つがる型巡視船
| つがる型巡視船 | |
|---|---|
PLH07 せっつ |
|
| 艦級概観 | |
| 艦種 | ヘリコプター1機搭載型巡視船 |
| 艦名 | {{{艦名}}} |
| 建造者 | {{{建造者}}} |
| 運用者 | |
| 建造期間 | {{{建造期間}}} |
| 就役期間 | 1979年 - 現在 |
| 同型艦 | |
| 前級 | そうや (PLH 01) |
| 次級 | |
| 主要諸元 | |
| 排水量 | 総トン数: 3,221トン 常備排水量: 4,037トン |
| 全長 | 105.4 メートル (346 ft) |
| 全幅 | 14.6メートル (48 ft) |
| 吃水 | {{{吃水}}} |
| 深さ | 8.0メートル (26.2 ft) |
| 機関 | ディーゼル2基、2軸推進 (15,600hp) |
| 機関出力 | {{{機関出力}}} |
| 電力 | {{{電力}}} |
| 速力 | 23 ノット (43 km/h) |
| 燃料 | {{{燃料}}} |
| 航続距離 | 6,000 海里 (11,000 km) |
| 潜航深度 | {{{潜航深度}}} |
| 乗員 | 71人(「ざおう」以降は69人) |
| 搭載量 | {{{搭載量}}} |
| 装甲 | {{{装甲}}} |
| 兵装 | 40mm単装機関砲または35mm単装機関砲×1門 JM61 20mm機関砲×1門 |
| 艦載機 | 1機 |
| 搭載総数 | {{{総艦載機数}}} |
| 艦載艇 | {{{艦載艇}}} |
| C4I | |
| レーダー | |
| ソナー | {{{ソナー}}} |
| 電子戦・ 対抗手段 |
{{{電子戦}}} |
| 特殊装備 | |
| その他 | |
つがる型巡視船(つがるがたじゅんしせん、JCG PLH TSUGARU class)とは、ヘリコプター1機を常載する海上保安庁のPLH型巡視船のこと。なお、PLHはPatrol Vessel Large with Helicopterを略したものである。
目次 |
[編集] 建造の経緯
1977年、日本の排他的経済水域が沿岸から200海里に拡張され、その面積はおよそ405万km²と増大した。これにより海上交通の確保が一層求められるようになった海保であったが、200海里もの広範囲の海域をカバーするには既存の巡視船や陸上機の航続力は不足であり、かといって大型の巡視船を建造したとしても「重量の増加→速力の低下→さらに強力なエンジンの搭載→燃料搭載量の増加→さらなる重量の増加」という悪循環に陥ることが懸念された[1]。また、最高速度が20ノットに満たない大型巡視船では、外洋での救難信号受信後に急行したとしてもかなりの時間がかかることが懸念された。そこで海保では、しれとこ型巡視船の大量建造を決めると共に、巡視船そうやの設計を基に、ヘリコプターを1機搭載し広範囲にわたる海域を迅速に対処でき(ヘリコプターの速度を100ノットだとしても、巡航速度は巡視船の2倍、上空からの視界で捜索能力は10倍になると見積もられていた[1])、他の巡視船艇を指揮できる巡視船を建造することを決定した。
[編集] 特徴
[編集] 船体
つがる型巡視船は、そうや型巡視船の設計を参考に建造されたため、外見は「そうや」に非常に酷似する。最大の違いは、砕氷能力を有する「そうや」に対して船首に砕氷能力が無い点である。ただし、北方配備を考慮して船体の耐氷構造と防滴塗装は維持されており、高速航行を維持するために水線長を10m延長して幅を1m狭くした[2]。
1979年から2001年までの長きに渡って建造が続いたため、各船ごとに設計に若干の差異がある。従って、右記の要目は目安である。特に、8番船「りゅうきゅう」以降は船体線図が新たに描き起こされており、事実上の新型とする場合もある。
[編集] 装備
武装は、当初ボフォース製40mm機関砲と20mm単装機関砲を船体前方に各1丁搭載していたが、PLH04「うらが」(後に「はやと」に改名)以降は、より省力化され強力なエリコン製35mm単装機関砲と20mm多銃身機関砲各1丁に換装されている。PLH09「りゅうきゅう」以降は、20mm砲がRFS連動型となった。
