つくばわんわんランド

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つくばわんわんランド
TSUKUBA WANWAN LAND
エントランス
エントランス
施設情報
前身 テニスクラブ→つくばわんわん動物園[1]
テーマ イヌ
事業主体 サンスイコーポレーション
面積 約30,000m2[2]
来園者数 約15万人/年[3]
開園 1996年(平成8年)4月27日
所在地 300-4353
茨城県つくば市沼田579
位置 北緯36度12分13.2秒 東経140度4分30.7秒 / 北緯36.203667度 東経140.075194度 / 36.203667; 140.075194座標: 北緯36度12分13.2秒 東経140度4分30.7秒 / 北緯36.203667度 東経140.075194度 / 36.203667; 140.075194
公式サイト wanwan-land.co.jp/
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つくばわんわんランド英語: TSUKUBA WANWAN LAND)は、茨城県つくば市にあるイヌテーマパーク[3][4]株式会社サンスイコーポレーションによって運営されている。

犬の形をした木造展望台の「モッくん」がシンボルとなっている[5]

概要[編集]

グレートデーンボルゾイのような大型犬からシーズーミニチュア・ピンシャーのような小型犬まで[6]79種約470頭[注 1]を飼育する[3]。これらのイヌは「わんわん展示館」で公開するほか[5]、「わんわんパーク」で直接触れ合ったり[3]、「わんわんレンタル(20分1,000円)」で気に入ったイヌを借りて園内を散歩したりすることができる[3][5]。園内には動物病院を併設しており、イヌの体調管理に注意が払われている[3]。また隣接して学校法人つくば文化学園が運営する「つくば国際ペット専門学校」があり、同校の実習施設としても利用されている[7]

かつてはイヌたちが玉乗りなどの芸を披露する「大サーカス」が最大の呼び物であった[6]。サーカスは期間限定で不定期に復活することがあり[8]、大型犬の競走やイヌのパフォーマンスなどのイヌのショーは継続開催している[3]。また大型犬がゴールキーパーとなり、来園者がシュートを狙う「わんちゃんとPK対決」を実施しており、子供の利用が多い[3]

自ら飼育するイヌを連れて入園することもでき、ドッグランが用意されているほか、愛犬参加型のイベントが行われることもある[4]。シンボルの展望台「モッくん」は、高さが11mあり[3][5][9]、世界最大級である[5][9]柴犬をイメージした[10]「モッくん」からは筑波山を眺めることができ、特に紅葉が楽しめる[11]。このほかステージ売店、ミニ遊園地軽食コーナーを有する[4]。イヌのテーマパークであるが、ネコと触れ合える「ねこハウス」も設置している[9]

運営主体[編集]

運営主体のサンスイコーポレーションは茨城県つくば市東新井に本社を置く企業で、つくばグランドホテル、料亭「山水亭」、つくば国際ペット専門学校なども経営している[12]。一時は日本全国でイヌのテーマパークを展開するに至り、有馬わんわんランドフランチャイズ契約により、びわ湖わんわん王国九州わんわん王国伊藤忠商事と共同出資により運営に参画した[12]。有馬・びわ湖・九州の3園はすべて閉園しており、2005年(平成17年)にびわ湖わんわん王国が閉園した際は同園の約300匹のイヌをつくばわんわんランドで引き取った[13]

歴史[編集]

木造犬もっくん2020年カラー
  • 1996年(平成8年)4月27日:サンスイコーポレーションが運営していたテニスクラブの跡地16,000m2を利用して「つくばわんわん動物園」として開園[1]。社長が犬好きであったこと、開園当時の日本ではペットブームが起きていたことが開園の契機となった[1]愛知県で同様の施設を運営していたペットショップからノウハウとイヌを購入し、チャイニーズ・クレステッド・ドッグなど世界のイヌ70種約200匹を飼育[1]。初年度は30万人の来園者があった[12]
  • 1997年(平成9年):わんわん動物園の付属校として「つくば国際ペット総合学院」(後につくば国際ペット専門学校へ改名)を開設[14]
  • 1998年(平成10年)4月:アミューズメント施設にふさわしい名称への変更を企図して「つくばわんわんランド」へ改称[15]

当初は遊休地対策として始めた事業であったため、サンスイコーポレーションはいつ撤退するかを検討していたが、2001年日本経済新聞の取材に対し「最近になってようやく行けるところまで行ってみようという気持ちになった」とコメントしている[12]

