かえるの王さま

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かえるの王さま(かえるのおうさま、Der Froschkönig oder der eiserne Heinrich、KHM1)はグリム童話のひとつ。日本ではかえるの王子()と呼ばれることが多い。かえると金のまり、または鉄のハインリヒとも言う。

あらすじ[編集]

ある国の王女が、泉にの鞠を落としてしまう。そこへカエルが「自分を王女様のお友達にしてくれるのなら、池に落とした金の鞠を拾ってきてあげよう」と申し出る。王女は鞠を取り戻したい一心で、その条件をのむ。

しかし、王女は鞠を取り返すと約束を破ってカエルを置いて帰る。それでもカエルは自力で城にたどり着き、王女に約束を守るように言う。王女は嫌々ながらもカエルと一緒に夕食をとった後、すぐに寝室に戻るが、カエルは寝室にまであがりこんできていた。

図々しいカエルを見て王女は怒りのあまりカエルを壁に叩きつけるが、そのおかげでカエルの魔法が解け、立派なに戻る。これまでの無礼を詫びた王の求婚を受け、二人は幸福な結婚をする。

翌日、王の国から迎えの馬車が来る。馬車に同乗していた王の忠実な家来・ハインリヒは、胸に3本のを巻いていた。これは主人がカエルにされたときに、悲しみのあまり胸が張り裂けないようにはめたものだった。

主人が助かったため、喜びのあまり1本ずつはじけて帯がはずれる。

「鉄の帯が外れる」とはドイツ語のことわざの「Mir fällt ein Stein vom Herzen (直訳:心の石が落ちる、意味:肩の荷が下りる)」に掛けた表現で、胴体から鉄の鎧が外れて行く描写は心から固い石がはがれ落ちてほっとすると言う表現を連想させる。王も王女もハインリヒも全員が無事に幸せになったという結末を象徴するグリムの粋な締め言葉である。

日本では、カエルを壁に叩きつけるのではなくカエルにキスをすることで魔法が解けるというバージョンも見られる。[要出典][1] スウェーデンでは、蛙にキスする話が広く伝わっている[2][3]

日本における類似の童話[編集]

  • 蛙息子 - 鹿児島県上甑島に伝えられている昔話で、子宝に恵まれなかった夫婦に祈願するとは蛙の子を産む。蛙はその容姿の醜さ故に人に嫌われるが、やがて立派な青年となって出てきて幸福な結婚をするという話。
  • 蔵王堂 - 不信心者が大鷲にさらわれ、鷲の巣に囚われたが、改めて仏法への帰依を誓い悔い改めることで、蔵王権現の霊験で、蛙の姿に変えられ救い出されたという説話に基づく。「蔵王堂蛙飛び」という行事が行われている。

関連項目[編集]

脚注[編集]