いて座デルタ星

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いて座デルタ星
データ
元期 J2000.0      Equinox J2000.0
星座 いて座
赤経 18h 20m 59.7s
赤緯 -29° 49′ 41″
視等級 (V) 2.72等
特徴
スペクトル分類 K3III
U-B 色指数
アストロメトリー
年周視差 (π) 10.67 ± 0.93 ミリ秒
距離 310 ± 30 光年
(94 ± 8 パーセク)
詳細
質量 5 M
半径 62 R
光度 1,180 L
他の名称
いて座19番星 (19 Sgr), CD-29°14834, CPD-29°5513, FK5 687, GC 25024, HD 168454, HIP 89931, HR 6859, SAO 186681
参照データベース
SIMBAD data

いて座デルタ星 (いてざデルタせい、δ Sgr) は、いて座にある恒星系である。

この星にはカウス・メリディオナリス (Kaus Meridionalis、「カウスの南(の星)」の意)という固有名が与えられているが、近年ではカウス・メディア (Kaus Media、「カウスの中央(の星)」の意)と綴られている[1]また、カウス・メディウス (Kaus Medius) とする文献もある。ここに見える "Kaus" は、アラビア語で「弓」を意味する قوس (qaws) をラテン語借用したものである。

インド天文学において、この星はいて座ε星とともに、ナクシャトラの第20宿 Purva Ashadha を構成しており、その距星であった。中国では、二十八宿の第7宿(東方青龍でも第7宿)箕宿の2番目の星(箕宿二)とされた。

物理的性質[編集]

いて座デルタ星は多重星系であり、ADS 11264、CCDM 18210-2950、See 350 といった二重星番号もある。4重星であり、主星はK型の3等星、他の3つの伴星はいずれも10等以下の暗い星である[2]

  伴星の明るさ 角距離 位置角 観測年
A - B 14.5等 25.8″ 276° 1896年
A - C 15.0等 40.1″ 165° 1896年
A - D 13.0等 58.1″ 221° 1896年

これら3つの伴星が主星と物理的な相互作用を及ぼしあっているのか、偶然同じ方向に見えるだけなのかは分かっていない。


脚注[編集]

  1. ^ たとえば、Kunitzsch, P.; Smart T. (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations (2nd rev. ed.). Sky Pub. p. 51. , p.51 など。
  2. ^ Dommanget (2002) The Catalogue of Components of Double and Multiple[1]

関連項目[編集]