からくりサーカスの登場人物

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からくりサーカスの登場人物(からくりサーカスのとうじょうじんぶつ)は、藤田和日郎少年漫画作品『からくりサーカス』に登場する人物の一覧である。

主人公[編集]

才賀 勝(さいが まさる)
サーカス編・からくりサーカス編の主人公
突如、数奇な運命に巻き込まれることになる少年。11歳。背丈は小学5年生(後に6年生となる)にしては小柄。父親の死に際し、遺言により莫大な遺産を全て相続したことから腹違いの兄弟から遺産目当てに命を狙われる羽目となり、祖父(才賀正二)に言われたとおり「あるるかん」の入ったトランクを持って逃げていた時に「加藤鳴海」「しろがね(エレオノール)」と出会う。作品開始当初は内向的で気弱ないじめられっ子そのものだったが、鳴海やしろがねに守られるうちに覚悟を決め、逃げてばかりの自分と決別し、自ら運命と闘う選択をする。序盤で「ダクダミイ」によって負った傷が残っており、それを見たクラスメイトなどは彼の変化に動揺を隠せなかった。
実は、彼自身はフェイスレス=才賀貞義の野望「永遠の命」の計画のために用意されたスペアの肉体であった。年齢によって衰えるフェイスレスに肉体を提供するのみの存在として特別教育クラスの中から選出された少年であるため、血縁関係は全く無い[1]。旅の中ギイと出会い、自身の存在の意義と秘密、そしてしろがねとフェイスレスを中心とした全ての真実を知ることとなる。彼の記憶を転送(ダウンロード)されかけた事により、その技術の一部をある程度自らのスキルとして引き継いでいる。また、サーカス編中盤で祖父である才賀正二の記憶と経験を生命の水によって受け継いでおり、正二が得意とした剣術を得手としたほか、貞義が残した人形三体を操り、真夜中のサーカスの幹部勢にすら引けを取らない強さを発揮し始めた。全ての因縁と宿命を知った彼は正二の記憶、そして「しろがね(=エレオノール)を護る」という想いを受け継ぎ、自らの意志で戦う決意をする。闘いの過程で再度フェイスレスに記憶や人格をダウンロードされるが、自らの意思と体内に残ったエレオノールの血液(に含まれる生命の水)によって体内のフェイスレスの人格を消滅させた。
彼自身の資質として一度見たものはほとんど忘れることなく記憶し、目にした動作を完璧に真似ることが出来るという特技を持つ。それにより才能ある者が10年近い英才教育を受けた上で初めて可能となる(しろがねすら例外ではない)人形操りを初見で忠実に再現し、以後短期間の修行で完璧に体得した。主に使用した懸糸傀儡はジャック・オー・ランターン
数々の戦いを経て、スペースシャトルの防衛戦では、鳴海に背中を預けさせる程にまで成長し、出会った頃の鳴海自身が言ったように彼を超える男へと成長した勝は、最後の戦いに臨む。鳴海にしろがね(エレオノール)を託し、自身はアポリオンの止め方をフェイスレスから聞き出すべく、グリュポンらと宇宙へ飛び立ち、すべての決着をつける。
物語の完結後はかつての鳴海と同じように、世界を渡り歩いている姿が描かれている。数々の激闘で付いた身体中の傷跡は、なくなったかのように癒えた模様。ちなみに、相続した莫大な遺産の残りはすべて寄付したとのこと。武道を体得したらしい描写も見せており、用心棒4人を一撃でKOするほど腕っ節も強くなっていた。作中高純度の『生命の水』を飲んではいるが[2]、何故かしろがね化した描写はなかった。
加藤 鳴海(かとう なるみ)
からくり編主人公。
中国武術形意拳)の使い手。直情的な熱血漢。9月生まれの19歳(だがスティーブ・ロッケンフィールドには年齢を聞くまで28歳くらいかと思われ、ノリやヒロからも「とても19歳には見えない」と言われる)。人を笑わせないと生きていけない「ゾナハ病」に罹っていた。ちなみに、彼の祖父は人を笑わせるのが上手かったらしいが、鳴海自身は全くもって人を笑わせることに向いていない。そのため、作品連載当初は無理に人を笑わせようとして空回りする姿が度々滑稽に描かれた。
かつては勝同様に気弱な性格で、母親が第2子を妊娠、兄となる自覚から『強くなりたい』と拳法を習い始めたが、結局は流産、以後の妊娠も望めぬ体となったことで絶望を覚えたものの、師匠の言葉でどこかに生まれ変わったであろう弟妹のために拳法を続ける決意を固め、現在に至る。それゆえ子供たちに対する愛情は深い。
才賀善治に誘拐された勝をエレオノールと共に助け、左腕を遺して行方不明となる。その際、部分的な記憶喪失に罹り、ゾナハ病患者になって日本に帰国してから左腕を失うまでの記憶を失う。その後、「しろがね」のギイに命を救われ、不死の霊薬・生命の水を飲み「しろがね」になる。左腕の義手として「あるるかん」の腕を付け、ゾナハ病をばら撒き人々を苦しめる自動人形と壮絶な戦いを繰り広げる。
戦いでは前述の武術(自動人形の弱点である「気」を扱うため、ギイが彼をスカウトしたのもこれが要因)に加え、あるるかんの腕に折り畳まれている聖ジョルジュの剣による白兵戦を行う。マリオネットを使わない戦いぶりは、「しろがね」だけでなく、敵陣の自動人形たちにも話題にされた。
はじめてレイ疫病研究所に訪れた際に、ゾナハ病に苦しむ子供たちを目にし、自動人形に対する憎悪が頂点に達する。怒りから来る圧倒的な強さで、しろがねでも本来動けなくなるはずの多大な負傷をおわされながらも全くひるむことなくパウルマン一味を破り、自動人形にとっての「悪魔」と表現される。その後、物語後半ではルシールから受け取った白銀のアイマスク状の仮面をつけ、自身を「悪魔(デモン)」と皮肉ることもあった。
「しろがね」となった後も、爆発的な感情を持ち合わせた性格は変わらず、ルシールに「しろがねらしくない」と評される。しかしルシールは「鳴海に使った最後の生命の水は、クローグ村の井戸の底にあったので、一番濃い白銀の記憶がやどっているのでは」と推測していた。それが起因か、中国の白銀、白金たちの故郷に辿り着くと、白銀の記憶に支配され彼の記憶を追体験、物語に関わる重要な事実を知ることとなる。
「しろがね」と自動人形の最終決戦では、他の「しろがね」たちの仲間に対する冷酷さや非情さに惑わされながらも自分の生き方を貫く。その行動と言葉には「最古のしろがね」であるルシールを始め、ロッケンフィールド、ダール、ティンババティ、トーア、ドミートリィ、リィナら「しろがね」たちの考え方や生き方に大きな影響を与える。最終決戦において重傷を負い、先に失った左腕に加えて、両足と右腕を失うという事態に陥るが、トーアとロッケンフィールドの治療によって一命をとりとめ、仲間の「しろがね」のマリオネットのパーツを移植して蘇生。サイボーグ状の(しろがね-Oに近い)身体となった。なお、後に出会うフウから生身に近い精巧な人工筋肉との交換を提案されたが、死去した仲間の絆であるため、処置は敢えて寸法調節に留めた。
激しい怒りを感じると、常識が通用しない圧倒的な強さを発揮する。パウルマンなどとの戦いでは致命傷としか思えない深手と多大な流血にもひるまずに戦い続け、サハラ最後のアルレッキーノとの戦いでは、炎を全身に浴びせられたにもかかわらず何故か全く傷つく様子がなかった。
その後、フウの推測により[3]、エレオノールをフランシーヌ人形の生まれ変わりと思い込み、憎むようになる。そのため、記憶を取り戻した[4]影響もあり、心底では以前と共通してエレオノールを愛しながらも、再会した時からずっと冷酷な態度をとっていたが、最終章での勝の啖呵により、自分の中の葛藤に決着を付け、彼女と和解し告白した。
物語の完結後はエレオノールと共に二人だけのサーカスとして世界を回っている姿が描かれている。四肢の内、左腕だけはかつて勝が英良に依頼して冷凍保存されていたため、生身に戻ることができた。
才賀 エレオノール(さいが エレオノール) / 才賀 しろがね(さいが しろがね)<偽名>
声 - 横山智佐(サンデーCM劇場)
本作のメインヒロイン
マリオネット「あるるかん」を操る美少女。通称しろがね。19歳。長い間サーカスで暮らしてきた。才賀正二の命[5]により勝を守護する。勝を「お坊ちゃま」と呼び、時に優しく、時に厳しく家族として接するが、若干過保護な部分もある。特に勝が行方不明、彼に拒絶されるとしどろもどろになって何もできなくなる。
実は才賀正二と才賀アンジェリーナの一人娘であるが、実の両親の存在を知らないまま、幼少時からルシール・ベルヌイユらに人形繰りを教えられ、ギイ・クリストフ・レッシュに伴われ「自動人形」との戦いに明け暮れた。ただ芸をする人形のように生きてきており、心から笑ったことはない。しかし鳴海や勝との出会いにより人間的な感情を表していく。
体内に「柔らかい石」を宿すが、結果的には心臓と一体化していて取り出せない状態である。そのため幼少時に「しろがね」達や自動人形から身を守るために死んだことにされ、才賀正二とギイの手によって地下に幽閉(隔離)される。その後、自身の幸せを守れるように戦う術を身につけるため、ギイに連れられ「しろがね」となった。
フランシーヌ人形とフランシーヌ(オリジナル)の髪が溶けた生命の水を飲んだことによって、両者の記憶の一部を持っている(たとえば、フランシーヌが捕らわれていた際の記憶により、暗く囲まれた所が苦手)。しかしそのことによって、再会した鳴海からはフランシーヌ人形の生まれ変わりだと思われた。それに加えて、自動人形のパンタローネとアルレッキーノを従えていること、世界中にゾナハ病が広まった原因がフェイスレスが彼女を狙ったためであることから、ローレンシュタイン公国にいる生き残りの人々からも冷遇されるが、怪我人の手当てをしたり、浄水施設の水に自分の生命の水入りの血液を毎晩大量に入れたりと、献身的に行動していた。ハーレクインとの戦いの後、鳴海に告白され、その時初めて心から笑うことができた。
物語の完結後は加藤鳴海と共に二人だけのサーカスとして世界を回っている姿が描かれている。

しろがね[編集]

「柔らかい石」から造りだされた「生命の水」(アクア・ウイタエ)を飲み不死の体となった人々。5年に1歳しか年を取らず、自分の生に満足するか、体内の「生命の水」が溶けた血を大量に失うことでしか死なない。その他、作中ではバラバラに切り刻まれたり、頭部、腹部を一撃で砕かれることで死亡している。

