玉いわく「まるでノコギリ」。
ビンタ
通り名の「ビビビの~」はこのビンタに由来すると言われる。吸血鬼エリートですら「強烈なパンチ」と評している。
パンチ
滅多に使う事はないが、第3期の映画『異次元妖怪の大反乱』で大量の妖怪を殴り飛ばして倒している。
衣服
非常に不潔な布切れ一枚。200年洗濯した事がないそうで、これを被せられたさら小僧は余りの不潔さに発狂してしまった。またこれを広げてムササビの様に滑空も出来る。
マタタビ
猫に襲われた時に酔わせて難を逃れるため、懐に忍ばせている。『ばけ猫』にて、猫の亡霊達に襲われた鬼太郎をこれの煙で助けた。
寄生能力
どんなに困窮しても、他人の生活に擦り寄って最低限の生活を確保する能力がある。小学館『鬼太郎大百科』で解説された。
霊界電話
「鬼太郎霊団 阿部の奉連想」「セクハラ妖怪いやみ」で使用。骨の様なデザインの携帯電話状の機具で、霊界にいる鬼太郎達に連絡する際に使う。受信する鬼太郎側は特に機具を使っている様子はない。
屁バリング(ヘバリング)
アニメ第5作38話で使用。衣服の中に屁を充満させて膨らませ、即席の救命エアマットにする。転落した見越し入道の赤ん坊を受け止めた。ねずみ男には珍しい、自身を投げ打って他者を守る技。
その他
概要の項にある通り、半妖怪なので特に目立った妖術や特殊能力は無いと思われがちだが、各々の使用回数は少ないものの以下の様な特殊能力を見せており、やはり妖怪としての基本能力は持っている。
  • 原作『妖怪大統領』では、鬼太郎のちゃんちゃんこの力もあるが、自分のヒゲを髪の毛針のように飛ばしていた。
  • 『牛鬼』で牛鬼に呑み込まれた時は体内でその脳波を感知し、それで得た情報を脱出後に鬼太郎に話している。
  • 『幽霊家主』では、目玉親父から魂を離脱する術を習得している。但し離脱中の肉体の用心を怠り、後でひどい目に遭った。
  • アニメ第3期6話では透明になる(あるいはカメレオンのように身体の色を変えて背景に溶け込む)技を披露している。他にも4期では他の仲間同様、姿を瞬時に闇の中に溶け込ませている。
  • 原作『鬼太郎の世界お化け旅行』では、ブードーの神に全身を溶かされるが、両の目玉だけで目玉おやじのような姿となって生き残る[20]
また、半妖怪ゆえに妖怪に有害なものが彼には効果半減、或いは無効になる事がある。
  • 『ふくろさげ』でふくろさげの封印を解いて妖怪エネルギーを吸い取られた際、人間としてのエネルギーは残って助かった(アニメ第3作版では、子泣き爺達がエネルギーを吸われて全身青白く萎れる所を、ねずみ男は右半身だけ萎れる)。
  • アニメ第3作100話では鬼道衆の本拠地を囲む結界(純粋な妖怪は衝撃を受け通れない)を素通りできた。目玉親父はこれを利用して、ねずみ男を貢ぎ物に隠して敵に運び込ませる「トロイの木馬作戦」を発案。この性質により妖怪を封印した所にも支障なく触れる事ができる。

[編集] アニメにおける変遷

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劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」の同時上映の短編「おまけ上映 ゲゲゲ祭りだ!!五大鬼太郎」では映像のみながらもアニメ歴代の5人のねずみ男の競演も果たしている。

