おむつ

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おむつ、もしくは、おしめは、排泄物(尿便)を捕捉するため下腹部に着用する布や紙である。使用形態や元々の素材から大きく布おむつ使い捨ておむつ(紙おむつ)に分類される。

目次

[編集] 概要

主として、赤ちゃん乳幼児)・幼児や自由な行動ができない高齢者・一部の障害者・一部の入院患者など、排尿排便を自己の意思で制御できない者や、体の自由が利かないためにトイレに行くことが困難な者が使う。また、最近では中学生以上でも夜尿症を患っている人も少なくなく、夜尿症対策として使われる事も多い。[要出典]

特殊な例としては、長時間不自由な状況下に置かれる宇宙飛行士[1]や、戦闘機パイロットダイバーなどにも着用されている。[要出典]などのペットに使わせる場合もある。ペット専用の物は尻尾を通す穴がある物もある。

尿や便の水分を保持する目的から吸水性を求められ、水分の漏れを防ぐために防水性のある素材で外側を覆い、脱落を防止するために固定、あるいはゴム状の素材などである程度締め、固定する必要がある。肌に直接触れ、かつ特に肌の弱い乳幼児に使用される性質上、素材の肌触りもまた重視されている。

赤ちゃんは腹式呼吸をしているので、おなかで止めると赤ちゃんは苦しい。布おむつでも紙おむつでもおむつはおへその下で止める[2]

[編集] 語源

古来よりの言葉「むつき(襁褓)」が口語として変化したものとする説と、1反のさらしから6枚分のおしめが取れることからおむつと呼ぶようになったとする説がある。 ちなみに、源氏物語の桐壷の巻に、光の君(光源氏)が繦緥(むつき)にくるまれていたという記述があるが、古来よりの言葉「むつき(襁褓)」は、嬰児の産着を指していたのであって、現代のおむつ(おしめ)を指していたのではない。

[編集] 布おむつ

布おむつ

使い捨ておむつの普及にともない、旧来の布製おむつを区別するために使われる呼称。吸水性のある布や綿でできた吸水部分を股間にあて、全体を覆うようなカバーを使って体に密着するように固定する。おむつもカバーも、洗濯して繰り返し使用する。

おむつは1日に多いときは20回ほども替えるので最低で20組、余裕をもたせるには30-40組ほどは必要になる。おむつカバーは4-5枚、赤ちゃんの成長に合わせてサイズの大きい物に買い替える[2]

さらしやドビー折りの布で輪になるように縫い、成長に合わせて適度な大きさに折り畳んで使用するもの(輪おむつ)、あらかじめ折った状態で縫い付けてあるもの、また近年は履かせ易さ、履き心地が考慮され、おむつカバー内にそのまま納まる形に成形され、水分吸収力を強化したもの(成形おむつ)などがある。成形おむつは吸収部と肌に触れる部分が別体になったものもある。

おむつの内側に敷いておむつ自体の汚れを軽減させるおむつライナー(使い捨てタイプと繰り返し使えるネットタイプがある)を利用したり、使い捨ておむつ同様に、カバーと一体化したもの、防水加工されたものなど、使い捨ておむつに近い使い勝手のものもある。

日本の布おむつカバーの主流商品は、高温多湿の日本の気候に合った、通気性の良いウールや綿素材が多い。通年、特に春先から秋口にかけては、通気性の良いウールや綿素材のカバーが好まれる傾向がある。また、秋から春先にかけては、通気性はやや落ちるが、洗濯後に乾き易いポリエステル素材が好まれる傾向もある。

海外の布オムツカバーの主流商品は、ポリエステル100%など化学繊維でできているものが多い。

1970年代までの日本では、三角おむつや巻きおむつと呼ばれる腰に巻きつけるようなおむつの当て方による股関節脱臼児が多かった為、1980年代以降、布おむつは股おむつと呼ばれる当て方で使用するように徹底的な指導が行われた。

[編集] 主な成形布おむつ/おむつカバーのブランド

[編集] 乳幼児・幼児用

[編集] 大人用

[編集] 使い捨ておむつ(紙おむつ)