ギイ・クリストフ・レッシュ
エレオノールを育てた「しろがね」であり、通称「オリンピアの恋人」「伝説の人形200体破壊者」。34歳。
才賀正二と彼の二人は唯一、「フランシーヌ人形」とそれに連なる謎の全てを知る。「からくり編」と「サーカス編」との合流以前に、両編を行き来しているのは彼とフェイスレスだけである。クールに見えるが「青い炎のように静かに燃え上がる」怒りや熱い心を持っている。ただし過去のトラウマにより、極度のマザコン。彼がいう「ママン」とは、実の母親ではなく、彼の心を癒やしたアンジェリーナのことをさしている。母親の写真が入ったペンダント(内部が二重になっており、実母とアンジェリーナの両方が入っている)が宝物で、それを奪われると幼児退行する。
左腕を失い死にかけた鳴海の命を救う。マリオネット「オリンピア」を操り、1度の戦いで200体の自動人形を破壊したため「200体破壊者」「伝説のしろがね」の異名もとる。彼にとって母の存在は何よりも重い。「聖母の抱擁」、「破壊輪舞曲」、「戦いのアート」などの技を駆使する。
鳴海のことを「クサレチョンマゲ」や「チョンマゲイノシシ」などと呼びからかうが、全編を通して鳴海の良き相棒であった。正二とは付き合いも古く、信頼関係にある。サーカス編に合流後は、勝が既にダウンロードによって「貞義」になっていると思い、彼を殺そうとした。その後は勝の人形繰りや戦闘の先生となって鍛える。
黒賀村での襲撃で多量の血液を失い、その頃には生命の水による治癒効果が薄れ、末端の石化が始まっている。その状態でフウが誤った推測からくる憎しみを鳴海に与えてしまったことを聞き、自分を守って死んでいったアンジェリーナに誓って見守り続けてきたエレオノールの幸せのために、最期に鳴海を説得するために命を捨てる覚悟をする。しかし、鳴海との闘いは身体の石化に気付かれたことで、鳴海が拳を下ろす形で終わった。
最期はフウが立案したスペースシャトルの輸送車両から目を逸らす陽動の意味も含め、カピタン・グラツィアーノ率いる3000体の自動人形に単身で挑む。その最中、駆けつけた勝に最期の別れを告げ、勝に自分の成すべきことを諭し、残りの自動人形を道連れに自爆し、壮絶な闘いの人生に終わりを告げた。自動人形に倒されることなく、「母(ママン、恐らくアンジェリーナ)」のデスマスクを使ったオリンピアに抱き締められるようにして、眠るように息をひきとった。
ファティマ
サハラを中心に活動している女性の「しろがね」。サハラでの最終決戦では特別参謀を務め、選抜チームにも加わる。「しろがね」でありながら結婚したアンジェリーナに憧れており、うわさのしろがね「鳴海」に興味を抱いてミンシアから話を聞き、実際にあって鳴海を愛する。鳴海の手術の時間を稼ぐためにグリモルディを駆り、単身でフランシーヌ人形、パンタローネ、アルレッキーノに突撃。愛する人を護って奮戦し、パンタローネにすら若干の敬意を抱かせるものの、衆寡敵せず、まさにとどめを刺される直前、復活した鳴海によって救出される。しかし既に致命傷を負っており、最期を鳴海に見取られることを忌避し、フランシーヌ人形を破壊できなかった事実を告げられずに煩悶する鳴海に別れを告げて砕けて逝った。印象的な場面としては、ロッケンフィールドとティンババティに破壊されて行動不能になったコロンビーヌと、女性としての会話をするシーンがありコロンビーヌに影響を与える。オラーツィオらとの戦いでは、即席のペアであるにもかかわらずミンシアと呼吸の合った戦いを見せ、女性であることを侮ったオートマータの作戦を逆手に取るなど、なかなかしたたかな女性であった。
エドワルド・ダール
ノルウェーを中心に活動する「しろがね」。スカンディナビアのヴァイキングの末裔で「しろがね」としては例外的に激しく感情を表す。「しろがね」の中でも別格のパワーを持ち、懸糸傀儡「スレイプニイル」を操り戦うが、自らも素手でオートマータを殴り壊すなど、かなりパワフルな戦いをする。ゲームの第二幕では同じ部屋に進んだしろがね-Oがピーシューターに惨殺され、オートマータの指示通りティンババティとの同士討ちに応じるが、鳴海とフェイスレスの乱入によってフランシーヌ人形の間へ進む。最期は激戦の中、致命傷を受けたことを悟り、「ブランコの(死ぬ)順番が来たのさ」と嘯いて自らに残された「生命の水」の血液を鳴海に輸血し、彼を守るために人形十数体を道連れに体内のプラスチック爆弾で自爆、散っていった。詳しくは語られていないが、息子を自動人形に殺された過去を持つ模様。
ティンババティ
アフリカケニアを中心に活動する「しろがね」。紳士的だがダールに匹敵する腕力を持つ。初めは鳴海と気が合わなかったが「強い者が正しい」という信念の基、鳴海と腕相撲をし、負けたことを契機に鳴海と和解する。鳴海は勝負の後で「わざと力を抜いただろう?」と言っている。ティンババティは否定しているが、勝負の最中の会話で鳴海の信条を聞き、心動かされた様子がある。鳴海の手術を守るためコロンビーヌと戦い相討ちとなる。最期に「マンバはナルミにやってくれ」と言い遺す。
スティーブ・ロッケンフィールド
「しろがね」であるが家庭を持ち、イギリスオックスフォード大学で医学の教鞭をとっている。ギイと面識がある。
結婚した妻と妻の連れ子の「アル」「リッチー」を守るために最終決戦に参加する。あと一息と言うところで敗れそうになったティンババティに手を貸し、その最期を看取った。
鳴海に影響を受けた「しろがね」らしく、「自分の事は放って置いて鳴海を救え」と叫ぶティンババティに対し、「これはその鳴海君から教わったのだがね…人間はイヤな時にワケは(言う)必要無いらしいよ」と鳴海の言葉を持って彼を諭す。医師として、友人としてシュヴァルツェス・トーアと親交があり、瀕死に陥った加藤鳴海を救うために共同で治療を行った。
最終決戦の後リッチーの学芸会を見る約束をしていたが、脱出カプセルの最後の1席を半ば強引に鳴海に譲り、自らの命と引き換えに鳴海、ミンシアの命を救う。鳴海の表情から、本物のフランシーヌ人形を破壊できなかったことを見抜いた上での行動だった。
シュヴァルツェス・トーア
ドイツで病院を営んでいる「しろがね」。ロッケンフィールドとは70年来の友人。住んでいた村が自動人形によってゾナハ病に汚染された時に、皆が苦しむ中を歩くフランシーヌ人形を「美しい」と思ってしまった自分を消すために、オートマータと戦ってきた。「しろがね」としては比較的感情豊かであり、他の「しろがね」達が重傷を負った鳴海を「役立たず」と評したこと(実際は重傷を負った鳴海を休ませるため、わざと気勢を削ぐようなことを言った)に動揺するなど、人間らしい面を多く見せる。最期は致命傷を負いながら鳴海の縫合手術をやり遂げ、残りの接続手術を友人であるロッケンフィールドに託し、自分の生に満足して死んでいった。
ドミートリィ・イワノフ
ロシアを中心に活動する「しろがね」。人間時代はロマノフ王朝の貴族を護衛する青年将校だったが、一番肝心な革命の時に間に合わず、護るべき人たちを護れなかった。そのことを後悔し、自分の死に場所を求めて戦っていたが、鳴海の「護るべき人を護れなくても、戦い続けていればいつか本当に護りたい人を護れる」という考えに打たれ、最期は鳴海を護って死んだ。ちなみに「しろがね」になった後、未熟児で死にかけていた赤ん坊に血液を分け与えて救ったことがある(ルシールやジョージのセリフから、しろがねとして厳重に禁止されている行為)。
しろがね犬
白金が「生命の水」を使った自己の複製を思いついた結果、その被検体にされた犬。作中唯一の人以外の「しろがね」。白金の髪を溶かした生命の水を飲むことで「しろがね」となり、白金の記憶と意志を持つ。その後はルシール、鳴海らと出会うまで白金の作った「生命の水」の湧水を護り続けていた。元来嗅覚の発達した犬が「しろがね」となったことで、チャイナ・ホーとパンタローネの匂いを辿り、真夜中のサーカスのテントの位置を特定する。しろがねVS自動人形の最終戦の選抜の際、ルシールのスカートに噛み付くという手段で意思を伝達し、「あんた躾がなってないね」と呆れられながらもメンバーに加わる。フェイスレスの合流後は常にその傍におり、ルシールはそれを疑惑に思っていたようだ。
最終戦後はしばらく姿が見えなかったが、フェイスレスが黒幕と明かされた際に姿を見せ、後には共に宇宙ステーションへ上がっている。勝とフェイスレスの戦いの中、「自分自身」に何かを感じたのか、フェイスレスの攻撃から勝をかばって死んだ。

最古のしろがね[編集]

物語の中核でもあり、オートマータが生み出された原因の地でもあるクローグ村で生命の水を飲んだ生き残りを指す。この世で最初のしろがね達であり、全員が200年以上を生きている。「しろがね」という組織の中核をなし、集団戦闘では隊長として各々が部隊を率いている。「しろがね全ての先生」とも呼ばれる大幹部。作中の時点で生き残っていたのは、ルシール、マリー、タニア、ミッシェル、イヴォンヌ(アルメンドラ)、フウ、モンフォーコン、カストルら8人。しろがねと自動人形との最終決戦までに、フウとイヴォンヌを除く全員が死亡した。二人に付いてはそれぞれの項目を参照。特に記述の無いモンフォーコンとカストルはしろがねVS自動人形最終戦前の会話と、回想などで確認できただけで、特に物語自体には関わっていない。なお、イヴォンヌのセリフからナイアをはじめとするOの一部に「あの日、しろがねになった村の衆」がいるらしく、クローグ村の生き残りがすべて「最古のしろがね」という呼び方をされているわけではないらしい。
ルシール・ベルヌイユ
「最古のしろがね」として、多くの戦いを生き抜いてきた女性。マリオネット「ムジンニィ」を操るが「しろがね」としても高齢であり、極度に集中力を要する人形を使っての長時間の戦闘は出来ない。そのためか、ムジンニィを失って以降は新しい人形は使わず、大口径のSAWや仕込み刀、サーベル、ドリル等を振り回して戦っていた。
目的のためなら人間的な感情を捨て去り非情に徹する。永い時を生きてきたこともあり、感情の起伏に欠ける。しかし、その根本は母としての優しさに溢れた女性であり、かつては自分の娘であるアンジェリーナに幸せになってほしいと、あえて冷たく突き放し、「しろがね」の前線から外した。実は血縁上フランシーヌの姪にあたるが、本人はアルメンドラ(イヴォンヌ)に知らされるまでは知らなかった模様。エレオノール(しろがね)に人形繰りを教えたが、彼女が自分の孫だとは最後まで気づかなかった。
フラーヴィオにさらわれたタニアを助けるために後を追い、タニアが作り出した隙を見て襲撃するが、逆に追い詰められ、鳴海の援護によって助かる。その後はギイ、鳴海と共に世界を巡る旅に加わることになる。
鳴海らと共に旅をするようになってからは、どこか鳴海とミンシアを我が子のように思っていた節があり、「しろがね」と自動人形との最終決戦において、ミンシアがゾナハ病に罹らぬよう、強引に自分の血を飲ませるなど、不器用ながらも彼らを心配する行動が見られる。
最終決戦にて、自らの永きに渡る戦いに終止符を打つ。彼女が望んだ復讐は、実は真夜中のサーカスでもなければフランシーヌ人形でもなく、息子を殺したドットーレただ一体を完全に破壊することだった。ドットーレとの因縁は作中屈指の見所。
なお、フェイスレスに関してはそのやり方自体を嫌っており、彼の素性を疑っていたようだが、裏の顔までは見抜けなかった。
作者の後の作品『月光条例』に、梁剣峰と共にそっくりな人物が登場している。
ミッシェル
長きに渡り議長を務めてきた。サハラの決戦ではテントに入る権利をミンシアに譲り、自分は外で戦い重傷を負った。ほぼ全ての「しろがね」が倒されたことに絶望しかけていたが、ジョージ・ラローシュがルシールの「人形」を持ってきたことに希望を見出す。最期は阿紫花を庇い自動人形に殺害される。
イヴォンヌ / アルメンドラ
「最古のしろがね」の1人だが、作中登場時は既に「しろがね」であることをやめ、「アルメンドラ」という名を名乗って真夜中のサーカスにて占い師をやっている。心まで支配する生命の水の呪縛からある意味逃れたことを、本人は「私の飲んだ分だけ成分が薄かったのかね」と自嘲していた。真夜中のサーカスが崩壊した後も、引き続き新・真夜中のサーカスに残り、フェイスレスの繰り広げる惨劇の「観客」という傍観者として生きるつもりであったが、宇宙での最終決戦においてフェイスレスと勝の闘いを前に傍観者であることをやめ、ディアマンティーナの爆弾から勝を庇う。勝に助けた理由を問われ、「サーカスのショウに興奮したバカな客がフィナーレ直前に自分も芸人のつもりで舞台に飛びだしちまったのさ」と微笑む。その後、勝に地上に戻れない事に後悔は無いのか尋ねるが、彼に「しろがねが幸せならそれでいい」と返答され、「占いばかりやって来た自分だが、(最後にカードでなく人の言葉が聞けたから)たまには占いに逆らって良かった」と、満足しながら逝った。
マリー
ルシール、タニアとは人間であった頃からの親しい友人。しろがねとしては、ギイに「生きて復讐するか、苦しみながら死ぬか」の審問を与える役や、エレオノールの教育シーンなどで登場した。フラーヴィオの襲撃を受けた際、ルシール、タニアと共にマリオネットで迎撃するが敗れる。最期の時にギイと鳴海が駆けつけ、ギイに「あの時生命の水など飲まねばよかったとずっと後悔していた」と告悔した後、鳴海に「後はギイに教わりなさい」と言い遺す。
タニア
元クローグ村の女性教師。フラーヴィオの襲撃の際、ルシールらと共に迎え撃つが及ばず、ルシールをおびき寄せる餌として拉致される。フラーヴィオの肩に串刺しにされたまま耐えていたが、一緒に囚われていた子供たちとその教師を救う隙を作るため、自分を犠牲にした。恐怖に身が竦んで動けなくなっている教師(シャロン・モンフォール)を叱咤激励し、戦いが終わった後、礼を言う彼女に「こんな体になる前は私も先生だったからね」と言って微笑んだ。ルシールに「面白い男だね」と鳴海のことを告げた後、生を終える。
才賀 アンジェリーナ(さいが アンジェリーナ)
ルシールの娘。作中ではギイ、正二と共にからくりサーカスの大きな謎にまつわる重要な役割を果たしている。
クローグ村の惨劇で「しろがね」となり、その体は「柔らかい石」を保存するための器にされた。自動人形をおびき寄せるエサとして数々の戦闘を潜り抜けてきたが、娘を想うルシールによって突き放される。戦場を離れ、フランスからドイツ、オランダを流浪した後、日本へ流れ着き、長崎の遊郭に「あやかし太夫」として紛れ込む。出会った男達に次々と裏切られ、永遠の生に絶望していたところ、正二と出会い、母の真意を諭される。その後、愛する人(正二)との間に娘、エレオノールを産む。
「しろがね」達が追い続ける自動人形のリーダー、フランシーヌ人形とそっくりの容貌をしているために、「しろがね」の間でも疑惑の目で見られていた。このことに関し、「それは人間のフランシーヌと血縁関係にあったため」「隔世遺伝でフランシーヌと瓜二つの容姿になったのではないか」と後のアルメンドラ(イヴォンヌ)が語っている。
フランシーヌ人形と瓜二つの容貌であったこと、柔らかい石の器にされながらも行方をくらましたこと、そして「しろがね」でありながら結婚していたことから、彼女を知らない「しろがね」達(特に女性の「しろがね」)の間では伝説の存在となっていた。体内の「柔らかい石」は、妊娠の際、エレオノールの体内へと受け継がれた。
「母親」としての強さを象徴するかの様な女性であり、胎内に宿った子を守るために、強引に子供を連れ去ろうとするギイとさえも戦う。そのギイですらも自らの「子供」として受け入れてしまうほどの母性を持ち、ささくれ立った少年時代のギイを叱り、その心を癒やした。
ディーン(フェイスレス)が放った310体の人形からエレオノールを守るために立ち向かい、その戦いの最中に正二とギイを庇った結果、大量の血液を失う。最期まで「母親」であり、半ば石化しながらも「我が子」ギイを庇って戦い、死んだ。

しろがね-O[編集]

「しろがね」をベースにして人工的に身体を強化・調整した改造「しろがね」。 特徴的な銀色の眼球をしており、虹彩がないかあるいは虹彩しかない。 自動人形の破壊に対して強い使命感と達成感を得られる、睡眠が必要ない、年をとらない、マリオネットなしで戦えるなど、 ただの「しろがね」よりも身体面に関しては有利な点が多い。 反面、他の人間への配慮にかけ協調性がないなど、人格面に関しての問題が多い。

