おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!

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おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!
ジャンル ラブコメディ
小説
著者 村上凛
イラスト あなぽん
出版社 富士見書房
レーベル ファンタジア文庫
刊行期間 2011年7月 - 2014年10月
巻数 全11巻(本編10巻+短編集1巻)
漫画
原作・原案など 原作:村上凛
キャラクター原案:あなぽん
作画 葵季むつみ
出版社 メディアファクトリー
掲載誌 月刊コミックアライブ
発表号 2012年6月号 -
発表期間 2012年4月27日 -
巻数 既刊4巻
テンプレート - ノート
ウィキプロジェクト ライトノベル

おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!』(おまえをオタクにしてやるから おれをリアじゅうにしてくれ)は、著者・村上凛、イラスト・あなぽんライトノベル

概要[編集]

略称は「オタリア[1]。書籍は富士見書房より、ファンタジア文庫の書き下ろし形式で、本編全10巻+短編集1巻を刊行。2014年10月18日に発売された第10巻で完結した。コミカライズやドラマCD化などの、メディアミックス展開もされている。 原型はネクスト ファンタジア大賞の金賞受賞作で、受賞時のタイトルは「スイーツガールはご機嫌ななめ。[2]

2012年前半時点のファンタジア文庫における期待の新規作品で人気作であり、同年3月にアニメイト店舗で開催された富士見書房40周年フェアのミスファンタジアフェアにもメインヒロインの恋ヶ崎桃が、参加キャラクター4名からなる人気投票のノミネートシートにエントリーされていた[3]

本作は、著者の村上凛が会社員時代に執筆したもので、友人に「ライトノベルを書いてみたらどう?」と勧められたのがきっかけだったと、第10巻のあとがきで明かしている。

あらすじ[編集]

柏田直輝は高校生活の初日、登校中の路上で偶然見かけた、幼児に優しく接する名も知らぬ美少女に心を奪われた。直後、彼は、その美少女が同級生の長谷川翠だと知る。幸福な巡り合わせを噛みしめる一方、実は「隠れオタク」であり、同時に女子との交際経験も皆無の直輝は、長谷川への切ない片思いの念を抱き続けるだけだった。

そんな中、直輝はクラス内のもう一人の超絶美少女・恋ヶ崎桃から声をかけられる。校内ではビッチギャルと噂され、化粧にもマメな桃を自然と敬遠していた直輝は、実はその桃が片思いのオタク美少年・鈴木爽太に接近するために、彼女自身もオタクになりたがっているという意外な事実を認めた! 

強気で横暴な桃に振り回されながらも、その桃と互いの恋愛を実らせるために協力しあう「協定」を結んだ直輝。彼はまったくオタク気のない桃をその筋に教育する一方、自分自身が長谷川と両想いのリア充になれるよう、今風のモテ男としての指南を桃から受けることになる。だがそんな二人の前には、いくつもの難関と思いもよらぬ事態が待ち受けていた……。

登場人物[編集]

声はドラマCDのキャスト。

主要人物[編集]

