お葬式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| お葬式 | |
|---|---|
| 監督 | 伊丹十三 |
| 脚本 | 伊丹十三 |
| 製作 | 岡田裕 玉置泰 |
| 製作総指揮 | 細越省吾 |
| 出演者 | 山崎努 宮本信子 菅井きん 大滝秀治 津川雅彦 |
| 音楽 | 湯浅譲二 |
| 撮影 | 前田米造 |
| 編集 | 鈴木晄 |
| 製作会社 | ニューセンチュリープロデューサーズ 伊丹プロダクション |
| 配給 | ATG |
| 公開 | |
| 上映時間 | 124分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 日本語 |
| 製作費 | 1億円 |
『お葬式』(おそうしき)は、1984年公開の日本映画。伊丹十三の初監督作品。
日本アカデミー賞を始めとする各映画賞を総なめにした、伊丹にとって記念すべき作品である。大ヒットを記録した。
目次 |
あらすじ [編集]
ある日、俳優の井上侘助(山崎努)と妻で女優の雨宮千鶴子(宮本信子)は夫婦共演のCM撮影を行っていたが、そこに突然連絡が入る。千鶴子の父・真吉(奥村公延)が亡くなったのだ。親族代表として葬式を出さなくてはならなくなった侘助はマネージャー里見(財津一郎)の助けを借りつつも途方に暮れる。
千鶴子の母・きく江(菅井きん)や千鶴子の妹・綾子(友里千賀子)夫婦、そして真吉の兄・正吉(大滝秀治)とともに遺体を伊豆の別荘に運び、お通夜の準備に取り掛かる。葬儀屋・海老原(江戸家猫八)とともに、お通夜当日の朝を迎える侘助達。だがそこには、喪服を着た侘助の愛人・良子(高瀬春奈)がいた。
出演 [編集]
- 井上侘助 - 山崎努
- 主人公。葬式の事は何も分からず、最後のスピーチが憂鬱でたまらない。良子という愛人に駄々をこねられ、お通夜の前に茂みで性行為におよぶ。
- 雨宮千鶴子 - 宮本信子
- 侘助の妻。島倉千代子の「東京だよおっ母さん」のマネが得意。おっとりした性格。
- 雨宮きく江 - 菅井きん
- 千鶴子の母。喪主を勤める。しっかり者で終始気丈に振舞い、葬式を取り仕切った。侘助に代わり、最後のスピーチを務める。
- 雨宮正吉 - 大滝秀治
- 真吉の兄で千鶴子の伯父。三河では金融業や商事会社などを手広く経営する資産家として有名。少々ボケたところがあり、北枕の方角について一人考え悩む。出棺の時親族を代表して挨拶する。
- 里見 - 財津一郎
- 侘助・千鶴子夫婦のマネージャー。病院代として20万円払おうとしたが、たった3万5千円足らずだったので思わず笑ってしまう。侘助を陰からサポートした。
- 海老原 - 江戸家猫八
- 葬儀屋。常にサングラスをかけた怪しげな風体だが、侘助夫婦にてきぱきとアドバイスを与え、葬式を成功に導く。それとなくお布施の相場を教える。
- 海老原の部下 - 加藤善博、里木佐甫良
- 雨宮真吉 - 奥村公延
- 千鶴子の父。東京の大病院の定期健診を受けて帰った夜、突如心臓発作に見舞われ、そのまま死亡してしまう。
- 綾子 - 友里千賀子
- 千鶴子の妹。妊娠中でよく食べる。
- 喜市 - 長江英和
- 綾子の夫。
- キヨちゃん - 海老名美どり
- ご近所に住み、千鶴子たちとも仲がいい。しっかり者。
- フクちゃん - 金田明夫
- 寿司職人でキヨちゃんの夫。キヨちゃんの尻にしかれている。侘助とウマがあう。
- 茂 - 尾藤イサオ
- 千鶴子のいとこ。内心、正吉を嫌っている。
- 明 - 岸部一徳
- 茂の兄。茂の悪口に「クククッ」といちいち笑う。
- 青木 - 津村隆
- 侘助の付き人。葬式の手伝いに来たついでにその準備の様子をスクーピック(16ミリフィルム)に収める。
- 猪ノ瀬 - 小林薫
- 火葬場(斎場)職員。かまどで遺体が焼ける様子を侘助たちに見物させてくれた。
- 木村先生 - 津川雅彦
- 別荘の隣に住む精神科教授。真吉の危急に接し、東京の病院を手配する。
- 斉藤良子 - 高瀬春奈
- 侘助の愛人。葬式の手伝いにやってきたが大酒を食らって奇声を発し、侘助を困らせる。
- 住職 - 笠智衆
その他
- 井上陽水(郵便局員役)
- 黒沢清(CM助監督役)
- 利重剛(木に登ってお札を拾う青年役)
- 吉川満子(岩切のおばあさん役)
- 藤原釜足(真吉のゲートボール仲間役)
- 田中春男(老人役)
- 香川良介(老人会会長役)
- 佐野浅夫(黒崎役)
スタッフ [編集]
- 監督・脚本 - 伊丹十三
- 製作 - 岡田裕、玉置泰
- プロデューサー - 細越省吾
- 撮影 - 前田米造
- 音楽 - 湯浅譲二
- モノクロ撮影 - 浅井慎平
- 照明 - 加藤松作
- 美術 - 徳田博
- 録音 - 信岡実
- 編集 - 鈴木晄
- 助監督 - 平山秀幸
- 特機 - 落合保雄
- 効果 - 小島良雄
- 現像 - 東洋現像所
- 協力 - 茂登山商店、西友、本田技研工業
- 製作 - ニュー・センチュリー・プロデューサーズ、伊丹プロダクション
- 配給 - 日本アート・シアター・ギルド
作品解説 [編集]
伊丹が妻・宮本信子の父親の葬式で喪主となった実体験をもとに、わずか1週間でシナリオを書き上げ、自身の初監督作品として撮影した。
撮影は神奈川県湯河原町にある伊丹の別荘(元自宅)で行われた。製作費は1億円。以前、伊丹自身がCM出演した愛媛県の菓子会社・一六本舗が出資している。
序盤に出てくる侘助・千鶴子夫婦共演のCMは、1983年に伊丹・宮本が共演した味の素「マヨネーズDo」のCMアイデアがそのまま採用された。
評価 [編集]
お葬式という一見暗いタイトルにもかかわらず作中には笑いが溢れており、そのギャップが大きな話題を呼んだ。
一方で、過激な性描写があるとして、教育者や宗教者などから批判される一面も見られたが、表現上高い効果を上げているとの評価も多い。伊丹はその後の作品でも必ずといってよいほど性表現を織り込んでいる。
その他 [編集]
- 亡くなった真吉とその妻きく江が三河出身という設定にもかかわらず、夫婦(生前)親族の会話で頻繁に使われるのは名古屋弁である。
- 公開当時、ロケ地である湯河原の町中に「お葬式」と大きく描かれたポスターが一斉に貼られた。また、同様の現象が青森県弘前市西茂森の禅林街でも見られた。
外部リンク [編集]
|
||||||||
|
||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||