ジョージ・ラローシュ
アメリカ・イリノイ州にあるレイ疫病研究所で「真夜中のサーカス」と接触があった子どもから情報を聞き出すために派遣されていた「しろがね-O」。特殊モリブデン鋼製ブレードで出来た球状の籠に入り、中から球を自在に操り高速回転で敵を摩り下ろす「神秘の球」(ボラ・ミステリオサ)で戦う。
情報を聞き出すために子ども達に尋問まがいのことをしたため鳴海の怒りを買う。パウルマンとの戦いに敗れたため、サハラの最終決戦前にフェイスレスに戦力外扱いされ、黒賀村に人形を取りに行くよう指示され、最終決戦には途中からの参加となる。しかし、それが幸いして生き延びる。
黒賀村を訪れる際、コンダクターとして阿紫花に接触し「アシハナ、キミ、タイクツナノダロウ?」の一言から彼を「しろがね」と自動人形の戦いに巻き込んだ。その後、イリノイにて子供たちの護衛についているうちに心に変化が生まれ、かつて自分が酷いことをしてしまった子供たちにピアノを弾いてやり、法安と共に楽しませた。カール・シュナージーとの戦いの前、子供たちに「またピアノを弾いてね」と言われ、今まで得られなかった感情を得て戦いに赴き、限界を超えた死闘の末シュナージーを倒すも願い叶わず死亡した。
作中では、阿紫花とはある種対極の関係にありながら、良く似た二人として描かれている。阿紫花が彼をからかい、彼が冷静ぶりながらムキになるシーンや、阿紫花に対して「退屈なのだろう?」と説得をするシーンは度々登場する。
馬 麗娜(マァ リイナ)
両腕と両足にドリルを内蔵した女性のしろがね-O。しろがねVS自動人形の最終戦で、選抜の「しろがね-O」としては唯一、フランシーヌ人形の間まで辿り着いた。Oらしく、他人に対する感情に欠け、鳴海の行為を自己満足とあざ笑うが、融通が利かないわけではなく、目的のためには鳴海と共闘するなどの場面も見られる。鳴海を倒そうと走るアルレッキーノの行動を阻むために挑み、死亡する。フランシーヌ人形の間では、鳴海に「あんたがフランシーヌ人形をぶっ壊すところ、見たくなっちゃった」と言って役を譲ったり、「しろがね-O」ではなく、自分の本当の名前を鳴海に呼ばせたり、短い間に鳴海に相当の影響を受けた。
アラン
自称「最速のしろがね-O」。外見・言動ともしろがね-Oの中では幼さが目立つ。自動人形との最終決戦でフェイスレスに選抜チームに選ばれる。最終戦における「ゲーム」の第二幕で、トーア、ドミートリィと組んで進むが、自動人形の決めた「ルール」を破って先に進もうとしたことでナイト・ミシェールに頭を串刺しにされて死亡。
コーフ
フェイスレスによって選ばれた選抜チームの一人。休憩時間には酒を飲んでいた。フェイスレス、しろがね犬と共に「ゲーム」の二幕へ進むが、鳴海が辿りついた時には既に死亡していた。
ゼド・ゲイン
しろがねvs自動人形最終戦第一試合で登場した。雑魚4体を軽く片付けるもメリーゴーラウンド・オルセンによって首をはねられ死亡した。
その他のしろがね-O
ナイア・スティール(しろがね-O時代)およびその副官2人、しろがねvs自動人形最終戦第一試合で登場したジーナ・フォーブス、ハルディ・カウフマン、ボブ・ジューメイカー、メリッサ・アンダーソンら。後の4人はメリーゴーラウンド・オルセンに「よわい」と言われマザーグースを歌いながら蹴散らされる。しろがね-O選抜チームにはほかにサプライズ・ピーシューターに倒された名前が不明の者が確認される。このほか2人のしろがね-Oが選抜チームとして選ばれている。なお、ナイアは後ほどOとなって再登場している。

仲町サーカス[編集]

かつては日本を代表するサーカスだったが、団長の傷害事件により解散に追い込まれる。しかし、しろがねやリーゼたちの加入により小さいながらも復活。旅芸人として活動を続ける。

仲町 信夫(なかまち しのぶ)
サーカス編の主要な登場人物で、仲町サーカス団長。日本初の「石食い」芸人。「石食い」以外にもアコーディオン演奏など多くの芸をもつ。
興行中にバスの事故に巻き込まれ、一人生き残る。その際に「死人を食べて生き延びた」という無実のスキャンダルの追及に耐え切れず傷害事件を起こしてしまい、仲町サーカスを解散においやってしまうが、勝としろがねに出会いサーカスを再興する。
「どなりんジジイ」には及ばないが、やはり相応に歳を取っていることもあり、作中ではノリやヒロ、ナオタらの暴走を食い止める役に回ることが多い。しかし作品登場時は食い詰めた挙げ句、泥棒家業に落ちぶれるかどうかというところまで落ちている。
アポリオンの活性化に伴い、壊滅状態に陥った世界を救うためにフウが立案した作戦に、フウの依頼もあって参加することになる。輸送の途中で追撃してきたレディ・スパイダーに対抗し、ノリ・ヒロの兄弟と共に「芸を見せる事」でその足を止め、体を張ってこれを打ち破る。結果として相応の重傷を負ったが、列車の護衛という目的は果たし、運良く生き延びた。
物語の完結後はサーカスを引退しているが、打ち込む(サーカス開始)前のノリやヒロにはっぱをかけるなどまだまだ意気軒昂である。
仲町 紀之(なかまち のりゆき)
通称ノリ。得意な芸は七丁椅子。
公園に捨てられていたところをフサエに拾われ、仲町の養子になる。仲町家の養子になった経緯から、「母親」という存在に対して強い敬愛の念を持つ。
仲町サーカスが没落してからは、他のサーカス団へ出向団員という形で度々出稼ぎに行っていたが、出先でも「落ちぶれサーカスの芸人」と蔑まれ、かなり苦労していたらしい。物語に登場した時は養父の信夫と一緒に泥棒寸前にまで身をやつしていた。
鳴海とは当初嫌悪し激しく敵対していたが、鳴海が感情を取り戻すにつれ、徐々に和解していった。その際、しろがね(エレオノール)の記憶を映像として見たことから、鳴海の為にしろがねから身を引く。
アポリオンの活性化から世界を揺るがす事件に関わってからは、フウによる「サーカス団員を護衛としてスペースシャトルを輸送」という作戦に参加する。レディ・スパイダーに追撃された際、信夫、ヒロと共にこれを迎え撃ち、これを打ち破る。その際爆発に巻き込まれて怪我を負うも奇跡的に生き延びる。
戦いの場面で吹き飛ぶ客車の窓をはしご芸の要領で駆け上がるシーンは秀逸。作中ではヒロと共に勝の兄のような存在として描かれている。
物語の完結後は仲町信夫の跡を継ぎ、仲町サーカスの団長となった。
仲町 浩男(なかまち ひろお)
通称ヒロ。得意な芸はトランポリンと一本綱。展望台に捨てられていたところをフサエにひろわれて育てられ、その後仲町の養子になる。
ノリと同じく、仲町家の養子になった経緯から、「母親」という存在に対して強い敬愛の念を持つ。他サーカス団への出向や、スペースシャトルの護衛作戦等についても同様。
レディ・スパイダーとの戦いでは、「車両を切り離した後、爆弾を爆発させ線路に大穴をあけ、列車を立ててレディ・スパイダーを落とし、ナイフで刺す」という作戦を立案し、アクロバットの芸で時間を稼ぐ。信夫、ノリと協力してレディ・スパイダーを打ち破った。
物語の完結後は仲町サーカスの一員として活動する姿が描かれている。
仲町 フサエ(なかまち フサエ)
仲町信夫の妻。実の母親に捨てられていたヒロとノリをひきとって育てた。ヒロとノリとは最初打ち解けられなかったがある出来事がきっかけで母ちゃんと呼ばれるようになった。「高綱のフサエ姐」といわれるほど凄腕の芸人だったが、体調不良をおして出場した公演で高綱から落下し帰らぬ人となる。
タランダ・リーゼロッテ・橘(タランダ・リーゼロッテ・たちばな)
仲町サーカスの猛獣使い。ドイツ人と日本人のハーフ。通称リーゼ。元はアメリカの「グレートロングサーカス」の団員で、双子の姉・ヘレンと共に「シスター・リーゼロッテ」として猛獣使いをしていた。姉を殺した「ビースト」というを倒すために、ライオンの「ドラム」と共に来日した。冷酷で自分を見下していた姉への恨みにとりつかれていたが、勝に解放してもらい、それがもとで仲町サーカスに入団する。実は猛獣と眼を合わせただけで服従させるという驚異の「魔眼」を持つ。
アポリオンの活性化・黒賀村の襲撃の際には、自動人形の猛獣使いであるドクトル・ラーオに狙われるが、彼の操る幻獣達の頭脳部分には本物の動物の脳が使われていたため、逆にその魔眼をもって幻獣を従わせた。勝を助けるために、飛行可能な幻獣グリフォンで涼子と平馬を連れてフランスへ渡る。フェイスレスのアジトでは再びドクトル・ラーオに襲われ、死を覚悟する所まで追い詰められたが、最後には「猛獣使い」としての誇りを思い出し、ラーオ自身が「失敗作」として幽閉していた幻獣をも操り、これを打ち破る。
物語の完結後は仲町サーカスにてドラム二世と共に活躍している姿が描かれていた。世界を旅する勝を健気に待ち続けているらしい。
ヴィルマ・ソーン
仲町サーカスのナイフ投げ。レズビアン寄りのバイセクシャル。実は殺し屋で勝の命を狙っていたが、紆余曲折を経て改心し、勝たちと同行する。最愛の弟・ジムがいたが、ゾナハ病に冒され帰らぬ人となる。そのためゾナハ病を蔓延させた自動人形に強い憎しみを抱く。対等に接する勝を亡き弟に重ねている。勝最終決戦にて宇宙ステーションへ向かう途中、アメリカにゾナハ病をばらまいた張本人であるワイルド・ウェスト・ジェーンを道連れに散った。
実は英良とは物語が始まる前に一度出会っており、シャトルを送り出す際別れているが、その際帰ってこれたら夫婦になることをお互いに承諾していた。
生方 法安(うぶかた ほうあん)
元々仲町サーカスの道具方だった。サーカスの解散後仲町とは犬猿の仲となっていたが、再興したサーカスの人々に説得され、再びサーカスの道具方となった。「どなりんジジイ」の愛称で呼ばれ、よく、皆の纏め役として描かれる。
アポリオンの活性化事件に関わってアメリカに渡って以降、非力な老人でありながら端々で年の功とも言える発言でミンシアやジョージらを導く(英語は達者である)。その彼の言葉は“最古の四人”のパンタローネとアルレッキーノにも影響を与える。カール・シュナージーとの戦いで力尽きたジョージの最期を看取った。
物語完結後には、「畳の上で大往生した」と仲町紀之と仲町浩男との話で判明した。
生方 涼子(うぶかた りょうこ)
生方法安の孫。法安が仲町サーカスに復帰した際、一緒について回る。ヴィルマに渡されたエレオノールを刺したことがあるナイフをブリゲッラに掠らせ、一時的に機能が停止したことで、エレオノールの血が自動人形を停止させるに効果的なことを発見した。
物語の完結後は仲町サーカスに加わり、カンスーを得手としているらしい。相方は平馬のようであり、尻にしかれているという記述から、恋人関係にあると推定できる。命を救ってくれたアルレッキーノにもらった木彫りの鳥を完結後も肌身離さず大切にしている。
三牛 諸美(みつうし もろみ)
仲町信夫の同期で元ストローサーカス団長。女との交際で団の金に手をつけてしまい、ストローサーカスをつぶしてしまう。その後仲町サーカスに居候する。フラッシュ・ジミーに襲われた際、命惜しさに人間側を裏切り、密かに重要情報を自動人形に漏らしていたが、しろがねの健気さにうたれ、しろがねの血のついたナイフでジミーを刺した。
なお、特に芸をするシーンは描かれないが、マイクパフォーマンスが得意ではないかと思われる。
物語の完結後はサーカスを引退し、仲町信夫と共に仲町サーカスを見守る姿が描かれている。
三牛 直太(みつうし なおた)
諸美の息子。得意な芸はアクロバット。父と同じく、ギャンブルで団の金に手をつけてしまい、ストローサーカスを倒産させる。その後、父と共に仲町サーカスに入る。しろがねがストローサーカスに来たときに一目惚れし、猛アプローチするが全く相手にされていない(コンビを組んでいたが)。父と共に人間を裏切るが、しろがねの言葉で良心に目覚め、しろがねにあるるかんが入ったスーツケースを投げた。
物語の完結後は仲町サーカスの一員として活動する姿が描かれている。

中国[編集]

梁 剣峰(リャン チャンフォン)
ミンシアの父で、鳴海の形意拳の師匠。幼いころに養子に出されており、元の名は「白 剣峰(バイ チャンフォン)」といった。白一族の末裔で、白兄弟の血縁者。
一般の自動人形とは格の違う強さを持つ「最古の四人」のパンタローネを軽々と投げ飛ばし、アクア・ウイタエを飲んで自動人形の「黄金律」を克服したチャイナ・ホーを一方的に打ち破るほどの圧倒的な強さを持ち、ルシールもその技術に敬意を表して膝をついたほどである。
「何かを真似し、演じる」ということを嫌っており、自然の理に適う「本物」を好いている。それゆえゾナハ病を患うも「偽り」の永遠の人生を嫌って生命の水を飲むことを拒否し、先祖から伝わる生命の水の泉を自身ごとダイナマイトで爆破、ミンシアに親らしい愛情を与えられなかったことを後悔せず、「本物」の人生を生きたと笑いながら死んでいった。
作者の後の作品『月光条例』に、ルシールと共にそっくりな人物が登場している。
梁 明霞(リャン ミンシア)
梁の娘で、鳴海の姐弟子。女優。母は彼女を生んですぐに亡くなっている。ゾナハ病を鳴海から父にうつされたと思い込み鳴海を恨んでいたが、父が先にゾナハ病を患っていたことを知り誤解を解く。不仲だった父とも和解した直後、父をパンタローネに殺されたため(正確にはパンタローネを巻き込んでの自爆)、敵を討つために鳴海たちに同行する。当初は鳴海に対して弟のような感情しか抱いていなかったが、次第に男として惹かれていく。
サハラでの決戦ではミッシェル議長を説き伏せ、しろがねの選抜チームに加わる。自動人形との戦いではファティマとペアを組み、ペドロリーノとオラーツィオのアクロバットコンビと対戦し、苦戦するもののこれを打ち破る。単独行動を取るルシールを探す際、ルシールを思わず激昂させ、アルメンドラ(イヴォンヌ)が笑うなど、ルシールやアルメンドラを「人間」に引き戻すかのようなシーンが見られた。
ロッケンフィールドに救われ、しろがねと自動人形の最終決戦を生き延びた後、鳴海と共にフウ・クロード・ボワローの元へ呼び出され、未だ「自動人形」が消滅しておらず事件が解決していないことを知るが、女優として生きる道を選ぶ。しかし、フェイスレスがアポリオンを活性化させたことにより否応なく再び戦いに巻き込まれる。レイ研究所内での戦いでブロム・ブロム・ローに敗れて重傷を負い、更にエレオノールを全ての元凶と思い込み憎むようになり、一時は見る影も無くやつれ果てた姿を見せるが、エリ公女に真実を見せられて再起、鳴海をエレオノールに譲り謝罪した。
物語の完結後(6年後)はエリとも親しい友人になったらしく、恋人談義に花を咲かせていた。アカデミー主演女優賞を受賞し、最終幕でルシールを「もう一人の母」と呼んだ。