柏田 直輝(かしわだ なおき)
声 - 島崎信長[4]
主人公。アニメやゲームが好きなオタク少年にして、リア充を目指す藤見(ふじみ)高校1年生。クラスはA組。顔は決して悪くはないものの、身だしなみの知識やファッションセンスに乏しい地味系の男子。
中学時代に好きな女子・及川に優しげにされるものの、実は自分をからかっていただけだという事を知ってしまいショックを受ける。同時に向こうからオタクだからキモイという主旨の陰口を言われたため、積極的にオタク関連の話をしなくなった。この出来事がトラウマとなり、高校に入ってからは「隠れオタク」を心がけるようになっている。
高校入学初日に、子供に優しく接していた長谷川に一目惚れして以来、いつかその長谷川と付き合ってリア充になることを目標に掲げる。恋愛に関しては、好きな相手に対しての心配りを学び、相手のことを考えて同時に自分も幸福になろうと志す、かなり真面目な性格。だが経験則があまりに少ないため、しょっちゅう失敗を繰り返す。
同じクラスの恋ヶ崎桃のことは、いろいろな経緯を経て現在は大事な異性の友人と見ている。そして積極的に彼女から男女交際のノウハウやファッションについてのアドバイスを受ける一方、彼女の恋を本気で応援している。なお、桃とはお互いに苗字で呼び合っている。
オタク活動のコスプレ費用やデートの予算などを稼ぐため、カラオケルームでバイトもしている。学校には電車通学。
恋ヶ崎 桃(こいがさき もも)
声 - 山本希望[4]
本作のメインヒロイン。藤見高校1年生で、直輝や翠と同じクラス。実家はかなりの金持ちらしく、豪邸に住むお嬢様。茶髪の巻髪で、ネイルなどの化粧にも気を使うギャル風の美少女。雑誌のトップモデル然とした、女子高校生としては最高級の容姿を誇る。そのため男性と活発に遊んでいるという噂を流されたりしてしまっているが、実は男子が苦手(直輝を除く)で上手く話せない、恋愛にも不器用な性格。
とあるきっかけから鈴木を異性として慕うようになったが、彼が真性のオタクだと知って困惑する。だが自分のなかに芽生えた気持ちに忠実であろうとして、オタクというものを理解しようと決意。それゆえ、隠れオタクという正体を偶然に認めた直輝に協力を求める。
性格は強気で横暴でややマイペース(ただし一般の男子は苦手)。しかし友情に厚く、恋愛に対しては非常に真面目な考え方をする少女。いわゆるオタク属性はほぼ皆無。だが、一般層にも大人気の恋愛少女漫画「君に届いたら」を愛読しており、そこで得た感動を自分の今後の鈴木との関係の理想にと考えている。直輝はそういう面から、桃のこともある種のオタク(少女漫画オタク)だと見ている。
直輝にとって最も近いところにいる異性の友人。また桃にとっても直輝は思う事を遠慮なく話し合える唯一の男子であり、こまめに彼と長谷川とのデートプランなどに力添えしてやっている。ただし悪意はないままにあまりにも正直な言葉(ヘタレとかダサイとか、など)を投げかけることも多いので、直輝はしばしばへこまされている。
同性の友人は多く、一時期は別のクラスの友人・桜井小豆とともに、メイド喫茶でバイトもしていた(とはいえ客の大半を占める男子が苦手なため、桃の接客態度への店側の評価はあまり芳しくない模様だった)。体つきは華奢で小柄(身長は150㎝弱)で貧乳。成績は総じて優秀だが、英語は少し苦手。
長谷川 翠(はせがわ みどり)
声 - 斎藤千和[4]
本作のヒロイン。藤見高校1年生で、直輝と桃と同じクラス。子供に優しく、成績優秀(学年トップ)。自ら志願してやり手のないクラス委員を務める一方、どこか孤高な雰囲気の美少女。その理由の一端は、中学時代に体験したある哀しい記憶に関係している。それでも直輝、それに彼を応援する桃との関わりのなかで彼らに対して次第に心を開いていくが、まだ本心は見せていない様子。また直輝をある面でぎょっとさせるなど、彼女自身の興味の対象のなかで、何か秘密がある模様。普段の髪型は、黒いロングヘアー。お笑いを観るのが趣味。
鈴木 爽太(すずき そうた)
声 - 岸尾だいすけ[4]
藤見高校1年生。コスプレ愛好家で超オタクの美少年。同人活動にも積極的に参加している。クラスは直輝や桃とは別のB組。学内サークルは軽音部に所属し、音楽室で人気アニメ「けいおん部!!」のエンディングテーマをギターで弾いていたのを直輝が認めて話しかけたのがきっかけとなり、お互いに友達になる。
マイペースで飾らない気立てのいい男子で、見栄えのよいルックスもあって多くの女子から慕われている。ただし当人は周囲の女子にはほとんど無関心のようで、恋愛よりオタク趣味の方を優先している。桃のことは存在すらあまり意識していない。直輝のことは、数少ない自分の大事なオタク友達と考えており、「カッシー」と自らがつけた愛称で呼ぶ。直輝の方も鈴木に相応の好感と友情を抱いており、秋葉原や同人即売会、コスプレ会場などに共によく出かける。自らの私服に対しては特に気を使っているわけではなく、実姉が勝手に買って来るものを着用しているとの本人談。
桜井 小豆(さくらい あずき)
声 - 福圓美里[4]
2巻より登場するサブヒロイン。直輝と桃の学友の藤見高校1年生で、コスプレ愛好家。クラスはD組。漫画研究部所属。可愛いが普段はやや地味めな印象だが、コスプレをすると目を瞠るような美少女に変貌する。オタク女子の友人を求めて漫研を訪れた桃の愛らしさを認めて、これはコスプレ栄えすると評価。すぐに互いの気心も理解しあって、桃とは互いに下の名前で呼び合う友人同士になった。
一方、中学時代のとある出来事を契機にオタクの男性が苦手であり、それゆえ直輝のことも当初は敬遠していた。だがある時、異性の友人・桃の窮地を救うために必死になり、同時にそんな自分(小豆)を信頼して応援を求めてきた直輝の姿に打たれて、彼に心を開く。なお直輝との初対面の時にはコスプレしており、弾みから水玉模様のパンツも見られてしまっている。
コスプレに関しては、独自の信念と哲学を持つ少女。メイド喫茶も興味の範疇であり、桃とともにバイトしている。胸はかなり大きい。
8巻にて直輝に想いを打ち明け直輝の返事によって晴れて恋人の関係になるが、小豆は何か思うところがあるらしくクリスマスデートの最中に直輝の前から去ってしまう。
『小豆エンド』では、桃・直輝・優里亜とともにエンタメ部を創設した。(部長は小豆、副部長は直輝)。部活動を通して、直輝に特別な想いを抱くようになる。そして初詣の折、直輝から想いを打ち明けられる。