1作目・2作目
原作同様、悪い手で金儲けを企んでいる。この当時はよく鬼太郎の住まいに入り浸り、新聞を読んだり食事にありついたりするシーンが見られた。また、原作同様に鬼太郎と一緒に行動することが比較的多いのも、この期の特徴の一つである。妖怪研究家であることをよく自称する傾向があり、研究などの名目であくどい金儲けをすることも多々あった。自分の調子の良い時に鬼太郎の親友であることをよく強調し、鬼太郎のマネージャーや、鬼太郎自身の名をよく騙ったりしている。が、自分の身が危うくなるとその鬼太郎を平然と見捨て、奈落に突き落としたり、毒を盛ったり、生きる気力を無くさせて自殺に追い込んだりなど、原作同様鬼太郎を容赦なく始末しようとすることも多かった。多額の報酬目当てで鬼太郎をおびき寄せるパターンも多々ある。それ故目玉親父からはほぼ毎回散々な物言いをされ、鬼太郎からも何度か「絶交」されている。逆に目論見を邪魔されてねずみ男が絶縁を宣言することも多い。(もっとも、別エピソードではそういったことはリセットされている)衣の色は、第1期は白黒であったが、どちらかというと白系統(すなわち黄色に近い)であり、2期は灰色である。(放映前後の一部のイラストでは原作のとおり黄色になっているものもある)後の墓場鬼太郎の一部でも引き継がれているが、大塚版のみ、自分が劣勢に陥ると鬼太郎に対して女のような喋り(いわゆるオネエ言葉)になることがある。
3作目
前作の大塚の演技を継承しつつも、独自のねずみ男を作り上げている。鬼太郎の「正義のヒーロー色」が強いためか、他のシリーズの比べ、仲はあまり良くなく原作以上に懲らしめられる部分も垣間見えた。天童ユメコに惚れており、彼女の為ならば何でもしようとすることもあり、その為に身体を張ったシーンも見受けられた。だがユメコの歓心を買う為にした事が、結果として却って彼女や周囲の迷惑になった例も少なくない。アパートまたはテントに住んでおり、第2作までと異なり、金儲けをする際にもきちんとした店舗、事務所をかまえているシーンが見られるようになった。正装時など洋服を着ているシーンも比較的多い。風呂嫌いの設定は「自分で風呂を沸かすのが面倒くさい」という解釈らしく、温泉につかる場面は多い。また、富山敬としては珍しく、アドリブをたくさん入れている。
また、劇場版の第4作では、鬼太郎に次ぐ準主人公的な活躍を見せた。妖怪に襲われた電車の中で出会った少女・カロリーヌを保護したねずみ男は、助けた自分を慕ってくれる彼女と心を通わせる。以降は、彼女を救う為に、自らの危険を顧みずに行動するが、彼女は妖怪皇帝(正体はぬらりひょん)の部下である妖怪総理大臣ぐわごぜの娘であったという事実を知り、衝撃を受ける。だが、カロリーヌが知らなかったとはいえ鬼太郎を追い込んでしまった罪の意識に捕らわれていた事から、ねずみ男は彼女を優しく許す。その後、彼女と共に鬼太郎を救う為、朧車の涙を手に入れるが、カロリーヌは朧車に轢き殺されてしまい、死の直前「また妖怪に生まれ変わったら、ねずみ男ちゃんのお嫁にして」という言葉を最後に、カロリーヌは息を引き取った。この事に涙の絶叫をしたねずみ男は、妖怪皇帝への怒りを燃やし、ぐわごぜにカロリーヌが死んだ事実と彼女が最後まで父親を許してほしいと望んでいた思いをぶつけた。そして鬼太郎復活後、怪奇症の原因が朧車にある事を彼に伝え、朧車を倒した鬼太郎は国会議事堂を中心とした自衛隊の爆撃作戦を中止させる事に成功したのだった。事件後、ねずみ男はカロリーヌと妖怪皇帝に殺されたぐわごぜの墓を造り、親子で仲良く暮らす事を祈るのだった。
「日本有数の音痴ゆえ、音楽による妖術が効かない」という他の作品にはない設定があった。衣の色は灰色がかった水色。
4作目
千葉繁の怪演により、全シリーズ中最もお調子者で人情深いキャラクター付けが成された[21]。この時、初めてねずみ男の衣が原作に合わせて黄色になった。悪い商売をしているのは相変わらずで、演じ手の千葉によってより露天商のような口調で商売をすることも多い。バブル崩壊後というご時勢もあってボロ儲け狙いばかりでは食えないのか、比較的真面目にアルバイトする場面も多かった。彼がメインになった話(第24話、第42話等)のほとんどは、なぜか感動系に収まることが多い。鬼太郎と共に行動することは少なく、事件先に既にねずみ男がいて敵対関係になったり、彼が原因を引き起こしたり、鬼太郎を利用した金儲けを思いついたことで再会するということが多くなっている。そうした事件の後、自分の責任を棚に上げた言動(他に過ちを犯した人間を説教したり、責任を取ったに過ぎない貢献を自慢したりなど)をして、猫娘に怒られるパターンも何回かあった。また、鬼太郎達の事件捜査に対して非協力的な態度を取った際に、猫娘にヒゲを掴まれて引っ張られ「ヒゲ(を引っ張るの)だけは辞めてくれ」と泣きつく描写が幾つかあった。人気アイドル渡辺千里の大ファンの一人。第6話「暴走!鬼太郎牛鬼」や第11話「毛羽毛現とがしゃどくろ」を始め、幾つかの回ではバスガイドや巫女、芸者などの変装(女装)も公開している。
5作目
前作の千葉繁の破天荒な演じ方を引継ぎつつ、初代の大塚周夫のような調子のよさも取り込んで高木独自のキャラクターが構築されている。しかし全体的な出番は猫娘に取られており、全く出演しない話や出演しても1シーン程度ということも多い。悪事を働くことも歴代のシリーズよりは減少気味で、第13話ではぬりかべに現金を援助したり、第47話では鬼太郎が濡れ衣を着せられた妖怪大裁判では百々爺から渡された賄賂を逆に叩きつけ証拠物品として提出、さらに鬼太郎の弁護側に回るなど鬼太郎を無償で助ける親友的な部分が目立ち、仲良く行動する回もある。手先が器用で、勘が鋭い所がある。よく好みではない女性妖怪に好かれる。他のシリーズと違い、「半妖怪」という表現は少なく、慢性の全身皮膚病もなくなっている。猫娘とともに閻魔大王から鬼太郎の片腕として彼を支えていくよう指示を受けた。 担当声優の高木は4作目においてムジナが化けた『偽ねずみ男(自称生き別れの弟)』も好演している。
墓場
衣の色は原作と同じ黄色(大塚が演じる中では初めて)。金儲けを企む卑怯でずる賢いイメージだが、名士であることを鼻にかけることもある怪奇愛好家の側面も多く描かれており、幽霊電車に乗った際にも、奇怪な現象を恐れる人狼とは対照的に、ねずみ男はしれっとしていた。出会った頃の鬼太郎からは「虫の好かないヤツ」と言われており、その後もあまり関わりたくないように言っており、何かと争いが絶えない付かず離れずの仲。口臭による攻撃は勿論のこと、体から大量の垢を落としたりとかなり不潔で、フケの入った饅頭を食べた鬼太郎は気を失った。お化け大学を卒業したと語っていたが、それは虚言であることが判明する。半妖怪であることから生命力が高く、ヒゲを煎じた毛生え薬は死に掛けの老人を生き返らせている(墓場鬼太郎の漫画版ではねずみ男の血液を輸血してもらったヤクザの親分が若返っている。なお、この場合はアニメ版とは違ってねずみ男と同じヒゲは生えていない)。
演 / 大塚周夫