レイ疫病研究所[編集]

アメリカ・イリノイ州にあるゾナハ病にかかった子ども達を収容している施設。ゾナハ病の特効薬の開発も行っている。

レイフ・バンハート
ゾナハ病研究の第一任者。「しろがね」に対して良い感情をもっていなかったが、子ども達のために本気で怒った鳴海を見て「しろがね」に対する感情を改め、自分の使命に気付く。後に、ゾナハ病の病原体「アポリオン」を無効化させる「ワルトハイム電磁波」を発見し、それを使って病原体を体内から追い出す装置「ハリー」を完成させる。直後に自動人形の襲撃を受け、とっさの機転で内部に送る電磁波を外部に放つことで一種の防衛陣地を構築する。(この防衛機能は後のスペースシャトルの防御にも生かされた)。しかし装置の電源が尽き、他の研究者と共に一秒でも長く装置を防衛しようと、ろくな武器もない状態で自動人形に挑み、重傷を負った。「ハリー」の名前は後述のベスが大切にしていたぬいぐるみの名前から。
トム
ゾナハ病棟に収容されていた男の子。グリーンランド郊外で真夜中のサーカスのテントが立つ場面を目撃し、ゾナハ病に感染してしまう。その時、自分の苦しむ姿をフラッシュ・ジミーに写真に撮られ、そのときの恐怖から心を閉ざし、何も話せなくなった。しかし、ゾナハ病棟で子ども達のために本気で怒る鳴海を見て心を開き、フラッシュ・ジミーに告げられた真夜中のサーカスの行き先を鳴海に話す。
ベス
ゾナハ病棟に収容されていた女の子。いつもクマのぬいぐるみである「ハリー」と一緒にいる。ゾナハ病棟にパウルマン達が侵攻してきたときの緊張と恐怖により病状が悪化してしまい、第三段階になる直前に鳴海にハリーを渡す。最終巻でゾナハ病が消え去った際、息を吹き返す。

サイガグループ[編集]

時計、家電、コンピュータ、ゲームの日本有数の大企業。才賀正二、才賀貞義が設立した才賀機巧社を起源とする。詳細は用語解説を参照。

才賀 正二(さいが しょうじ) / 成瀬 正二郎(なるせ しょうじろう)
勝の養祖父となった「しろがね」。長崎生まれ。才賀貞義、才賀善治の養父。旧名を「成瀬正二郎」といい、幼い頃に白銀の教えを受け、成人してからしばらくは医者として生活していた。医学知識だけでなく卓越した剣の腕と機械技術も持ち、さらに人助けのためにかける情熱は熱い。現代では重機関銃、焼痍手榴弾はじめ様々な銃火器と日本刀を使いこなす。人形繰りもできるようだが、戦闘の際はもっぱら日本刀を使っている。
三十代半ばの頃に遊女屋でアンジェリーナと出会うが、出会った当初はお互いに印象はよろしくなかったようだ。だが、遊女屋の火事に巻き込まれた際に、アンジェリーナの素顔を見て一目惚れし、その時見た寂しそうな笑顔や遊女屋の名主や遊女たちの願いもあって、逃げ出したアンジェリーナを迎えに行く。その後アンジェリーナの過去を知った上で無言で生命の水を飲み、アンジェリーナと連れ添うために「しろがね」となった。
「しろがね」では珍しく、「ゾナハ病にかからずにしろがねになった人物」であるため、自動人形に対する個人的憎悪は薄い。起業し大成した後、「しろがね」達の操るマリオネットの作成に携わるようになる。
妻となったアンジェリーナとの間に一子をもうけ、幸せに暮らしていたが、フランシーヌ人形と出会ったことから事態が急変する。自らの破壊を望むフランシーヌ人形を弱体化させ、その破壊を「しろがね」に託すべきか迷うが、妻の出産やギイの来訪と言った変事の内にうやむやとなり、不可思議ながらもギイ、フランシーヌ人形と妻、娘との共同生活を送ることになった。しかしその後、何者かが放った自動人形から妻と娘を守るために戦うが力及ばず妻を失い、さらに娘を図らずも「しろがね」としてしまう。その結果、アンジェリーナを慕ったギイ・クリストフ・レッシュと共に一計を案じ、エレオノールが成長するまでは他人を装い、“妻は行方不明”、“娘は死亡した”、“エレオノールはギイが見つけた「しろがね」”という筋書きを演じることになる。
幼少期のエレオノールをギイへと預けるが、その後キュベロンで再会した彼女の変わり様に驚愕し、背後の存在を感じ取る。そのことからギイと共に黒賀村での襲撃の謎を追い、才賀貞義(ディーン・メーストル、あるいはフェイスレス)が黒幕であることを突き止めるが、一歩先んじた才賀貞義によって黒賀村をゾナハ病で汚染され、村の住人を救うために一度は貞義に背を向ける。
後に高速道路上で再び貞義と死闘を演じ、自らと共に貞義を硫酸プールへと投じ瀕死の重傷を負うが、正二を慕う黒賀村の住人によって助けられ、体の大半を失いながらも辛うじて生を留める。勝がダウンロードによって「貞義」となっていると思い込み、「貞義」へ全ての事実を知らしめた上で殺そうと、自らの血液から血液成分を抜き出すことによって精製した「生命の水」を勝に飲ませる(この事によって勝は剣の技術を経験として得た)。直後、本物の「貞義」であるフェイスレスにより三度黒賀村が襲撃され、勝が未だ勝であることを知る。生命を繋ぎ止めるための水槽をフェイスレスに破壊され、勝に事後を託して逝った。黄泉でアンジェリーナと再会でき、「正二がアンジェリーナの行くところへ行けない」ため、「アンジェリーナが正二の行くところへ行く」こととなった。
才賀 善治(さいが ぜんじ)
勝の命を狙う才賀一族の一人。勝の叔父であり戸籍上は貞義の弟だが、実際は貞義の長生きのカモフラージュの一環で引き取られた孤児である。サイガ電器社長兼サイガ玩具社長。勝を実質的に養子にして遺産を我が物にしようとするが、勝の抵抗によって失敗し、勝恐怖症になる[6]。その後は勝に振り回されたりと、自業自得とはいえ気の毒な老後の人生を送ることになる。イチゴゼリー(一口サイズで小さくコロコロしたもの)が好物。

フウ・インダストリー[編集]

重工業、石油、不動産、レジャー、コンピュータなどの各分野に進出する国際的大企業。

フウ・クロード・ボワロー
フウ・インダストリー総裁でクローグ村出身の「しろがね」。世界の財貨の約30%を手中に収め、アメリカの政財界、欧州各国の財閥中東石油産出国、希少金属輸出国を支配する。自動人形との戦列から離れ、錬金術科学の研究に没頭し、蒸気機関車電信無線電球の発明に貢献する。手にした資産を活用して「しろがね」の活動に援助を続け、「しろがね」の体験を「蟲目(アイセクト)」で見聞きしている。
フェイスレスの考えにある意味共感して、また自らの補佐のためにメイドタイプの自動人形を作っている。メイド人形の疑似体液は、フェイスレスの自動人形と異なり、人間の血と変わらない赤色である。「しろがね」をドロップアウトして、しろがねと自動人形の戦いを見守る「観客」を称しているが、人間が滅亡するのは観客としておもしろくないらしく、アメリカで開発されたゾナハ病治療マシンを鳴海たちに奪回させた上で、ローエンシュタイン公女のエリを味方にし、彼女の屋敷に人類の生き残りを集め、鳴海をフェイスレスのいる宇宙ステーションに送るという最後の作戦を立案した。
実は、勝や鳴海ら本作品の主人公達と出会うのはストーリー終盤である。しかし、連載開始当初からピエロに扮し、本作品の狂言回しとして登場していたことが、サハラ決戦後に読者へ明かされる。

黒賀村[編集]

古来より人形繰りが盛んな地域。詳細は用語解説を参照。

阿紫花 英良(あしはな えいりょう)
阿紫花家の養子であり、長男。養父は身寄りのない子供を多く引き取る人だったため、兄弟姉妹全員とも血はつながっていない。
人形繰りの殺し屋。しかし、物語の初期にエレオノールとの戦いでプルチネルラが全壊したことから、それ以降、グリモルティなど他の懸糸傀儡を使うことが多い。人形繰りの腕前は卓越したものがあり、パンタローネとの再戦時には「まるで人形が踊っているかのようだ」と言わしめたほど。口癖は「……で、お代はいかほどいただけるんで?」。
勝を殺すために雇われ、当初はエレオノールや鳴海と対決するが、善治のもとを逃げ出した勝から遺産を巡っての争いの背後にある貞義の意図(人形使いの同士討ち)を知らされ、より多額の契約金(10億円)を提示されたことで勝に寝返る。
勝の誘拐劇の解決後は、人生に退屈し、わざと自分から危険を求める様な行動と、勝から得た金で怠惰な生活を送っていたが、懸糸傀儡を求める為に協力を求めてきたジョージ・ラローシュと共にサハラ砂漠へ向かう事になる。本人は戦うつもりはなかった様だが、ミッシェル議長に救われた借りを返すために一時的にジョージらの手助けをした。
サハラ砂漠の決戦でパンタローネの迫力に押されて退いたことが後々気に入らなくなり、それを振り払うために自動人形と戦うこともあった。後にイリノイのレイ研究所においてパンタローネと再戦し、重傷を負いつつ機転でこれを後一歩まで追いつめる。療養中にそれなりに古くから付き合いのあったヴィルマ・ソーンと男女仲を発展させていくような描写があり、シャトル護衛の際、互いに生きていたら夫婦になることを了承していた。
しろがね-Oのジョージ・ラローシュと共に描かれることが多く、またお互いに生きる世界は違うものの、一種のシンパシーを感じていたように思われる。「退屈」から関わってしまった激戦を潜り抜けた後、かつての敵だった鳴海に10円で「勝を助けてくれ」と雇われた契約を守るために、勝の乗るスペースシャトルを狙う自動人形(ピンボール-「K」)と死闘を演じ、倒れた。弟想いであり、彼に憧れる平馬に「こんな仕事はお前の性に合わない」と最後まで気にかけていた。
余談だが、名前を英“了”と誤って表記されることがあり(コミックスでも修正され損なっている箇所有り)、サンデー連載時の登場人物紹介や、本編中の台詞、アオリ文までも誤って表記されていたことがある。
阿紫花 平馬(あしはな へいま)
英良の義弟。勝の同級生。兄としての英良に憧れを抱く。日頃から身に着けているサイズの合わないコートは、英良から気まぐれに贈られた物。石頭では勝と良い勝負。黒賀村に勝が来た当初は文字通り犬猿の仲であったが、村のイベントである人形相撲を通して次第に勝と打ち解けあうようになる。
アポリオンの活性化時にゾナハ病に罹り倒れるが、しろがねの血によって癒やされる。一人戦いに赴く勝を援護するために、黒賀村からリーゼロッテ・涼子と共にフランスへと飛んだ。勝が置いていったゴイエレメスとキャプテン・ネモを操り、しろがね-Oらと戦いを演じる。
黒賀村の夏祭りの頃からリーゼロッテに好意を寄せていたが、勝が月へ決戦に向かう直前、リーゼロッテを思いやって二人きりにさせ、平馬は勝に顔すら見せなかった。
物語の完結後、芸人として仲町サーカスに参加している姿が描かれていた。生方涼子とコンビを組んでおり、尻にしかれているという記述から、恋人関係にあると推定できる。
阿紫花 菊(あしはな きく)
英良の義妹。長女、中学三年生。良く言えば理知的、悪く言えば理尽くめでしか物事を考えない女性であり、勝が仲間や友人との一見「無駄」な行動をすることに全く理解を示さなかった。しかし、とある事件がきっかけで、彼女も人間的に成長することになる。
阿紫花 れんげ(あしはな れんげ)
英良の義妹。次女、中学二年生。生来マイペースな人間であり、家族であるはずの義父母や兄弟にも頑なに心を開こうとしていなかったが、勝との出会いにより、人間的に成長する。勝に惹かれている様子。
阿紫花 百合(あしはな ゆり)
英良の義妹。末娘、中学一年生。姉2人に勝の世話を押しつけられ、勝と多く接することになる。黒賀村の伝統や田舎での生活に愛着を持っており、当初は勝を「大切な伝統芸能である人形舞いを、金持ちの子供の道楽なんかに使われたくない」と嫌う。しかし、勝と触れあっていく中で、勝の真剣さを理解し、自身の気持ちを押し殺すことをやめ、人間的に成長する。
勝の村での滞在中、姉弟の平馬たちや勝のことをよく気にかけていた。
羽佐間 洋(はざま ひろし)
勝と平馬のクラスメイト。人形相撲の選手と人形に詳しい。