船体後部にはヘリコプター格納庫と飛行甲板を有し、ベル 212中型ヘリコプターを1機搭載・運用することができる。ベル 212は、当時S-58の後継として配備が始まっていた中型ヘリで、ウインチを用いてホバリングしながらの患者・遭難者の収容が可能である。そのため、ヘリコプター離着時の動揺防止に減揺タンク[3]に加え、フィンスタビライザーを2組[4]装備したが、「そうや」が氷海での航行を考慮して引込式になっているのに対し、本型では固定式になっている[2]。また、業務拡大に伴い「そうや」には無かった公害測定室を新設している。
PLH06「ちくぜん」以降はレール式のヘリコプター引込装置と自動操船装置を装備したほか、PLH07「せっつ」以降は操舵室に機関室機器を制御監視する区画を設けたほか、放射線測定器を追加装備した。PLH08「えちご」以降は、操船・機関監視・航行管制などを操舵室で一元管理するIBSを装備した[2]。
[編集] 運用
1番船「つがる」は1979年に配属された。 現在、第三、第四、第六管区を除く各管区の海上保安本部にほぼ一隻ずつ配備されている。4番船の「ざおう」は配属先の塩釜海上保安部付近に金華山海峡以外に海峡・島嶼が無く、仮に「きんかさん」または「きんか」と命名しても「金隠し」などと揶揄される可能性があったため、巡視船の命名基準で小型巡視船に用いられていた山の名前から「ざおう」と名づけられた[1]。
1999年に発生した北朝鮮による能登半島沖不審船事件においては、PLH06「ちくぜん」が出動。ヘリ搭載という利点を生かし、洋上で特殊警備隊(SST)が乗船した。また、20ミリ機関砲による警告射撃も行っている。2001年の九州南西海域工作船事件においてはPLH04「はやと」が派遣され、後方指揮を担った。
2009年7月3日、和歌山県白浜町の南西約29キロの紀伊水道で、神戸海上保安部所属の巡視船「せっつ」が前部甲板にある35ミリ機関砲の射撃訓練を行ったところ、衝撃で砲身が吹き飛んで海中に落下した[5]。乗組員約40人にけがはなかった。
神戸海上保安部の発表によると、せっつは20ミリ機関砲の訓練を終え、35ミリ機関砲を右舷に向け1発発射した直後、砲身が外れたという。砲身は、ねじって砲にはめ込む仕組みになっており、常時取り付けられている。訓練前の点検でも異状はなかったという[5]。
初期の建造船はすでに船齢30年を超えており、平成22年度補正予算で本級1隻の延命・機能向上工事費が認められている。
[編集] 同型船一覧
| 番号 | 船名 | 所属 | 竣工・転属 | 船名の由来 | 退役 |
|---|---|---|---|---|---|
| PLH02 | つがる | 第一管区 函館海上保安部 | 1979年4月17日 | 海峡名津軽海峡から | |
| PLH03 | おおすみ | 第十管区 鹿児島海上保安部 | 1979年10月18日 | 地名大隅半島から | |
| PLH04 | うらが → はやと |
第三管区 横浜海上保安部 → 第十管区 鹿児島海上保安部 |
1980年3月5日 →1997年3月24日 |
薩摩隼人から | |
| PLH05 | ざおう | 第二管区 宮城海上保安部 | 1983年3月19日 | 山岳名蔵王連峰から | |
| PLH06 | ちくぜん | 第七管区 福岡海上保安部 | 1983年9月28日 | 旧国名筑前国から | |
| PLH07 | せっつ | 第五管区 神戸海上保安部 | 1984年9月27日 | 旧国名摂津国から | |
| PLH08 | えちご | 第九管区 新潟海上保安部 | 1990年2月28日 | 旧国名越後国から | |
| PLH09 | りゅうきゅう | 第十一管区海上保安本部(那覇) | 2000年3月31日 | 旧国名琉球国から | |
| PLH10 | だいせん | 第八管区 境海上保安部 → 第八管区 舞鶴海上保安部 |
2001年10月1日 → 2008年3月30日 |
山岳名大山から |
[編集] 脚注
- ^ a b c 邊見正和『海上保安庁 巡視船の活動』交通ブックス201 成山堂書店 1993年 ISBN 4-425-77001-3
- ^ a b c 徳永陽一郎・大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空』交通ブックス205 成山堂書店 1995年 ISBN 4-425-77041-2 P.125~126
- ^ 「りゅうきゅう」以降は内部に移設されたため、外観からは分からなくなった。
- ^ 「りゅうきゅう」以降は1組
- ^ a b 2009年7月4日付『読売新聞』
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