パンツタイプの紙おむつ テープ止めタイプの紙おむつ
パンツタイプの紙おむつ
テープ止めタイプの紙おむつ

便などが付着したら新品に交換し、再使用を前提としない市販のおむつである。

かつての使用素材は紙や綿であったが、1980年代以降は高吸水性ポリマー不織布を使用するなどの工夫により、布おむつを凌ぐ性能を有するようになっている。

素材として必ずしも紙のみが使われているわけではないこともあり、紙おむつという呼称は適しているとは言い難いが、習慣上そう呼ぶ人は少なくない。

種類は大きく分けて4つある。

パッドタイプは歩ける人に、パンツタイプは歩けるかある程度立ち上がれる人に、テープ止めタイプとフラットタイプは自由に歩けない人に使われ、歩ける人でも(寝ている状態ではパンツタイプより漏れにくいことから)就寝用に使われる。また、パッドタイプはテープ止めタイプ・フラットタイプ・パンツタイプの紙おむつの中に入れて使われることも多い。なお、フラットタイプはテープ止めタイプの低廉化により、乳幼児・幼児用では姿を消している。

乳幼児用ではテープタイプとパンツタイプが使われる。 テープタイプはパンツタイプより一般にコストが安い。 しかし、テープタイプは子供を仰向けにして足を持ち上げてのおむつ交換になるので、子供が立てるようになり活発に動き、じっとしていなくなると子供が立ったままでもおむつを交換できるパンツタイプが便利である。 お母さんは子供が生後7〜8か月ごろにテープタイプからパンツタイプに変える人が多い。パンツタイプの方がウンチが漏れにくいという意見もある。ポイントを押さえ、慣れればパンツタイプが楽だがウンチの時にはコツが必要という人もいる。[3]

[編集] 主な使い捨ておむつ(紙おむつ)のブランド

[編集] 乳幼児・幼児などの子供用

[編集] テープタイプ・パンツタイプ両方あり

この他、トイザらスNEWウルトラプラス)・イオングループトップバリュ ベビーオムツ)等、プライベートブランドのおむつを販売しているケースがある。

[編集] テープタイプのみ
[編集] パンツタイプのみ

なお、ユニ・チャームでは上記のとおり「ムーニー」「マミーポコ」と2種類のブランドを使い分けている。ムーニーは品質や機能性重視、マミーポコは経済性(価格)重視のブランドとなっている。なお、新生児・Sサイズ・スーパーBIGサイズはムーニーのみ。

[編集] 乳幼児・幼児用紙おむつの起用キャラクター
[編集] かつてあったブランド
[編集] その他の子供用

また、就学前の幼児~小学生用では、乳幼児・幼児用と同等に可愛い絵柄が入った、「ビッグより大きいサイズ」が発売されている(メーカーにより異なるが、概ね体重15kg~25kgに対応)。日中(幼稚園や学校での生活も含む)などで使うため自分で穿きやすいように全てがパンツタイプになっている。

「ビッグ」や「ビッグより大きいサイズ」では小さく、大人用のSサイズでは大きいという小学生高学年~中高生程度の学童用に「スーパーBIGサイズ」なども発売されている(メーカーにより異なるが、概ね体重20kg~35kgに対応)。こちらは夜尿症対策のほか、心身障害児の介護用としても考慮されており、パンツタイプのほかにテープ止めタイプも存在する。

これらのような「ビッグ」「ビッグより大きいサイズ」「スーパーBIGサイズ」の需要は近年増してきている。背景には、「子供の成長に合わせておむつを外す」という考え方へのシフトが見られ、おむつが取れる年齢が遅延化していることが挙げられる[4]。中高生のおむつ人口も急増してきている。その一方で、「おむつなし育児」という考え方も近年出てきているため、おむつはずれに対する考え方は二極化しているともいえる。