その他[編集]

直輝と桃の家族[編集]

柏田 あかり(かしわだ あかり)
声 - 丹下桜[4]
直輝の妹で中学1年生。ゲーム好きの腐女子。愛らしい容姿のポニーテール少女だが口が悪く、直輝に対してはすぐ手や足が出る。ただしその一方で、校内の女子(桃や長谷川たち)と付き合いだしたらしい兄の様子を認めて、何やら複雑な思いを抱いている模様。
直輝の母
直輝は「おかん」と呼ぶ。色気づきだした息子の様子を、何やら興味深く見守っている様子。名前は未詳。なにかジムに通っているらしい。
桃の母
二十代後半にも見える、スタイルの良い美人。人柄の良さそうな女性で、なりゆきから桃が家に連れてきた直輝に関心を向ける。名前は未詳。
桃の父
5巻現在、直接、作中には登場していない。桃は敬愛する一方、過保護なパパだ、と直輝に人物評を言っている。本名は未詳。
恋ヶ崎 柚子(こいがさき ゆず)
5巻で初登場。桃の妹。5歳。以前には、幼い女の子ゆえの悪意のない悪戯で、桃のコスプレ衣装に大きな被害を与えた。直樹とは遊園地で初めて顔合わせし、当初は最近めっきり姉と仲良くなった彼に幼い嫉妬を見せていた。だが直樹が桃を守る甲斐性を示したことで見直し、彼を自分の彼氏扱いする。

藤見高校の関係者[編集]

桐谷 勇太(きりたに ゆうた)[5]
直輝の同級生。席は直輝の後ろで、非オタクの男子。直輝の数少ない気のおけない友人だが、直輝は自分がオタクということや長谷川や桃との件は秘密にしている。成績はあまりよくない。彼女持ちらしい。
笹川 美樹(ささがわ みき)
高校1年生で、桃と翠と直輝と同じクラス。桃の友人で、友達思いの少女。雨宮に影響されて直輝が桃に一方的につきまとってると誤解するものの、のちに事実を認めて反省し、自分から直輝に謝罪した。また直輝が芦田から桃を守ったことも知って、桃の異性の友人として直輝のことも認める。
当人はクラスのムードメーカー的な存在。外見は、桃と同じくギャル風の女子。兄は元ヤンキーらしい。
雨宮 瑞希(あめみや みずき)
高校1年生で、桃と翠と直輝と同じクラス。桃の友人だが、地味系の男子が嫌い。それゆえ当初は、桃と会話をする機会が増えた直輝も半ば目の敵にした。同時に、直輝の方が嫌がる桃に対して付きまとっているのだと自分勝手に憶測。笹川を巻き込んで、直輝に、桃があんたを嫌がってると虚言を吹き込んで二人の仲を裂こうとした。のちに笹川に促されて、直輝に謝罪する。彼氏は同じクラスのB系男子・高城大祐。
芦田(あしだ)
直輝と桃の同級生の不良っぽい男子。桃に気があり、それゆえ彼女と話す機会の増えた直輝に反目。雨宮の影響もあって直輝をキモい男子と侮蔑するが、彼を友人と思う桃から怒りの言葉を受け、さらに彼女を庇った直輝の反撃を受ける。結果、直輝に殴るなどの暴力をふるうが、のちに笹川が講じたある計略によって、桃と直輝には不干渉の立場をとらざるを得なくなる。

