きりふり (列車)
きりふりとは、東武鉄道が浅草駅と南栗橋駅、東武日光駅間を東武伊勢崎線および東武日光線経由で運行する特別急行列車(特急列車)である。
本項では、浅草駅と新藤原駅間を東武伊勢崎線、東武日光線および東武鬼怒川線経由で運行する特別急行列車ゆのさとについても記載するとともに、東武日光線・鬼怒川線の旧急行・快速急行列車群(「南会津」・「おじか」・「だいや」等)の沿革についても記載する。
また、列車種別及び使用車両から、広義では東武鉄道の運行する夜行列車「スノーパル」「尾瀬夜行」も本列車群に含まれるが、そちらは東武鉄道夜行列車の項を参照されたい。
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[編集] 運行の概要
「きりふり」・「ゆのさと」は、浅草駅 - 東武日光駅・新藤原駅間で運行されていた快速急行「だいや」・「おじか」を引き継ぐ形で、急行列車として1991年(平成3年)に運行を開始した。その後、2006年3月のダイヤ改正の際に特急列車に種別変更された。
2011年時点では、定期列車は平日運転の下り「きりふり」283号(浅草駅 - 南栗橋駅間)のみである。臨時列車としては、「きりふり」271・275・292・294号が多客期の土曜日・休日に運行されている。なお、「ゆのさと」については運転日が限定的となっている。
2006年以降は、帰宅客への着席サービス目的の列車および行楽シーズンを中心とした臨時列車の性格が強くなっており[要出典]、臨時列車の一部には定期特急「きぬがわ」を途中で待避する列車や下今市駅で鬼怒川方面の特急と接続する列車も存在している[要検証 ][1]。
本列車群が急行として運行されていた頃より、本列車群の列車号数は、特急「けごん」・「きぬ」の列車号数順とは独立しており[2]、愛称のあとで270番以降の番号を符番している。このため、「きりふり」1号や「ゆのさと」2号などは存在しない。
[編集] 停車駅
- 臨時列車:「きりふり」 「ゆのさと」
- 浅草駅 - とうきょうスカイツリー駅(上りのみ停車) - 北千住駅 - 春日部駅 - 栃木駅 - 新栃木駅 - 新鹿沼駅 - 下今市駅
[編集] 使用車両・編成図
| きりふり・ゆのさと 尾瀬夜行23:55・スノーパル23:55 |
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← 東武日光・新藤原
浅草 →
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[編集] 運転日
- 「きりふり283号」 - 平日のみ運転。
- 「きりふり271・275・292・294号」 - 多客期のおもな土曜日・休日。その都度東武鉄道から発表される。
- 「ゆのさと」 - 不定期運転。
[編集] 料金制度
全列車が座席指定席制を採用しており、特急料金は「けごん」「きぬ」とは異なり従前の急行料金が基本となっている。なお、「きりふり」283号に春日部駅 - 南栗橋駅間内で乗車する場合は特急料金が不要である。
[編集] 廃止された列車
[編集] 南会津
南会津(みなみあいづ)は、浅草駅 - 会津田島駅間を東武伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線経由で急行列車として運行されていた。車両については、野岩鉄道線・会津線内の停車駅のホーム有効長の関係から、4両編成の350系が限定で使用されていた。
2002年からは会津鉄道キハ8500系による「AIZUマウントエクスプレス」が特急「きぬ」と会津若松駅方面との連絡列車として運行されるようになったことで「南会津」の運行本数は年々減少し、残った1往復も2005年3月1日のダイヤ改正で、新藤原駅発着の「ゆのさと」と新藤原駅 - 会津田島駅間の快速列車に振り替えられたことで廃止となった。
なお、2006年3月18日のダイヤ改正で「ゆのさと」の定期列車も廃止になり、会津田島方面への連絡列車は浅草駅発着の「きぬ」およびJR新宿駅発着の「(スペーシア)きぬがわ」に鬼怒川温泉駅で接続する形となっている。
前述の通り、本列車群は270番以降の番号を符番しているため、「南会津」についても、1号・2号などは存在せず、廃止時には、下り・会津田島駅行きが「南会津」273号、上り・浅草駅行きが「南会津」276号となっていた。
- 廃止直前のダイヤでの停車駅(駅名は当時のもの)
[編集] だいや・おじか
「だいや」・「おじか」は、浅草駅 - 東武日光駅・新藤原駅/会津田島駅間で運行されていた列車である。特急「けごん」・「きぬ」の補完列車として、特急専用車から格下げされた5700系電車や、快速用車両の6050系電車を使用して、快速急行列車、さらに前には急行列車として運行されていた。300系・350系電車の運行開始に伴い、列車名が「きりふり」・「ゆのさと」(鬼怒川線発着)・「南会津」(会津線発着)に変更されたことにより、1991年7月に廃止された。
[編集] 東武日光線旧急行・快速急行列車沿革
東武日光線優等列車沿革も合わせて参照されたい。
- 1953年(昭和28年) - モハ5310形・クハ350形による有料急行列車の運行を開始。
- 1956年(昭和31年) - 特急用車両である5700系の一部を急行専用車両に格下げ、急行券を要する急行に使用されることとなる。同系列の急行用車両には車体に青帯を配したことから「青帯車」と称し、特急専用車両である1700系と5720系は白帯を配したことから「白帯車」と称された。