[編集] 他作品での登場

水木しげるの『コミック昭和史』には、ストーリーの進行役として登場。実際の報道写真の中に書き込まれて、その出来事に関する解説を行なう。

水木しげるのアシスタントをしていたことがあるつげ義春の短編漫画『噂の武士』には、宮本武蔵らしき男の噂を聞きつけて宿に集まった野次馬の中に、ネズミ男がまぎれこんでいる。

[編集] 脚注

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  • 『鬼太郎大全集』は水木プロダクション刊行の電子書籍版『鬼太郎大全集』を指す。
  1. ^ DVD『月曜ドラマランド ゲゲゲの鬼太郎』 東映ビデオ、2007年。尚、竹中は映画1作目にも出演し、大泉のねずみ男と共に新旧競演を果たしている。
  2. ^ DVD『妖怪奇伝ゲゲゲの鬼太郎 魔笛エロイムエッサイム』 東映ビデオ、2007年。
  3. ^ 原作および第2作20話・第3作27話「ふくろさげ」での「360年も生きていますと…」という台詞より。第1作10話「妖怪大戦争(前編)」でも「俺は300年生きているんだ」という台詞がある。2007年に公開された実写版映画では1000歳と設定されており、オールナイトニッポンにおいて初代ネズミ男を演じた大塚周夫も「1000歳だから」と語っている。しかし、映画版は青年期の体格であるウエンツ瑛士田中麗奈の出演を考慮し、原作と年齢設定だけは違うということになっており、大塚周夫も番組で終始「ネズミ男はいい加減だから」と語っているため、このことについては明確になっていない。
  4. ^ a b 水木しげる 『ねずみ男の冒険』 筑摩書房ちくま文庫〉、2007年、339頁。ISBN 4-480-03061-1
  5. ^ 『鬼太郎大全集』4巻、163頁。
  6. ^ 水木しげる 『水木しげる 鬼太郎大百科』 小学館、2004年、42頁。ISBN 4-092-20322-5
  7. ^ 自分の息がかかっている名士としてフランケンシュタインやドラキュラなどを挙げているが、他の話では彼らに媚びへつらう様子が見られる。
  8. ^ a b 中公文庫「ゲゲゲの鬼太郎(2)-妖怪反物」 ISBN 4122048265 内の後書『ねずみ男の役割』足立倫行
  9. ^ 「水木しげる画業40周年」
  10. ^ 『鬼太郎大全集』22巻、187頁。
  11. ^ 水木しげる 『ゲゲゲの鬼太郎(7)─鬼太郎地獄編』 中央公論新社中公文庫〉、2007年、181頁。ISBN 4-122-04905-9
  12. ^ 『ゲゲゲの鬼太郎』第3作第109話「母を求めて地獄旅」
  13. ^ 短編集「ねずみ男の冒険」
  14. ^ 水木しげる 『妖怪パラダイス4 コケカキイキイ』 嶋中書店、2002年、161-184頁。ISBN 4-901-81908-9
  15. ^ 『水木しげる 鬼太郎大百科』 40頁。
  16. ^ 『鬼太郎大全集』1巻、147頁。
  17. ^ 『水木しげる 鬼太郎大百科』 41頁。
  18. ^ 『鬼太郎大全集』1巻、191頁。
  19. ^ 「霧の中のジョニー」作中解説より抜粋。
  20. ^ 『鬼太郎大全集』19巻、174頁。
  21. ^ アニメ公開直前に千葉がレギュラー参加していた『週刊ファミ通』誌上のコラムにて「先代のイメージを継承しつつ独自の演技で新たなネズミ男像を模索したい」旨の発言が為されている

[編集] 関連項目

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