直輝の元学友[編集]

及川 絆(おいかわ きずな)
直輝の中学時代の学友で、彼が淡い恋心を抱いていた女子。優しく親しげに直輝に接していたが、同性の友人との会話で、キモいオタクを面白がってからかっていただけだと語り、たまたまそれを耳にした直輝にトラウマを与えた。1巻冒頭での直輝の回想的な叙述、また9巻の終盤に登場。

直輝のバイト先の面々[編集]

加藤(かとう)
直輝のバイト先のカラオケ店の先輩バイト。要領のいい若者。直輝への態度は冷たい。
山本(やまもと)
同じくカラオケ店の先輩バイト。人柄のいい青年だが、シスコンと噂されている。
渡辺 あや(わたなべ あや)
直輝のバイト仲間。別の高校在籍の、同学年の美少女。表向きは明るい気さくな印象だが、実は裏表のある娘。
直輝と当初そりがあわなかったが、後にそれは直輝の出している雰囲気が原因であることを明かしている。

同人界の関係者[編集]

ムラサキさん
声 - 原田ひとみ[4]
3巻で初登場の、美人の同人作家。5巻にて「紫(ゆかり)ちゃん」と呼ばれており、印刷会社に「狭川です」と名乗っていることから、本名は狭川紫(さがわゆかり)だと思われる。また5巻での発言から、現在大学2年生らしい。
鈴木がお気に入りの大手サークルに所属し、その鈴木のために新刊同人誌を求め、さらにスケブを描いてもらいに来た桃のために便宜を図ってくれる。同時に、即売会のビギナー参加者である桃のことも気遣ってくれた優しい女性。
しかし直輝も半ば心を奪われるほどの小悪魔的な魅力を具えており、かなりきわどい内容の作品を手掛ける腐女子でもある。
永瀬 志乃(ながせ しの)
いつもムラサキさんの同人販売の売り子を務めている。ムラサキさんからは「志乃」と呼ばれている。髪は長く三つ編み。
二階堂 杏奈(にかいどう あんな)
6巻で初登場。ムラサキの高校時代の先輩。同人作家でもあり、ムラサキにライバル意識を持っている。

サイン会[編集]

2014年10月19日、秋葉原のとらのあなにおいて村上凛先生とあなぽん先生によるサイン会が開催された。

書籍[編集]

  1. 2011年7月20日発売 ISBN 978-4-8291-3664-5
  2. 2011年11月19日発売 ISBN 978-4-8291-3707-9
  3. 2012年3月17日発売 ISBN 978-4-8291-3746-8
  4. 2012年6月20日発売 ISBN 978-4-8291-3775-8
  5. 2012年10月20日発売 ISBN 978-4-8291-3817-5
  6. 2013年2月20日発売 ISBN 978-4-8291-3864-9-C0193
  7. 2013年6月20日発売 ISBN 978-4-8291-3904-2
  8. 2013年10月19日発売 ISBN 978-4-0471-2922-1
  9. 2014年2月20日発売 ISBN 978-4-0407-0040-3
  10. 2014年10月18日発売 ISBN 978-4-0407-0152-3
  • 『おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ! 小豆エンド』

2014年7月19日発売 ISBN 978-4-0407-0230-8 :単行本の第10冊目。短編に書き下ろしを加えた特別編で、ナンバリングされていない。

漫画版[編集]

2012年4月27日に発売の「月刊コミックアライブ」2012年6月号から、葵季むつみによるコミカライズ作品が連載中。書籍は既刊4冊。

ドラマCD[編集]

とらのあなから、2013年10月18日と2014年10月18日に、2回にわたって発売(販売)。 内容は、ともに村上凛の書き下ろしエピソードを完全シナリオ化したもの。キャストは

出典・脚注[編集]

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  1. ^ 『おまえを「オタ」クにしてやるから、俺を「リア」充にしてくれ!』。初出は第1巻巻末の あなぽんのイラストトーク頁から。
  2. ^ 第2回<ネクストファンタジア大賞>受賞作
  3. ^ 桃の順位は惜しくも4位。首位獲得ヒロインは『これはゾンビですか?』のトモノリ。
  4. ^ a b c d e f g 「おまえをオタクにしてやるから、俺をリア充にしてくれ!」ドラマCD第2弾 制作決定!!”. 2014年8月15日閲覧。
  5. ^ コミカライズ版の登場人物紹介ページから。

外部リンク[編集]