- この急行の運転に伴い従来の日光線特急に要した「急行券」を「特別急行券」の名称に変更。また同時に有料急行にも愛称が付与され、日光線発着急行に「あかなぎ」「なんたい」「にょほう」、鬼怒川線発着急行に「いかり」「ゆにし」「りゅうおう」が使用された。
- 1964年(昭和39年) - 快速専用車両として6000系の運用を開始し、急行列車にも使用される。同時に座席指定席を快速の一部車両に導入。
- 1969年(昭和44年)3月21日 東武日光駅発着の急行列車名を「だいや」、鬼怒川公園駅発着の急行列車名「おじか」に統一。
- 1976年(昭和51年) - 「だいや」「おじか」の列車種別を「急行」から「快速急行」へ変更。快速の座席指定席を廃止。
- 「だいや」「おじか」には6000系・5700系が充当されており、同種別の伊勢崎線系統急行「りょうもう」専用1800系に比して、固定クロスシートで冷房装置がないなど、内装やサービスが落ちるため取られた措置である。また、同時に同じ車種を用いた「快速」の座席指定制を廃止し、「快速急行」を座席指定制列車に特化した。急行券も「快速急行」と種別を変更したことにより「快速急行券」と名称を変更する。ただ、ここでいう「快速急行」は、一般的な「快速急行」の種別の位置づけとは異なり、あくまでも急行と快速の中間種別という位置づけであり、急行の下位に位置していた。停車駅は下り列車が北千住通過である以外、2005年時点での有料急行停車駅と同等となっている。
- 1985年(昭和60年) - 快速・快速急行用車両として冷房装置付きの6050系の使用を開始。
- 1988年(昭和63年)8月8日 - 定期列車から5700系が退役。
- 1988年(昭和63年)8月9日 - 従来鬼怒川温泉駅・鬼怒川公園駅まで運行されていた快速急行「おじか」の内2往復を野岩鉄道会津鬼怒川線会津高原駅まで運行区間を延長[3]。
- 1990年(平成2年)10月12日 - 会津鉄道会津線一部区間の電化に伴い、会津高原駅発着の「おじか」を会津田島駅まで延伸。
- 1991年(平成3年)7月21日 - 急行専用車両300系・350系が就役。従来の快速急行を急行に種別変更した上で、間合い運用などで準急や普通列車にも使用していた6050系による運用を廃止し、急行専用車両の300系・350系のみで運用することとなった。この時、列車名も以下のように変更され、制度上も「りょうもう」と同じ距離制を採用した。ただし「座席指定券」の制度自体は夜行列車「尾瀬夜行」「スノーパル」での運用を前提として存置された。
- 日光線内発着:「きりふり」
- 鬼怒川線内発着:「ゆのさと」
- 野岩鉄道・会津鉄道乗り入れ:「南会津」[4]
- 1997年(平成9年)3月25日 - 北千住駅に下り特急・急行全列車の停車を開始。また、当時の「ビジネスライナー」指定を廃止。特急・急行の全列車が定期券で利用可能になる。
- 1999年(平成11年)3月16日 - ダイヤ改正により、「南会津」下り1本廃止。下り1本上り2本の運行になる。
- 2003年(平成15年)3月19日 - ダイヤ改正により、「南会津」は1日1往復の運行になる。
- 浅草駅→新栃木駅間を運行していた定期急行「きりふり」201号が東武日光行の特急「けごん」に格上げされたのに伴い、定期急行は「しもつけ」と「南会津」のみとなる。
- 2005年(平成17年)3月1日 - ダイヤ改正。「南会津」廃止。東武線内のみ運行の急行「ゆのさと」273・274号と名称を変更し、運行区間を浅草駅 - 新藤原駅間として新藤原駅で会津田島駅発着の列車に連絡するダイヤとなった。
- 2005年(平成17年)7月 - 通勤ライナー格の浅草発新栃木行き急行「きりふり」241号が金曜限定で運行開始される。
- 2006年(平成18年)3月18日 - 東武線内での列車種別の見直しに伴い、有料急行「しもつけ」、「ゆのさと」、「きりふり」を特急に格上げ。定期列車としての「ゆのさと」廃止。同日より急行は無料列車の種別名となり、快速の下位種別となる。
- 平日夜間に通勤ライナー格の浅草駅 - 南栗橋駅間の特急「きりふり」283号を新設。東武動物公園駅・杉戸高野台駅・幸手駅・南栗橋駅に停車開始。この列車に限り春日部駅以北から乗車する場合は特例で特急料金を不要とした。
- 2009年(平成21年)8月29日 - 東武トラベル主催の団体専用列車として「懐かしの南会津号」を4年ぶりに復活運転。急行ではなく特急扱いで運転。
- 2012年(平成24年)3月17日 - 臨時「きりふり」「ゆのさと」の上りのみとうきょうスカイツリー駅(業平橋駅から改称)に停車。
[編集] 列車名の由来
(五十音順)
- 「あかなぎ」 - 栃木県日光市の「赤薙山」にちなむ。
- 「いかり」 - 日光市(旧・塩谷郡藤原町)の「五十里ダム」にちなむ。
- 「おじか」 - 「男鹿川」「男鹿高原」にちなむ。
- 「きりふり」 - 日光国立公園の「霧降の滝」「霧降高原」にちなむ。
- 「だいや」 - 鬼怒川支流で中禅寺湖から流出する「大谷川」(だいやがわ)にちなむ。
- 「なんたい」 - 日光市の「男体山」にちなむ。
- 「にょほう」 - 日光市の「女峰山」にちなむ。
- 「南会津」 - 目的地の地名「南会津郡」から。
- 「ゆにし」 - 日光市(旧・塩谷郡栗山村)の「湯西川温泉」にちなむ。
- 「ゆのさと」 - 温泉地帯、すなわち「湯のいずる里」へ向かうことから。
- 「りゅうおう」 - 日光市(旧・塩谷郡藤原町)の「龍王峡」にちなむ。