物語の始まり[編集]

白 銀(バイ イン) / ジャコブ・イン
万能の霊薬となる「柔らかい石」を生み出した中国出身の錬金術師兄弟の兄。弟・金とともに砂漠を越えてプラハに渡り、人形に命を吹き込むため錬金術を学んでいた。そこでリンゴ売りをしていたフランシーヌに出会う。当初は彼女を卑賤の者として見ていたが、彼女のつらい過去を知り、自らが不幸でありながら他人を思いやる彼女の心に打たれ、彼女を思い慕うようになる。その後フランシーヌにプロポーズし結婚することになったが、その場に金も居合わせたため、嫉妬に狂った金にフランシーヌは攫われ行方不明に。9年にも及ぶ必死の捜索の末にクローグ村で金とフランシーヌを発見するが、フランシーヌは病に侵されていた。彼女を救うため必死に研究を行った結果、柔らかい石の精製を成し遂げるも、フランシーヌはその直後に、銀へのせいいっぱいの感謝を述べた後、自害してしまう。その後フランシーヌを失った落胆から世界中を彷徨い、「ジャコブ・イン」という偽名で入り込んだ日本にて正二郎と出会い再起する。正二郎と二人であるるかんを作り、白銀の日本語読み「しろがね」の名を正二郎からもらい日本を発った。
日本を発った後、かつてフランシーヌが死んだクローグ村に行き着くが、村は壊滅し、生き残った村人もゾナハ病で苦しめられていた。ルシールを介抱し、「黒衣の男(白金)」の所業だと言うことを聞かされる。己の過去の過ちが間接的に村を滅ぼしてしまった罪を償うため、ルシールにあるるかんを渡し井戸に溶けた生命の水に自ら入り死亡、自動人形を破壊する強い想いと記憶を生命の水に保存した。死後、彼が遺した生命の水は「しろがね」を多く生み出した。
白 金(バイ ジン)<オリジナル>
白銀の弟。フランシーヌが兄・銀と結ばれるまでは温厚で明るい性格をした青年だった。ちなみに、弟の名前が金(現代の一般論では銀より上の物質)なのは、彼らの生まれた当時の中国では、その生成方法や貨幣など一般使用の面などにおき金より銀の方が価値が高かったためである。
敬愛する兄と同じ道を歩んでいたが、自分の恋心を知りながらフランシーヌを妻に娶った兄への嫉妬に狂い、フランシーヌの愛を我が物にしようとする。白銀同様柔らかい石を作ったが、結局彼女を救うことはできなかった。幽閉した村人たちが彼女を死に追いやったと誤解し、復讐を誓う。生命の水を使い、唯一の生きた人形であるフランシーヌ人形を造り出す。しかしフランシーヌ人形は笑うことができず、彼女を笑わせるために自動人形を生み出し、クローグ村への復讐と惨劇を兼ねてゾナハ病を撒き散らし滅ぼすが、何をやっても決して笑うことはなかったため、フランシーヌ人形を捨て、絶望して一人去っていく。そして一人寂しく死んだかのように思われたが……。
その後の経緯については「#フェイスレス」の項を参照。
フランシーヌ
白兄弟が愛した女性。ルシールの伯母(母親の姉)にあたる人物で、幼い頃に身売りに出されていた。万人に愛情を持って接する聖女のような美少女で、屈託の無い笑顔をふりまく。同じ裏町に住む孤児や貧しい人々の支えであった。複雑な事情により背中に泥棒の烙印がある。白銀の愛を受け入れ結婚するも、白金に無理矢理連れ去られ、彼とともに各地を放浪。最後は故郷のクローグ村で病を患い隔離され、幽閉されていた牢に火を放ち、白銀に辛い思いをさせてしまったことにずっと罪の意識を抱いていたためそのことを詫びた後、精一杯の感謝と共に白銀の見ている前で焼死した。彼女の存在と「死」が物語の始まりである。

真夜中のサーカス[編集]

フランシーヌ人形を笑わせるために作られた自動人形達のサーカス。行く先々でゾナハ病の病原体である「銀の煙」を撒き散らしながら世界中を旅している。

フランシーヌ人形
白金が作り上げた、生命の水(アクア・ウイタエ)によって作られた唯一の人形。ゾナハ蟲(アポリオン)を止める方法を知る唯一の人形でもある。本物のフランシーヌを再現するために、頭部には彼女の遺した髪毛を植毛されている。
白金の教えによって様々なフランシーヌの動作を再現してきたが、唯一「笑う」ことが出来ずにそのことに絶望した白金によって打ち捨てられる。その後、自らの元を去った造物主である白金を想い、白金の残した錬金術の資料から擬似体液を生み出し、それによって感情を得た最古の四人と共に自らが笑える方法を探し旅に出る。
笑うための方法を探して自動人形たち「真夜中のサーカス」を率い世界中を巡るが、笑う方法はなかなか見つからず、動作や思考速度の遅延を「疲れ」と認識。真夜中のサーカスを偽フランシーヌ人形に託しサーカスを去る。その後、「自分を破壊してもらうように」正二とアンジェリーナの元に行くが、身体能力の弱体化の改造に留められ、なりゆきで一緒に生活する。エレオノール出産時も立ち会い、彼女の子育てを手伝いながら生活。人間の繁殖機能に興味を持ち、いつしか子供を産みたいと思うようになる。
しかし、突如自分の言うことを聞かない自動人形たちに襲われ、エレオノールを護りながら逃げるが、力尽き井戸に落ちる。その時エレオノールの心臓についた「柔らかい石」が井戸の水を「生命の水」に変えてしまい、エレオノールを庇いながらそれに溶けて「死んだ」。死ぬ寸前までエレオノールをあやし、その際ついに笑うことが出来た。その時、既に“心”が芽生えており、それによって彼女の記憶は一部だけエレオノールに受け継がれた。
偽フランシーヌ人形
フランシーヌ人形が自らの代わりに真夜中のサーカスを指揮させるために作り上げた自動人形で、フランシーヌ人形が去って100年もの長きに渡ってサーカスのトップに君臨し続けてきた。本物と瓜二つだが、それは容姿だけであり言動は何処と無くぎこちない。自らの正体に気付かずに従う人形たちや命を捨てながらも必死に向かってくるしろがねたちを見て次第に複雑な感情を芽生えさせ、本物のフランシーヌ人形の言う「疲れ」を理解することができた。その後、自らにたどり着いた鳴海にのみ正体を明かし、破壊された。
フラーヴィオ
「最古のしろがね」であるマリーを殺害し、タニアを人質にしてルシールをおびき寄せようとした自動人形。全裸で頭部がクロー状になった自動人形たちを複数引き連れており、自身もそれに酷似した戦闘形態になれる。
知能は「最古の四人」にすら「馬鹿だから仕方ない」と評され、ルシールにも散々馬鹿扱いされていた。実力はそれなりにあるらしく、老いたルシールを追い詰める。しかしルシールに止めをさす前に、援護に来た鳴海によって破壊される。
銃人形(ヒュジプーペ)
体内に多数の銃器が組み込まれているオートマータの総称。作中では何度も登場している。
様々なデザインがあり性能にも幅はあるようだが、総じて比較的低級な部類の自動人形であるようだ。
自爆人形(デュストリュクシオン)
体内に爆弾を内包した、特攻型の人形。普段は人間の外見だが、本来の姿はピエロのような服装に、首が蛇腹状に伸びている(顔は人間のまま)。また四本腕で、鋭い爪やチェーンソーを付けている。中国へ向かう飛行機内でルシール、鳴海、ギイらを襲った。
通常は衝撃や斬撃に反応して爆発するらしいが、飛行機内で一行を襲った人形は衝撃では爆発しないように改造されていたらしい。斬撃による切断から爆発までは数瞬のタイムラグがあり、ルシールら古参の「しろがね」にとっては、その数瞬で「爆発を防ぐ方法等指先が覚えている」とのこと。
アプ・チャー
「笑い方」を研究するために人間の中に潜り込むタイプの自動人形。フランシーヌ人形によって彼女の世話係として作られた。
人間の持つ価値観の相違に疑問を持ったフランシーヌ人形の言葉に影響され、高貴な立場の人間と入れ替わり、その際に得た感情をフランシーヌ人形に伝えようと画策する。
左手に伸縮自在の大鋏、右手に火炎放射装置を持つ。ローエンシュタイン大公国の侯爵家の倉庫に潜伏しており、身体の弱いギュンター公に生命の水の秘密を与えることで利用、その後エリ公女が自身と同じ背丈になるまで彼のメイドとして仕えていた。
登場時は全身を包帯で覆った異様な姿だったが、作中でエリ公女と入れ替わるために、公女そっくりの容姿になる。最期はエリの言葉に感化され、人らしき「感情」を得たようにも思われるが、ギュンター公と共に炎の中で朽ちた。
パウルマン
アメリカ・イリノイ州にあるレイ疫病研究所を襲撃した人形たちのリーダー。しゃくれた顎に、スーツ姿。部下たちからは「パウルマン先生」と呼ばれている。資料、年表などでも「パウルマン先生」と表記される例が多い。
鴉型自動人形との会話中には最古の四人であるパンタローネを敬称なしで呼び捨てにしており(チャイナ・ホーなど、たいていの自動人形は最古の四人には敬称を使っている)、そこから見てもかなり格の高い人形なのだと思われる。しかしフェイスレスには「パウルマンごとき」とも言われており、最古の四人など最高級の自動人形には及ばないことも見て取れる。
アンゼルムスとコンビを組んで戦い、連携攻撃やあざとい戦術で鳴海に深手を負わせしろがね-Oのジョージを一蹴した実力者。頭は取り外し可能で、そこからアンゼルムスの歯と同じ硬さのブレードが出る。これは、強化モリブデン鋼でできた「神秘の球」を容易く破壊した。また、胴体にも武器が仕込まれている。だが、最後は鳴海に倒される。その際、はじめて恐怖の感情を覚え、鳴海の姿に悪魔を見た。
生徒たちが破壊された際には笑っているだけだったが、鳴海にアンゼルムスを倒された時には激しい怒りの表情をあらわにしており、アンゼルムスに対しては自動人形には珍しく強い仲間意識を持っていたことがうかがえる。
アンゼルムス
パウルマンが手に持っている、異様に腕が長い、腹話術の人形のような姿をしたオートマータ。歯はダイヤモンドと同じ硬さを持ち、強力な武器となる。これで「セント・ジョージの剣」を噛み砕いた。また、胴体にも武器が仕込まれている。
パウルマンの生徒たちからは「アンゼルムスさん」と呼ばれている。また、パウルマンとは基本的にタメ口で会話しており、ほぼ対等な立場であるらしい。
パウルマンとともに鳴海に倒されるが、その際己のことを「へたくそな道化」と自嘲し、鳴海も同じだと指摘。腹話術で彼のことを皮肉り、彼の心にダメージを与えて死んでいった。
パウルマンの生徒
パウルマンの部下たち。皆パウルマンのことを「先生」と呼んでおり、本物の教師と生徒のような関係にあるらしい。
パウルマンに率いられてレイ疫病研究所を襲撃し、そこを守る軍の部隊を壊滅させた。それ以前にはアメリカでギャングの真似事をやっていたらしく、それらしい装いをしている。上級生と下級生がおり、下級生たちはジョージ・ラローシュが「神秘の球」で破壊した。上級生たちには通用しなかったが、最終的に鳴海に全て破壊された。なお、上級生と下級生は基本的に同じ服装だが、帽子についたリボンの色が異なる。
それなりに高級な自動人形であるらしく、銃弾は勿論ヘリから発射される小型ミサイル程度の兵器では全くダメージを受けない。また、体内には多数の武器に加えて飛行可能なロケットエンジンまで組み込まれており、ヘリの高度まで飛んで手榴弾で撃墜するといった芸当も見せている。
スパッツア
虫型自動人形の親玉的存在。太ったピエロのような姿を持つ。鳴海、ルシール、ギイの乗った飛行機を墜落させるために虫型自動人形で飛行機を攻撃する。しかし、ギイに騙され、油断して近づいたところにバルカン砲の射撃を浴びる。最後は飛行機を道連れに自爆しようとするが、ギイに阻まれる。
チャイナ・ホー
名前通り中国人の容姿の人形。高い戦闘能力を誇るがルシールいわく「敵も味方もお構いなしに破壊するクレイジーなやつ」であり、それゆえか初登場時には鎖に縛られていた。ただ「最古の四人」特にパンタローネの命令には忠実。生命の水(アクア・ウイタエ)を飲み、自動人形の黄金律(ゴールデン・ルール)から解放される。ルシール、ミンシア、王、白銀の記憶に支配された状態の鳴海を退けるが、梁師父には手も足も出ず、最後は己を取り戻した鳴海に破壊されてしまった。
長足クラウン号
ピエロの顔を持つ汽車の形をした自動人形。サハラで人形たちの脱出手段として登場する。後にフウによって改造され、鳴海たちの移動手段に用いられた。先端にドリルを搭載しており、地中も進める。
ディアボロ・ウイリー
しろがねvs自動人形最終戦第一試合でゼドと対戦した人形。鋭い刃の付いたコマを操る。
フラフープ・ワイズ
しろがねvs自動人形最終戦第一試合でゼドと対戦した人形。三本足で、高電流フラフープを操る。
スネーク・チャーマー
しろがねvs自動人形最終戦第一試合でゼドと対戦した人形。鼻が角笛のような形状をしている。1コマで敗北。
ビューグル・ハーレー
しろがねvs自動人形最終戦第一試合でゼドと対戦した人形。軍服を着て、手に金管楽器を持っている。1コマで敗北。
メリーゴーラウンド・オルセン
頭部が各所に凶器を仕込んだメリーゴーラウンドの人形。5人のしろがね-Oを一瞬で倒した。性格は茫洋としているが、実力は超強力。ドットーレをして「我等のヒーロー」と紹介させており、その直前にはドットーレに煽られた人形たちから熱烈なコールを受けていたこと、ドットーレを前にしてもマイペースさが崩れなかったことから、格の高い人形であることが見て取れる。とはいえ、怒った鳴海にはまるで歯が立たず、彼によって破壊された。単行本では巻末特集で「メリーゴーラウンド・オルセンの熊との遭遇」「メリーゴーラウンド・オルセンの留守録失敗」など2ページにわたってミニコミックでギャグにされている。
余談だが、「メリーゴーランド・オルセン」と発音間違いされている。
アクロバット・ブラザーズ
しろがねvs自動人形最終戦第二試合でファティマ&ミンシアと対戦した人形。小柄な兄オラーツィオと、大柄な弟ペドロリーノのコンビ。女性である2人の服を破って羞恥心から戦いづらくさせるという卑劣な手段を用いるが、2人の騙し討ちに形勢が逆転、敗北した。
ナイト・ミシェール
ドミートリィ・トーア・アランの3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。
騎士の甲冑を象った女性型の自動人形で、槍を主武器にする他、体の各部からくさび状のスパイクを打ち出す。しろがね-Oのアランをスピーディ・フランクと共に一蹴し、ドミートリィとトーアを壁に張り付けにした所で隣の部屋から乗り込んできた鳴海と交戦、既に負傷していた彼を瀕死の状態にまで追い込む。止めを刺そうとしたところにドミートリィの決死の援護が入り、「単眼の牢」で相打ちの形で破壊された。
スピーディ・フランク
ドミートリィ・トーア・アランの3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。
一輪車に乗った(というより、足がペダルと一体化した)道化人形。しろがね-Oのアランを上回るスピードを誇る。ナイト・ミシェールを背に乗せた状態で動くことも可能。隣の部屋から乱入してきた鳴海に一瞬で破壊される。
ハイコード・ルディ
ドミートリィ・トーア・アランの3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。作中では登場した時点で先述の3人に破壊されていた。
サプライズ・ピーシューター
ダール・ティンババティ・しろがね-O(名前は不明)の3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。おもちゃのコルク銃を模した自動人形で、衝撃力20tと自称する破壊力の弾を打ち出す。これで、上記の名称不明のしろがね-Oを叩き潰して殺害した。
ヘア・ツイスターと協力して鳴海に一撃を叩き込み油断したところで、鳴海の機転によってツイスターを破壊される。目前まで迫ったローリング・スラッシャーを前に脱出は不可能と判断し、道連れに鳴海をスラッシャーへ放り投げるが、フェイスレスによって一瞬前にスラッシャーが停止。そのことに驚愕した一瞬をついて鳴海に拳を打ち込まれ破壊された。
ヘア・ツイスター
ダール・ティンババティ・しろがね-O(名前は不明)の3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。女性型の自動人形で、髪の毛で相手を捕まえて投げ飛ばす。また、足がドリル状の武器になる。
鳴海に髪を巻きつけて動きを封じ、ピーシューターの攻撃を命中させて油断した所を鳴海の機転でローリングスラッシャーへ放り投げられて破壊される。
スティルツ・ハーヴェイ
ダール・ティンババティ・しろがね-O(名前は不明)の3人が選んだ部屋を守護していた選抜の自動人形。サーカス芸の「高足」を模した四本足の人形で、足はそれぞれが刃になっており、鳴海でさえ手間取る程の素早さで動く。
鳴海の機転でピーシューターの弾丸によって破壊された。
鴉型オートマータ
正式名称は不明。体の中にカメラのようなものが仕込まれており、情報を集めたり伝言を伝えたりする役目をもつオートマータと思われる。一体だけなのか複数体いるのかは不明。真・真夜中のサーカス結成以降は、勝への通達として度々彼のまえに現れる。
キャンディ・スタンプ
アンジェリーナを襲ったオートマータの軍の隊長。襲撃の際、そうと知らずにフランシーヌ人形を傷つけている。ギイに壊された。
アルメンドラ
「真夜中のサーカス」にいる占い師。サーカスが次に進む方向を占いによって決めているのだが、彼女は人形ではなく「しろがね」。詳細は#最古のしろがねの節を参照。