この他、用途にあわせた以下のタイプが市販されている。

  • トイレトレーニング
    • パンパース 卒業パンツ(P&G
    • トレパンマン(ユニ・チャーム)
    • メリーズキッズ トレパンツ(花王)
    • GOO.N トレーニングパンツ(大王製紙)
    • GOO.N トレーニングパッド(大王製紙)
  • 水遊び用プールによっては、水遊び用おむつ着用を禁止しているところもあるため注意が必要)
    • ムーニーマン 水あそびパンツ(ユニ・チャーム)
    • GOO.N スイミングパンツ(大王製紙)
  • 夜尿症対策用(夜用パンツ)
    • パンパース 夜用パンツ(P&G
    • オヤスミマン(ユニ・チャーム)
    • メリーズキッズ ぐっすりパンツ(花王)
    • GOO.N おやすみパッド(大王製紙)他のタイプとは違い、生理用品のように普段の下着に装着する。

[編集] 大人用

軽度の尿失禁用の吸収パッドや吸収パンツなどと共通のブランドが多い。医師の診断により、吸収パッドや吸収パンツなどとともに、所得税の医療費控除の対象となる場合がある。詳細については、医療機関税務署市役所などに確認すること。

通常、赤ちゃん用と並べて売られる。いわゆる高齢社会を反映してか、2000年頃からドラッグストアなど販売店での、大人用紙おむつ・吸収パッド・吸収パンツの売り場スペースが拡大される傾向にある。

[編集] 各国の状況

世界各国で乳幼児・幼児用のおむつが使用されている。基本的な用法と効果は日本の物と大きく変わらないが、装着時期については大きく異なる地域も多い。

  • 欧米
    欧米ではおむつが普及しており、紙おむつが主流である。日本よりおむつ外れの年齢が遅いのと、体格の大きい赤ちゃんが多いことから、ビッグサイズの紙おむつが充実している。
  • アジア
    アジア各国では、新生児期、或いは乳児期にはおむつを装着するが、自力歩行が可能となった段階で夜間を除いておむつを装着しない地域も多い。このような地域では、幼児は排泄を催すと屋外や任意の場所で随時排泄する。このため、中国などでは幼児用の着衣(特に股割れズボンなど)には股間が開放されており、垂れ流しに適した形状となっている。
  • アフリカ
  • 南米

[編集] 廃棄物の問題

おむつを乳幼児・幼児に使用する場合、1日5回から10回程度と、頻繁に交換使用される。布おむつの場合汚れた部分を洗い流し、何度かリユースすることができるが、使い捨ておむつの場合、リユースリサイクルを前提には作られておらず、吸水部分のみならず、体に固定するカバーに相当する部分も含めて捨ててしまう。 これが、大量の廃棄物を出す原因として、ゴミ処理を行う側の自治体環境問題に熱心な人から問題視されることがある。廃棄方法は自治体によって違う可能性はあるが、基本的には、汚物をトイレに捨て、おむつ本体は可燃物として廃棄するよう求められている。

[編集] おむつなし育児

60年前の日本などでは2週間から2か月でおむつを外すことも多かった。お母さんにサポートされてオシッコ・ウンチすれば不快でないことがわかれば、赤ちゃんはちゃんとオシッコ・ウンチのサインを出せるのである。お母さんがそのサインを見逃さなければおむつは早く外せる。一昔前には2歳ほどでおむつがはずれていたたが近年では3歳になってもおむつが外れないのが一般的である。赤ちゃんにとって中途半端に快適な紙おむつの普及は、かえって自然な赤ちゃんが生活習慣を身につけることを遅らせているという研究者もいる。 近年では「おむつなし育児」に関する書籍の発行も増えてきた。[5][6]

[編集] 脚注

  1. ^ 宇宙航空研究開発機構による解説
  2. ^ a b 『はじめて出会う育児の百科』汐見稔幸、榊原洋一、中川洋子 著、小学館、2003年、93と158-160頁
  3. ^ 『ひよこクラブ』2012年3月号80-84項
  4. ^ 『ムーニーマン スーパーBig』新発売!”. ユニ・チャーム (2007年8月9日). 2011年5月4日閲覧。
  5. ^ 『赤ちゃんにおむつはいらない』三砂ちずる編著、勁草書房 2009年発行
  6. ^ 『おむつなし育児』ローリー・ブーケ著 望月美和訳、河出書房出版 2009年発行

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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