かもしか (列車)

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かもしか
485系「かもしか」(2007年9月15日 前山駅 - 鷹ノ巣駅)
485系「かもしか
(2007年9月15日 前山駅 - 鷹ノ巣駅
運行事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
列車種別 特急列車
運行区間 秋田駅 - 青森駅
経由線区 奥羽本線
使用車両
(所属区所)
485系電車秋田車両センター
運行開始日 1997年3月22日
運行終了日 2010年12月3日
備考 2010年3月現在のデータ

かもしかとは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が奥羽本線秋田駅 - 青森駅間で運転していた特急列車である。

本項では、秋田県青森県を結んでいた速達列車の沿革についても記述する。

概要[編集]

「かもしか」は、国鉄・JRでは3代目にあたり、1997年3月に特急列車として秋田駅 - 青森駅間で運転を開始した。盛岡駅 - 秋田駅・青森駅間で運転していた特急「たざわ」が、秋田新幹線の建設により、秋田駅 - 青森駅間に運転区間が短縮されて列車名を変更したもので、秋田新幹線開業後は秋田駅で新幹線と接続し、秋田県北部、青森県津軽地方を結ぶ役割を担っていた。

なお、2010年12月4日の東北新幹線新青森駅延伸開業によるダイヤ改正で、秋田駅 - 青森駅間の特急列車は「つがる」に統一され、「かもしか」は廃止された[2]

列車名は、沿線近隣にある白神山地に生息するカモシカが由来となっている。

運行形態[編集]

2010年12月3日廃止時で、3往復が運行されていた。2009年3月から車内販売はなく、車内の洗面所に飲料水のサーバーがある。冬季には豪雪による奥羽本線内の除雪やポイント凍結により、運休・遅れが生じることがあった。一方、2002年12月1日から2010年12月3日まで、浪岡停車の「つがる号」がダイヤの乱れで、青森~弘前間が区間運休した場合、当列車が臨時に浪岡駅へ停車することがあった。 

停車駅[編集]

秋田駅 - 八郎潟駅 - 森岳駅 - 東能代駅 - 二ツ井駅 - 鷹ノ巣駅 - 大館駅 - 碇ケ関駅 - 大鰐温泉駅 - 弘前駅 - 青森駅

使用車両・編成[編集]

2010年12月3日運行終了時の編成図
かもしか
← 秋田
青森 →
1 2 3
G
  • 全車禁煙
凡例
G=グリーン車座席指定席
指=普通車座席指定席
自=普通車自由席

定期列車は基本的にすべて秋田車両センター所属の485系電車を使用し、485系電車としては最短の3両編成で運行された。なお、繁忙期の1・4号は3両編成を2編成連結した6両編成で運転されることがあった。

繁忙期には583系電車が使用される場合があった。2003年2004年には秋田車両センター所属の9両編成で運転されたが、老朽化が激しく2005年以降は繁忙期も運用に就いていなかった。2007年から2010年は4年連続で1月1日に2・3号が583系で運転された。これは上野駅 - 青森駅間運転の臨時特急「ふるさとゴロンと」で使用した編成が青森車両センターに駐泊する期間の間合いを利用したものである。2007年は仙台車両センター所属車両が使用されたが、これは秋田車両センター所属編成が全般検査に入っていて使用できなかったためである。


秋田対青森運行速達列車の沿革[編集]