最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)[編集]

白金によって、フランシーヌ人形を笑わせるために作られた4体の自動人形。白金が去った後、フランシーヌ人形が作った擬似体液を与えられて自らの意思を持つことができるようになった。「真夜中のサーカス」の団長であるフランシーヌ人形が自主的に発言しないため、彼らが実質的に自動人形に指示を与えている。それぞれが「○○の手」という技を繰り出せる仕掛けの手を持っている。

しろがねたちとのサハラの最終決戦においてフランシーヌ人形と彼らは破壊された。からくりサーカス編で造物主である白金の傘下として、ドットーレ以外が再び復活を遂げるが、配下の自動人形たちには新型ボディーが与えられる中、彼等だけは従来未満の性能のボディーが与えられ、「旧型」と侮られ冷遇されることになる(それでも、低級の自動人形やO達を軽くあしらうほどの実力はある)。さらに白金から「自分達が仕えていたフランシーヌ人形が途中から影武者に摩り替わっていた」事実を告げられ愕然する。以降、自分たちの存在理由に疑念を抱くが、白金に囚われたエレオノールの姿を、かつての主であるフランシーヌ人形に重ね、エレオノールに忠誠心を向けて甲斐甲斐しく身辺の世話を始める。その後は法安とその孫の涼子、そして勝との交流によって彼等の思考や言動は変化していく。

パンタローネ
長い顎鬚を持ち、先が長い帽子を被った老人の姿をしている。掌で空気を大量に吸い込み、圧縮して打ち出したり、地面を削り取って玉にしたりする「深緑の手」(レ・マン・ヴェール・フォンセ)を使う。再生前と再生後で掌の吸排気口の形状が異なる。自身の身体から衣服まで全てフランシーヌ人形から賜ったものとして貴び、これを傷付けることや馬鹿にされることを許さない。サハラで鳴海に敗れた後、フェイスレスによって修復される。フェイスレスの命令でアメリカの襲撃部隊増援に選抜されるが、エレオノールに「人間を傷つけるな」と命令される。現地で阿紫花と交戦し、彼や法安との対話を経て考え方を改める。スペースシャトルを守るために阿紫花との戦いの破損も直らないままの状態でアルレッキーノと共に「最後の四人」の迎撃に出陣する。出陣前にエレオノールから命令を受けたことに歓喜し、法安に仲町サーカスでパントマイムや歌を演じる約束をして下車する(ジャグリングも上手く、法安が褒めていた)。ハーレクインと交戦するが、ハーレクインのエレオノールに対する思いを嘲笑したことで(彼自身にとっても生涯初の大爆笑だった)、逆上したハーレクインの猛攻の前に敗れ去る。敗れる間際まで執拗にハーレクインの気象操作装置の内蔵された角を攻撃し続け、それが後にハーレクインが鳴海に敗れ去る遠因となった。アルレッキーノに頭部を回収され、エレオノールが笑っていることを告げられた時、残骸と化した彼の表情は満足そうな笑みを浮かべていた。
アルレッキーノ
帽子と手に持ったリュート、右目に二つある瞳と左頬にある三日月のような模様が特徴の長髪男性の姿をしている。 自分の体を改造し続けているため、「気」が通用しない。一人称は「私」だが時折「僕」になる。指先や掌から火炎を発射する「緋色の手」(レ・マン・スカラティーヌ)を使う。初めて鳴海の前に姿を見せた最古の四人で、彼に興味を抱いていた。 滅ぶことのないしろがねを醜いと考えていたが、サハラで鳴海との一騎打ちに敗れる。フェイスレスに修復された後、エレオノールの傍に護衛のように付き従い、彼女のために自分の知りうる鳴海の話を語ってきかせていた。モン・サン・ミッシェルにおいてエレオノールの「人を傷つけるな」との願いに「造物主様の命には逆らえませんが」と前置きしながらも、それを忠実に護るため、しろがね-Oに襲われる生方涼子を助け、エレオノール奪回に現れた勝達と共闘し、その後は人間と行動を共にするようになる。スペースシャトルを打上基地へと輸送する途上、迫り来た「最後の四人」迎撃のために出陣する。出陣前にエレオノールから初めて命令を受けたことをパンタローネと共に歓喜し、法安に涼子へのプレゼントの木彫りの小鳥を託して下車した。ブリゲッラとの戦闘では接近戦に固執するブリゲッラに対してリュートを使った音波攻撃で距離をおいて戦い(本人曰く「鳴海にはどうしても使いたくなかった技」)、有利に戦闘を進めていたが、ブリゲッラのミサイル攻撃で半身を粉砕され、敗北した。その後、半壊状態ながらもパンタローネの頭部を回収し、スペースシャトル打上基地近くの教会へ辿り着いたところで、エレオノールの満面の笑顔を目にし、自分の使命を果たしたことに満足してパンタローネと共に機能停止した。
コロンビーヌ
最古の四人の紅一点で、仮面ターバンを付けた女性の姿をしている。掌を白熱化させ、鋼鉄も容易に溶かす「純白の手」(レ・マン・ブランシュ・ジマキュレ)を使う。フェイスレスに修復された後は「純白の手」を使わなくなったが、元々持っていた「蟲使い」の能力で「アポリオン」を武器や盾などの道具の形状に固めて使用するなど、「蟲使い」の能力をより攻撃的な方向へ変えて戦闘を行った。ある日襲撃した図書館で手に取った恋愛小説を読んでから人間の恋愛感情に興味を持ち「人間の男の人に抱きしめてもらう」という願いを抱くようになる。サハラでティンババティに敗れた後、フェイスレスによってゴスロリファッションの少女の姿の身体で修復され、言動にも多少の幼児化が見られるようになる。修復後はフェイスレスに命じられて勝と刺客との戦いの立会人として働くが、しろがねのために何の見返りもなく戦う勝を最初はからかっていたが見続けるうちに人間の考えを理解するようになっていった。再生後、自らの存在理由を疑問に思いかけていたところにフランシーヌ人形に瓜二つのエレオノールと出会い、彼女に忠誠を誓うようになる。モン・サン・ミッシェルで囚われた勝をエレオノールの救出に来たと思い込み、勝の味方に付く。勝と共にO部隊を壊滅させてフェイスレスと決別し、ディアマンティーナと交戦する。蟲使いの能力でディアマンティーナを追い詰めるが、シャトルから飛び降りる勝とエレオノールを助けるためにアポリオンの力を向けたため敗北した。勝の腕の中に抱かれ、念願が叶ったと歓喜して笑顔を浮かべ、活動停止した。
修復後は『マザー・グース』の「こぶたちゃん市場にいった」を事ある毎に口ずさんでおり、最期もこの歌と共に退場している。
ドットーレ
つばが大きく黒い帽子を被った中年の男性の姿をしている。一人称は「己(オレ)」。人間の味覚に興味をもつ。帽子のつばで相手を切り裂くことができる。また、両腕を蛇腹のように伸ばすことができる。200年前のクローグ村の惨劇で幼かったルシールの息子を殺害し、その首をジャグリングの玉にした。アンジェリーナ人形の一言でほかの「最古の四人」が動けない中、ドットーレだけはその屈辱に耐え切れず、さらにルシールの挑発に乗って自身の存在理由を否定したために、全身から擬似体液を噴き出して自滅した。自ら存在理由を手放したのでメインのブラックボックスが停止し再起動出来なくなったため、他の最古の四人とは異なりサハラでの戦いの後は復活していない。
必殺技として「紺碧の手」が設定されていたが、作中では遂に1度も使われぬまま退場した。

新・真夜中のサーカス[編集]

しろがね-Oの中でもフェイスレスの真意を知り忠誠を誓う事でOとなった者達と、フェイスレスが造物主である白金である事を知り、彼の傘下に収まり新型ボディーを与えられた自動人形によって構成されている。Oの代表者はナイア・スティール。自動人形の代表者はフラッシュ・ジミー。その他に白金の側近として「最後の4人」と呼ばれる自動人形がいるが、O側は特に敬意を払ってはいない。

白金(バイ ジン)<クローン> / ディーン・メーストル / 才賀貞義(さいが さだよし) / フェイスレス
白金が生家・白家からさらった子供に自らを溶かした「生命の水」を飲ませた結果誕生した、金の記憶と意思を受け継ぐ者であり、この物語の真の黒幕。「しろがね」においては「オルガン部隊」のリーダーで、その後、改造人間「しろがね-O」のリーダーとなった男。変装の名人。才賀正二とともに明治以来サイガを率いてきた。社会的には才賀正二の息子、才賀勝の父(実際には血縁関係ではないため養子・養父)である。対自動人形との集団戦では「しろがね」に指示を与え、「司令」と呼ばれていた。「現代の錬金術科学の練達者」、「三解のフェイスレス」の異名を持ち、工具で自動人形を一瞬で分解する「分解」、強力な酸性液体で自動人形を一瞬で溶かす「溶解」といった技を使い、さらに自動人形を一言で完全に沈黙させ、自身が自動人形達の造物主と「理解」させる言葉を知っている。口調と態度はとにかくふざけているが、それは表面上だけであり、自分の思い通りにならなければ世界がどうなっても良いという子どもじみた思考を持ち、自分の考えは正しいと信じて疑わない(その様を勝に「どす黒く燃える太陽」と評された)。フランシーヌ・アンジェリーナとよく似たエレオノールを我が物にするために、勝と自分が入れ替わろうと企てる。
当初アンジェリーナを手に入れようとし、同世代の「しろがね」として優しく頼りになるパートナーを演じることに成功するが、彼女が日本に潜伏している間に正二という伴侶を得たことで失敗。次にエレオノールに目をつけ、勝と彼女を得るため正二と陰で戦いを繰り広げる。サハラの決戦にはフェイスレスとして「しろがね-O」を率いて参加する。「しろがね」になったいきさつについて、鳴海に「恋人を自動人形に奪われたから」と説明した。鳴海の危機を救うために死亡した[7]と思われたが、決戦後自動人形とOの一団「新・真夜中のサーカス」を結成する。勝への自分の記憶の転送(ダウンロード)を賭けた「ゲーム」を行った末失敗に終わり、エレオノールの愛も得られなかった。宇宙ステーションへと飛び立つ際に体を損傷したため、以前の体を捨て自身のクローン(生命の水を飲んでいない普通の人間の体で、生前の白金の姿)に移った。興味のなくなった世界を完全に滅ぼすため、ゾナハ病蟲(アポリオン)の動きを活性化させる。
その後宇宙ステーションで勝と対峙。乱入したディアマンティーナの「相手のことを考えずに自分へ愛を強要する姿勢」に、自身の愛がいかに醜いものであるかを自覚する。そして、勝の言動に触れるうちに「白金」であったころの自分を取り戻し、勝を自らの弟であるように感じてしまう。最後は勝にゾナハ病の治し方と地球へ帰還する方法を教えて脱出させる。最後の最後に兄に謝罪の言葉を口にし、一度は用済みと捨てたグリポンに寄り添われて地球に落ち行く宇宙ステーションと運命を共にした。