  • 2006年(平成18年):開園10周年を迎え、同年が戌年だったことにちなみ、筑波山神社の協力で鳥居を設置したり、子供とイヌの綱引きを実施[16]。この頃には年間来園者数が10万人に落ち込んでいた[2]が、2010年代後半には15万人に増加している[3]
  • 2018年(平成30年):再び戌年を迎えたことから、わんわん神社が設置された[3]
  • 2019年(令和元年)10月12日:台風19号の被害により休園。(19日まで)
  • 2020年(令和2年)4月22日:新型コロナウイルス感染拡大防止の休業要請を受けて休園。(5月17日まで)
    • 6月12日:もっくんマスク着用。
    • 9月5日:大型犬展示館公開。
  • 2021年(令和3年)4月15日:開園25周年を迎えることから、もっくんに開園25周年記念プレート装着。

交通[編集]

自家用車利用の場合、常磐自動車道土浦北ICから国道125号経由で約25分[5]首都圏中央連絡自動車道(圏央道)つくば中央ICから国道408号経由で約30分[3]。特に圏央道開通後は、沿線の埼玉県や千葉県からの来園者が増加傾向にあるという[3]つくばセンターからは国道408号経由で約25分[1]。無料駐車場が1,100台分用意され、ゆとりがあるが、行楽時期は周辺道路が渋滞する[5]

公共交通機関利用の場合、関東鉄道バス「つくばわんわんランド入口」下車、徒歩2分[5]。またはつくば市コミュニティバスつくバス北部シャトル「沼田南」下車すぐ[17]

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

注釈
  1. ^ 2000年代後半には85種約300頭であった[5]
出典
  1. ^ a b c d e 「世界の名犬と遊んでね つくばわんわん動物園」朝日新聞1996年4月29日付朝刊、茨城版
  2. ^ a b 「つくばわんわんランド(つくば市) 世界の犬80種 自由に遊べる」日本経済新聞2006年8月2日付朝刊、地方経済面茨城41ページ
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m 「犬とふれあい 気兼ねなく つくばわんわんランド(茨城県つくば市)」朝日新聞2018年1月20日付朝刊、第2栃木13版24ページ
  4. ^ a b c いばらき観光サーベイ委員会 監修 2006, p. 214.
  5. ^ a b c d e f g h i 子育てサークルwe・net 2008, p. 31.
  6. ^ a b 近藤 1998, p. 37.
  7. ^ つくば国際ペット専門学校”. ベスト進学ネット. 日東システム開発. 2018年2月10日閲覧。
  8. ^ つくばわんわんランド>イベント情報”. つくばわんわんランド. 2013年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月10日閲覧。 “Internet Archiveによる2013年7月13日時点のアーカイブページ。”
  9. ^ a b c ねこにも会える!犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」の魅力とは!?”. 行ってみよう!たのしい街. パーク24 (2016年12月15日). 2018年2月10日閲覧。 “ウェブ魚拓による2014年3月16日時点のアーカイブページ。”
  10. ^ 「怪獣じゃないよワンちゃんです つくばわんわん動物園」朝日新聞1996年7月27日付朝刊、茨城版
  11. ^ Honda Dog|おでかけ情報|関東|茨城|つくばわんわんランド”. 2012年5月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月10日閲覧。
  12. ^ a b c d 「サンスイコーポレーション ペットパーク全国展開 順調な集客 分社も視野」日本経済新聞2001年11月1日付朝刊、地方経済面茨城41ページ
  13. ^ 「びわ湖わんわん王国閉鎖、来年1月末 犬は茨城の施設へ」朝日新聞2004年11月6日付夕刊、大阪版1社会13ページ
  14. ^ 「つくば国際ペット総合学院 犬と一緒に生徒も成長」朝日新聞2005年11月8日付朝刊、茨城版26ページ
  15. ^ 「名称変更し浸透図る」日本経済新聞1998年3月12日付朝刊、地方経済面茨城41ページ
  16. ^ 「大の犬好き 客から園長」朝日新聞2006年1月13日付朝刊、茨城版30ページ
  17. ^ 【つくばわんわんランド】アクセス・営業時間・料金”. じゃらんnet. 2018年2月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月10日閲覧。

参考文献[編集]

  • 子育てサークルwe・net『2008年版子どもとでかける 茨城あそび場ガイド』メイツ出版、2008年3月30日、160頁。ISBN 978-4-7804-0337-4 
  • 近藤純夫『日本と世界の動物園Zooガイド』平凡社、1998年9月17日、255頁。ISBN 4-582-52727-2 
  • いばらき観光サーベイ委員会 監修 編『サーベイ茨城』昭文社、2006年7月、351頁。ISBN 4-398-13708-4 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]