  • 1960年昭和35年):秋田駅 - 青森駅 - 八戸線鮫駅間の準急列車白鳥」の運転開始。
  • 1961年(昭和36年):「白鳥」の名称を大阪駅 - 青森駅間運転の特別急行列車の名称に変更。この際に、青森駅で系統分離を行い、秋田駅 - 青森駅間に「岩木」の名称を与えられる。
  • 1965年(昭和40年):「岩木」が仙台駅 - 青森駅間運行の急行列車むつ」に統合し、「むつ」は仙台駅 - 青森駅 - 秋田駅間運行の列車となる。
  • 1968年(昭和43年):「むつ」の運行区間を秋田駅 - 青森駅間に変更。
  • 1972年(昭和47年)10月1日:「むつ」が2往復に増発。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:「むつ」が1往復増発。3往復で運行。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:「むつ」の1往復を特急列車に格上げ。2往復は盛岡駅 - 秋田駅間運転のエル特急たざわ」を青森駅まで延長する形で統合される。
    特急「むつ」停車駅(【】は急行時代の停車駅)
    秋田駅 - 土崎駅 - 追分駅 - 【大久保駅】 - 八郎潟駅 - 【鹿渡駅】 - 森岳駅 - 東能代駅 - 二ツ井駅 - 鷹ノ巣駅 - 早口駅 - 大館駅 - 碇ケ関駅 - 大鰐駅(現・大鰐温泉駅) - 弘前駅 - 【川部駅】 - 【浪岡駅】 - 青森駅
  • 1986年(昭和61年):「たざわ」の1往復を青森駅まで延長したことから、「むつ」を廃止。「むつ」の名称は定期特急としては1年8か月で消滅した。また、秋田駅 - 花輪線陸中花輪駅間を運行する急行「よねしろ」が運転開始。
    • もともと「よねしろ」の名称は1985年まで花輪線経由で秋田駅 - 盛岡駅間を運転していた急行列車の名称であった。なお、秋田駅 - 大館駅間のみ急行として運転していた(「八幡平」も参照のこと)。
  • 1988年(昭和63年):「たざわ」に東能代駅発着列車を1往復設定。
  • 1993年平成5年):「たざわ」の1往復青森駅乗り入れを終了し、東能代駅発着を大館駅まで延長(のちに快速列車へ格下げ)。また、奥羽本線経由で秋田駅 - 大館駅・青森駅間に快速列車しらかみ」、秋田駅・大館駅・弘前駅 - 青森駅間に快速列車「いわき」が運転開始。
  • 1996年(平成8年)3月30日:秋田新幹線建設工事に伴いエル特急「たざわ」の秋田新幹線建設工事区間を運休し、秋田駅 - 青森駅間を運行する特急列車に変更。2往復のみの運行となる。
  • 1997年(平成9年)3月22日:秋田新幹線開業に伴い「かもしか」の名称で運転開始。「たざわ」のダイヤを踏襲する。快速「しらかみ」は「しらゆき」に改称。
  • 1999年(平成11年)12月4日:「かもしか」の自由席車両が3号車(禁煙車)から1号車の半室(禁煙車)と2号車(喫煙車)になる。「しらゆき」は青森駅行き列車の廃止で秋田駅 - 東能代駅・大館駅間の運行となる。
  • 2001年(平成13年)3月3日:特急「白鳥」の廃止により、青森駅 - 新潟駅を運転していた「いなほ」の運行時間帯を従来「白鳥」として運転された列車のみとする。また、従来「いなほ」として運行されていた列車の秋田駅以北を分離、「かもしか」は3往復体制化する。
  • 2002年(平成14年)12月1日:「よねしろ」が廃止され、快速列車化。また、「しらゆき」「いわき」の名称も廃止。「かもしか」の全列車が碇ケ関駅に停車、同時に1往復停車していた早口駅は全列車通過となる。
  • 2004年(平成16年):寝台特急「あけぼの」が新潟県中越地震災害による運休となり、秋田駅 - 青森駅間を「かもしか」91・92号にて代替輸送を行う。ただし、車両運用の関係で一時期気動車による快速列車として運転した。
  • 2007年(平成19年)3月18日:全車両禁煙となる。
  • 2009年(平成21年)3月14日:一部列車で行われていた車内販売が廃止。
  • 2010年(平成22年)12月4日:秋田駅 - 青森駅間の特急列車は「つがる」に統一され、「かもしか」は消滅。

脚注[編集]

  1. ^ 鉄道ファン交友社 1989年11月号 No.343 P.116
  2. ^ 2010年12月ダイヤ改正について (PDF) - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2010年9月24日