最後の四人(レ・デルニエ・キャトル)[編集]

白金が作り上げた最新鋭の4体の人形。全員白金の側近のような立場にいる。 なお、最後の四人の名は、最古の四人と同様に、イタリアの即興演劇の一形態、コメディア・デラルテのストック・キャラクターの名からきていると思われる。

ハーレクイン
最後の四人のリーダー格。容姿は全身タイツに角がついた物を着用し、小さなシルクハットと物理法則を無視して色々な物がはいっているカバンを肩にかけている。
角に局所気象コントロール装置を搭載しており、それにより稲妻の各気象をコントロールする能力を持つ。自らは稲妻を攻撃に使い、他の三つの気象能力はその他の三体の人形が使えるかのように演出している。勝を撃ち落としたり、ブリゲッラの打撃攻撃を簡単によけたりするなど「最後の四人」の中でも群を抜く実力を持つと思われるが、自らのことを「道化」と呼びなかなか素性を表さない食わせ物。事あるごとに「○○の○○にかけて(○○内には適当な単語が入る)」と意味不明な誓言を述べ立てる癖がある。最古の四人を見下しており呼称も「パンさん」「アルさん」などと慇懃無礼である。「自分はフェイスレス様からお呼びがかかるまで動く事はない」とエレオノールに語っているように、普段は与えられた部屋でじっとしている。しかし、フェイスレスが宇宙に飛び立った後は自由時間と称し人間討伐に向かう。
旧・真夜中のサーカスの内部を散策している時に彼らがフランシーヌ人形をモチーフに作った絵画や彫刻(『晩餐』のキリストやヴィーナス像をフランシーヌに置き換えて模倣したもの)を見ているうちに彼女に対し恋心を抱くが、本人はとうの昔に消えてしまったので代わりにその生まれ変わりである(と思い込んでいる)エレオノールに同様の感情を抱くようになる。のちにフェイスレスが宇宙にいて手出しできないことを理由に、エレオノールを力ずくで手に入れようとしてパンタローネと交戦。しかしパンタローネから自分の思い描いたエレオノールとの理想の生活を盛大に笑われ、恋が叶わぬ理由と事実を告げられると激しい怒りの感情を見せ、彼を圧倒的な実力差で破壊する。その後もエレオノールを手に入れようとして追い詰めるが鳴海に阻まれ、前の戦闘でパンタローネから受けた攻撃が元で気象コントロール装置が破損、それにより生じたわずかな隙を突かれ、鳴海の攻撃が回避不能と悟ると苦笑しつつ頭部を切断されて最期を遂げた。
なお、彼が本性を現したのはこの2回と「最古の4人」がエレオノールの元に通いつめているのを知った時のみ。その時は「自分で学習してデータを書き換える機能がねーんだな」と呆れながら頭をかいていた。
カピタン・グラツィアーノ
中世の軍人を意識した衣装を着用している。破壊の剣『スペッツァ・フェッロ』を持ち(黒賀村で勝に折られた後は、正義の剣『スパヴェンタ』を使用)、相手に突き刺した剣に電流を流す「血と雷」(サングレ・イ・フェーゴ)と、剣を持つ左腕を高速で動かす乱れ突き「撃破」(フラカッソ)いう技を使う。足の裏からジェット噴射機能があり空を飛ぶことも出来る。ハーレクインの気象コントロール能力の一つ、を操る能力の操作演出をされている。
名誉欲あるいは中世騎士のロマンチズムに憧れているのか、最近造られたにも関らず「由緒正しき軍人の家系で勇猛果敢、名のある貴族は全て友人」などと言うホラの自慢話と知ったかぶりを他人に聞かせるのが趣味(勝からは、彼に敗れ去った際に「お前の伝統なんて1秒で忘れてやる」と吐き捨てられた)。与えられた部屋には幾つもの剣や絵画が掲げられている。パンタローネがアメリカへの増援に選ばれた際も「婦人の願いを胸に」とキザなコメントをし、ハーレクインとディアマンティーナにからかわれた。最古の人形を侮蔑している。
人間討伐に3,000体の人形を引き連れていくが、ギイの捨て身の戦闘を前にほとんどを全滅させてしまった。その後勝と戦い、死を覚悟させるほどまで追い詰めたが、真っ二つに斬られて敗れ去る。
名前の「カピタン」はスペイン語で隊長の意であり(英語のキャプテン)、中世の軍隊の部隊長職。転じて現在の各国陸軍では「大尉」の階級。
ブリゲッラ・カヴィッキオ・ダ・ヴァル・ブレンバーナ
容姿は全身を包むコートと目深に被った帽子。格闘に興味があり、人間が創った格闘技で戦う。生身の人間からアフリカ象まで実験台に使って、鳴海をも上回る武術の知識を得ている。多くの自動人形を破壊してきた鳴海の機械の腕の打撃を「気がこもっておらず威力が無い」と評したことや、Oを焼き尽くしたアルレッキーノの炎を至近から浴びても全く傷ついた様子がないことなどから、かなり防御面にも優れている。ハーレクインの気象コントロール能力の一つ、を操る能力の操作演出をされている。
実は強力な小型ミサイルを体中に搭載しているが、「戦闘をしている実感が無く味気ない」としてこの機能を忌み嫌っており、コンプレックスさえ感じていた。これが四肢のみで戦う格闘技への興味を持つきっかけとなる。アルレッキーノとの戦いでは近距離での物理攻撃が出来ず、やむなくミサイル攻撃を使用して一発でアルレッキーノを半壊する。その時、ミサイル攻撃を使わざるをえない状況に追い込んだアルレッキーノに対して激しい怒りを露わにしたが、同時に忌み嫌っていたはずのミサイルを用いて一発で敵を消し飛ばす事への快感に目覚めてしまう。その後、機械の腕になり気のこもった打撃を放てなくなった鳴海を圧倒したが、楽しみにしていた鳴海との戦いが一方的に自分が有利なままに終わることに腹を立て「武闘家にとっての屈辱的な死を与える」と称してミサイルで殺そうとした結果、鳴海に拳法を習い始めた時の基本を思い出させてしまい、形勢逆転をされてしまう。悔やむが時すでに遅く、掌打により大破。そのまま吹き飛ばされ、列車の車両の合間に落ち、汽車に轢かれて破壊された。
ディアマンティーナ
最後の四人の紅一点で、縦ロールの髪に大きなリボンを結わえ、黒いワンピース型のゴスロリ衣装を着用した少女の姿をしている。色んな種類を持つクマの人形「クマちゃん」で攻撃し、小鳥の人形「トリちゃん」で防御する。ハーレクインの気象コントロール能力の一つ、を操る能力の操作演出をされている。「フェイスレスの恋人」を自称している。
コロンビーヌとの戦いでは旧式と侮っていた彼女に最後の手段を用いるところまで追い込まれ、それすらかわされそうになるがコロンビーヌが戦闘より勝とエレオノールの救出を優先したため辛くも勝利する。戦闘後にコロンビーヌからフェイスレスの自分への愛は「人間が便利な道具を愛するのと同じ愛であり、人間同士の愛情とは違う」と否定され、逆上してコロンビーヌの首をはねる。その後フェイスレスへの愛に疑問を抱き消息不明だったが、大量の自動人形部隊を引きつれボードヌイ射場に姿を現し、メイド型人形に扮して勝に同行し宇宙ステーションへとたどり着く。ステーションのあちこちに爆弾クマをしかけてフェイスレスへの愛をアピールするも、一方的に愛情表現を押し付けたことによりフェイスレスによって分解され、最後の悪あがきに白金を刺しステーション各所に仕掛けた爆弾クマを爆破させ心中を図った。「自分が好きなんだから相手も自分が好きなはず」という厚かましい姿は、皮肉にも白金に数百年かけて気づかなかった自分自身のフランシーヌ・アンジェリーナ・エレオノールへの歪んだ愛を自覚させた。

オートマータ[編集]

「しろがね」との最終決戦を生き残り、白金に新型ボディーに換装された者や新たに作られた自動人形で構成される。

フラッシュ・ジミー
四本の腕を持つ肥満のカメラマンで、「新・真夜中のサーカス」団長。元は低級な人形だったことを気にしている。様々な風景やゾナハ病に苦しむ人々の写真をとるのが趣味で、撮影した直後にその作品のタイトルを考える癖がある。三牛親子を脅し人間側のスパイ行為をさせる。ギイに脅迫されてダブルスパイとなり最終的に人間側に付いた三牛親子を殺そうとするが、諸美にエレオノ―ルの血付きナイフを刺され三牛親子と共に列車から落ちた。最終巻では機能停止して横たわる姿が描かれている。
トルネード・ラプソディー
真夜中のサーカス団の楽士で、勝が「ゲーム」で初めて戦った自動人形。全身からラッパ状の管が生えており、この管を伸ばして周囲のコンクリートを抉り、相手に飛ばす「クラッシュンド」という技を使う。一見すると人型だが、実際は二つの上半身を持つ異形。腰についている刃をプロペラのように回転させることで武器にしている。
シルベストリ
カーネル・サンダースのような老人の姿をした人形で、居合を得意とし、自動人形の中では伝説となる程の剣の使い手。左手に剣を内蔵し、体内にも数本の剣を内蔵している。「真夜中のサーカス」時代はパリに潜伏し、アプ・チャー同様人間社会の中で「笑い」を研究していた。毎年5月の祭りで行われるすずらん売りの少女に出会ってから「人間はなぜ群れるのか」という疑問を常に抱いていたため、他の自動人形から「哲学者」と評される。勝への刺客選抜は自動人形とOの代表者が戦い、勝ち残った者が選ばれるという形式が採用されているが彼も複数のOを退けて挑戦権を獲得した。直後に「最古の四人」パンタローネ、アルレッキーノの両名が挑戦権を賭けて彼に挑むが、彼の剣術の前に敗れ去る。黒賀村にて才賀勝と交戦、正二から譲り受けた剣術と片手で人形を操るなど勝の才能に次第に圧倒され、ついに敗れる。永年抱いていた疑問への答えを最期に悟り「私も人間達の輪の中に入りたかったのだな」と人間的感情を手にした。
上記の鈴蘭売りの少女とは、彼女から金を巻き上げた不良から金銭を取り戻す事で生じた縁から後に彼女が一方的に話しかけ、シルベストリが話を黙って聞くという形で交流があり、彼女が成長していく様子を思い出す描写がある。シルベストリが敗れた頃、娘を紹介しようとシルベストリがいつも座っていた席カフェテラスに現れた彼女はシルベストリの姿が無いのを残念がっていた。彼女のシルベストリへの評は「口数は少なかったがやさしそうで、どこか寂しそうで、大好きだった」。
なお、シルベストリはパリから直接フェイスレスに招集されたため、新型のボディに改造されているのかは不明。パンタローネ・アルレッキーノとの戦いの際には「最古の四人に私が勝てるとは思いませんが、造物主のご命令ならばお相手します」と述べる(実際には、旧型の体に変えられた両者はシルベストリに容易く破られたが)など、他の自動人形のように最古の四人を侮蔑してはいない模様。
ポリグラフ・アンダーソン
黒賀村を襲ったオートマータの軍団の一体。医者のような格好で、人間の体温、脈拍、発汗量などを計測する機能がある。怒りで激昂していた勝を、恐怖で混乱していると勘違いして馬鹿にしていたが、他のオートマータ諸共ジャック・オー・ランターンで蹴散らされた。
バス・ナッシュ
「ハリー」争奪部隊の一員で、研究所周辺の警戒をしていた人形のまとめ役。ウッドベースに顔と手をつけたような形で、ジェットによる飛行も可能。阿紫花に気を取られて鳴海達の侵入を許してしまい、その後ジョージと対戦する。音楽家を気取ってジョージを翻弄するが、ジョージから「お前も私と同じ、ただのメトロノームだ」と言われ、そのまま壊された。
ギャンブラー・ジョーンズ
「ハリー」争奪部隊の一員で、研究所内部でミンシアと戦った。その名の通り生粋のギャンブラーで、人間、人形問わずギャアンブル勝負を挑む。敗者からの取り立てはきっちりとするたちで、奪った身体の一部を身体の内部に保管している。ミンシアとルーレット(球が赤と黒のどちらのポケットにゆくか)で勝負したが、ミンシアが一度も当たらないことに呆れ果てていた。その後、ゾナハ病感染者の命をチップにコイン勝負を始めるが、コイントスをする振りをしたミンシアの突きを顔面に受けてしまい、擬似体液が沸騰して自壊した。
ドリル・セプテンバー
「ハリー」争奪部隊の一員で、ブロム・ブロム・ローの側近。手と頭にドリルが装備されている。「ハリー」の電磁波で立ち往生していたが、バッテリーが底を突いたところでバンハートらを襲撃。重傷を負わせるも、そこに鳴海らが追いつき、あっさり鳴海に倒された。
ブロム・ブロム・ロー
「ハリー」争奪部隊隊長。道化師の格好をしたカエルの様な姿をしている。「限界状況」及び「それを打破するためには他者と交わるべし」という事象に興味を持ち、限界状況を打破できない相手をあざ笑う。空中ブランコを体内から生産し、それを利用して空中から攻撃する。体が数珠繋ぎになった球体で構成されていて、鳴海たちが得意とした拳法による打撃の衝撃が分散されて効かなかった。ミンシアを瀕死の重傷に追い込んだ事で怒りにかられた鳴海を追いつめるが、自身が前述の「限界状況を打破する方法」を鳴海に語った事をきっかけに、仲間達から譲り受けた手足の本当の使い方を悟った彼に敗れた。
敗北後、鳴海に「仲間達の力で限界状況を打破した」と告げられ、「他者と交わることで真理を見つける」事を実践してみせた彼に感嘆し、「負けたよ、人間」と敗北を認めて機能停止した。
このキャラクターは、週刊サンデー本誌で募集した「自家製からくり大賞」で自動人形賞一位をとった読者の作品である。この読者は最終43巻巻末に『機械仕掛けの神オートマータ「ブロム・ブロム・ロー」デザイン』として名前がクレジットされている。
ドクトル・ラーオ
サーカスの調教師の格好をした中年男性の姿をしている。機械の身体に野生の動物脳を組み込んだ「幻獣」をあやつる。また、ビーストを生み出した張本人で、かつての実験でビーストの脳をいじっていた。一人称は「我輩」。
自分よりも猛獣の扱いが上手いリーゼに劣等感を持っていた。最後は彼が手なずけられなかったため「失敗作」の烙印を押して放置していた幻獣たちを率いたリーゼに追い詰められ、その幻獣たちに破壊された。
ワイルド・ウエスト・ジェーン
四本の腕にカウガールの衣服を纏い、背にライフルを背負っている。額には林檎の模様が描きこまれていた。小池一夫原作劇画のキャラクター同様、セリフの「ん」が「ン」になっているのが特徴(誤植で「ん」のままになっている部分もあり)。かつてはアメリカに大量のゾナハ病をばら撒いていた。特技はライフルとナイフ投げ。最後はヴィルマによってエレオノールの血付きのナイフを額に刺され、破壊された。
レディ・スパイダー
上半身はドレスを着た貴婦人だが、下半身は巨大な蜘蛛という異形の自動人形。何故か仲町の妻フサエに顔が似ている。列車で仲町親子と交戦し、彼らのサーカス芸を駆使した戦法に敗北した。
ケニスとアノス
かつてアルレッキーノに仕えていた自動人形。頭部をジャイロの要領で回転させて飛行可能できる。ギイには「インチキジャグラー」と呼ばれていた。「新・真夜中のサーカス」ではアルレッキーノを侮蔑している。両名とも勝に破壊される。シルベストリなどの他の自動人形を輸送する描写が見られる
ピンボール-「K」
ピンボールマシンのような姿を持つ四足歩行の自動人形。背中に大砲、頭部にはマシンガンを内蔵しており、勝の乗ったロケットを撃ち落とそうとするが、阿紫花英良に阻まれ相撃ちとなる。
アルファー
フェイスレスがエレオノールと生涯を過ごそうとした宇宙ステーション。自らの意志を持つ自動人形でもある。
グリュポン / グリポン
フェイスレス(貞義)が、ダウンロードした後の自分が何らかの理由で完全に覚醒しなかった場合に備えて、3体の懸糸傀儡と共に残した小型の自動人形。架空の幻獣「グリフォン」をモデルとしており、空を飛ぶことができる。悪口を言うのが下手なのか、それともギイが言うようにどこか頭脳部分が壊れていたのか、ギイに悪態をつこうとすると「このクソイケメン野郎め」などと何故か微妙に褒め言葉になってしまう癖を持つ。ちなみに名前は「グリュポン」が正しいが、勝がうまく発音できず「グリポン(君)」と呼ぶようになったのが定着してしまった。活動を始めて間もないために、劇中、人間の血液を摂取する必要がなかった。
不完全なダウンロードにより「貞義」として覚醒しない勝に付きまとうが、結局勝は「貞義」としては覚醒しなかった。その後、自動人形が黒賀村を襲撃してきた際にフェイスレスに見捨てられて分解されるが、勝によって修復され、以降勝を「マスター」とする。中盤以降のマスコットキャラクター的な存在であり、常に勝と共に行動していたが、勝に頼まれてしろがねを単身救出に向かったりと、単なるマスコットとしてではなく、一役者として描かれている。
物語の終盤、落下する宇宙ステーションから脱出する際に、宇宙ステーションに残る創造主の白金を置いて行くことができず、「独りぼっちで寂しい奴だから」という理由で勝だけを脱出させ、白金と共に消滅した。

O(オー)[編集]

しろがね-Oの中で白金に忠誠を誓い、新・真夜中のサーカスに合流した者達。従来のしろがね-Oが体の一部を機械化させているのに対し、彼らは肉体を保存し、自身にそっくりな機械の体に意識をダウンロードしている。しろがねでも老齢な者たち(クローグ村の生き残りの多くがOであり、むしろ最古)で、中には保存カプセルから出た途端に石化する程ほど老い衰えた者もいる。大半は半ば不死で長命のしろがねとなったが為に過剰なまでに老いや死ぬ事を恐れており、その恐怖が募った上でOになった者が殆どである。

ナイア・スティール
「新・真夜中のサーカス」O部隊隊長。「しろがね-O」時代はフェイスレスの片腕として「真夜中のサーカス」との最終決戦で最初にテントに入り、サーカスの自動人形によって一度殺された(フェイスレス同様「演出」していた模様)。2度目の登場後は勝の敵となったが、コロンビーヌを味方につけた勝によってモン・サン・ミッシェルに保管されていた老いた本体を発見され、開放された。実はクローグ村の生き残りの一人で、クローグ村の惨劇で家族を失った過去を持つ。自身が本当は既に年老いた老婆であることを勝に知られ半狂乱となり、フェイスレスに執着されている勝を殺そうとするが、勝が操った「あるるかん」によって倒された。イヴォンヌによれば、本来の名は「クレール」というらしい。なお、本体のその後の去就は不明。
カール・シュナージー
「ハリー」争奪部隊の「O」代表。球の中に入り、中から球を自在に操るクロスカーボン製「脅威の球」(ヴンダー・クーゲル)を使う。素材の強度、球の基本回転速度はジョージのボラ・ミステリオサを上回ると自慢している(ジョージの毎分300回転に対し、毎分1000回転)。また自由時間では地球を汚染した人間を滅ぼし、地球を浄化することを夢みていた。移動中の船内で同船に搭乗していた自動人形相手に蛮勇を奮い誇っていたが、侮辱していたパンタローネの「深緑の手」の一撃で「脅威の球」の形成に使う自慢のクロスカーボン製の刃に穴を空けられてしまう。カール本人は穴の原因がわからず、穏やかにあしらわれたことに気づけなかった。ジョージ・ラローシュとの戦いでも彼と「神秘の球」の性能を旧型と嘲笑い、彼を苦しめるが、精神力で限界を超えたジョージの攻撃を受け斃された。

その他の登場人物[編集]

エリ・アダム・ドゥ・ランベール・ティローム
ヨーロッパの小国、ローエンシュタイン大公国の公女。 父の大公と才賀正二に繋がりがあったことから、体内に柔らかい石がある可能性が高いとされ、自動人形に狙われたところを鳴海達に救われた。公女として厳しく育てられたせいで人間らしい優しい心を無くしていたが、鳴海との触れ合いの中で心を取り戻していく。検査により体内に柔らかい石が無かったことが分かったが、自分の病を治すために自動人形アプ・チャーと手を組んだギュンター候(叔父)の手により拉致され、アプ・チャーに自分の姿に成りすまされてしまう。だがアプ・チャーは鳴海に破壊され、エリも救出された。鳴海に好意を抱き公国に残ってくれるよう願うが、鳴海は自動人形との戦いを続ける道を選び、彼を見送った。
その後は「しろがね」達に陰ながら手を貸すようになり、その過程でフウ・クロード・ホワローとも親しくなった。フェイスレスが世界中にゾナハ病をばら撒くことを予期したフウは、エリに自分の血を混ぜたワインを飲ませた。そのおかげでエリはゾナハ病にかかる事を免れ、生き残った人々をローエンシュタイン公国で保護し、フウの作戦に協力する。公国に保護されたものの人々から警戒され孤立していたエレオノールを励ましたり、エレオノールを徹底的に嫌っていたミンシアにエレオノールが自身の血を皆に与えていた真実を教えて、二人が和解する切っ掛けを作った。
戦いの後は公女として献身的に働く。ミンシアとは親しい友人になり、新しい恋の話に花を咲かせる。
シャロン・モンフォール
フランスのカルナックで教師をしていた女性。教え子の子供たちと共に自動人形・フラーヴィオたちに襲撃された時、恐怖に怯えて体が動かなかったが「しろがね」のタニアに叱咤されて、子供たちを庇って重傷を受けてしまう。鳴海がフラーヴィオたちを破壊した直後に心停止するが、鳴海が自身の血(正確には、その中に含まれる「生命の水」)を飲ませたことで息を吹き返し生還した。
後にフェイスレスがゾナハ病を活性化させた時も、鳴海の血を飲んでいたおかげでゾナハ病に冒されずにいた。そして、フランス各地を旅してゾナハ病に冒された人々を屋内に入れている最中に、エレオノールたちと合流しようとローエンシュタイン公国に向かっている勝とグリュポンに出会う。その時、空腹で動けなかった勝に食事をご馳走し、自身がゾナハ病に冒されなかった理由を話す。その話から勝は、鳴海が「しろがね」になって生きていることを知り、嬉しさのあまり涙を流していた。その後、自動車工場で「ジャック・オー・ランターン」を修理した勝は、当のシャロンから「今度は、あなたが助かって」という鳴海への伝言を預かってローエンシュタイン公国に向かった。

本作に登場した動物[編集]

ビースト
これまでに何人もの動物調教師を再起不能にした伝説を持つトラで、リーゼの双子の姉を殺した張本人。サーカス団を経て日本で来ていたが、檻をぶち破り逃走する。非常に頭が良く狡猾で、多少の銃弾や麻酔弾、毒薬など全く意に介さない生命力を持ち、エレオノールの人形繰りでは追いつけないほどの速さで動く。トラックを運転したりもしていた。ガス爆発の中でも生きながらえるなどタフさを見せたが、最後はリーゼの魔眼に屈し、ドラムの尻尾の棘を額に穿たれ絶命した。実はオートマータのドクトル・ラーオが幻獣を作るに当たり、人間のサーカスから盗み、脳を実験した虎であることが判明した。
ドラム
ビースト退治のためにリーゼと共にやってきたライオン。額にある長いキズは、過去にビーストによってつけられたもの。尻尾の房毛の中に一本の猛毒の棘を持っており、象を殺せる毒薬を大量に撃たれても死ななかったビーストを一撃で仕留めた。事件収集後、とある動物園に預けられ、その後の経緯は不明だが、最終巻で「ドラム二世」の存在が語られた。

登場人物たちの関係[編集]

以上、10年にわたって語られた物語における登場人物たちはその大半が、(1)『フランシーヌの血縁』と(2)『白兄弟の遺伝』の2系統によって大まかな組み分けを行うことが可能である。

フランシーヌの血縁[編集]

人間フランシーヌを中心に表記するため、姓については一部省略。

     フランシーヌの母 ━┳━ 夫
               ┃
            ┏━━┻━━┓
    夫  ━┳━ルシールの母  フランシーヌ(姉)
       ┃
       ルシール    ━┳━ 夫
              ┃
       ┏━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
       ┃                          ┃
  アンジェリーナ ━━┳━━ 成瀬正二郎(才賀正二)     息子(弟)
             ┃             ┃(養子縁組)
          エレオノール(しろがね)    ┃
                  ┏━━━━━━┻━━━━━━━━┓
               才賀貞義(ディーン・メーストル)  才賀善治(孤児)
                  ┃
              ┏━━━┻━━━━━━┓
          その他異母兄弟(孤児)  才賀勝(実子とされているが実際は血縁無し)

白兄弟の遺伝[編集]

基本は血縁ではなく生命の水(アクア・ウイタエ)や自動人形(オートマータ)などの技術的な流れで表記。 『』は人間、【】は自動人形(オートマータ)の登場人物。どちらも登場人物が多いため、可能な限り団体表記。強調をつけられた者に対しては各自の項目参照。

           白銀          白金
           ┃           ┃
        『最古のしろがね』   【フランシーヌ人形】【最古の四人(レ・キャトル・ピオネール)】
           ┃        【初期の真夜中のサーカスのオートマータ】
           ┃           ┃      ┃
         『しろがね』        ┃  【真夜中のサーカスのオートマータ】【偽フランシーヌ人形】
           ┃           ┃
         『加藤鳴海』                ┃
                       ┃
                     『しろがね犬』
                       ┃
                  『白金の記憶を受け継いだ少年(フェイスレス)』
                       ┃
                   『しろがね-O』『O(オー)』(元はしろがね)
                       ┃
                 【最後の四人(レ・デルニエ・キャトル)】【新・真夜中のサーカスのオートマータ】
                       ┃
                     『白金』
       白家(白兄弟の生家)
        ┃     ┃
        ┃  『白金の記憶を受け継いだ少年(後のフェイスレス)』
        ┃
        ┃
        ┃
      『梁 剣峰』
        ┃
      『梁 明霞

脚注[編集]

  1. ^ 公式ガイドブック「からくりサーカスのすべて」のP.259「重箱のスミ」にて。『勝はフェイスレスの子供でないのなら、誰の子供なのでしょうか?』という質問に対する作者の解答。
  2. ^ ゾナハ病対策として柔らかい石を体内に持つエレオノールの血液を飲んでいるほか、正二の記憶を体験させるため、彼の血液から精製された『生命の水』を飲んでいる。
  3. ^ エレオノールは赤ん坊の頃にフランシーヌ人形の溶けた生命の水を飲んでおり、その記憶を一部引き継いでいるが、人格までは移らなかった。
  4. ^ 思い出した時期は不明だが、勝とエレオノールに関する記憶も思い出していたことが、スペースシャトルを運搬する機関車内での食事の際に明らかになった。
  5. ^ これは才賀貞義が計略の一環として正二に変装し、命じたものであると後に作中で明らかになっている。ただし、エレオノール本人がそれに気づいた直接の描写はない。
  6. ^ 勝に虐待を受けさせ酷い目に遭わせたことと、失敗した時に死にそうな目に遭ったことが原因である模様。
  7. ^ 雑誌掲載時には「この男の血も、熱かった…」と書かれ死亡扱いであった。