あした順子・ひろし
あした順子・ひろし(あしたじゅんこ・ひろし)は、漫才協会、落語協会所属の男女漫才コンビ。旧名:南順子・北ひろし。五代目柳家小さん一門(現在は五代目鈴々舎馬風一門)。出囃子は『啼くな小鳩よ』。
恰幅の良い順子が大声で一方的に捲し立て、弱々しいひろしが狼狽する滑稽さが、幅広い世代から支持されている。話の冒頭で必ず断わっている通り、順子はひろしの弟子で、夫婦ではない。2人の年齢を足すと160歳を超える、結成60年近い大ベテランだが、意気軒昂にどつき漫才を展開中。
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[編集] 略歴
1960年結成。最初はマジック・コント主体で、ひろしの司会で順子が手品をしていたが、覚えも要領も悪いひろしを、順子が舞台上で思わず叩いたのを見たリーガル天才・秀才に、どつき漫才転向を勧められる。歌謡ショーやキャバレー、女子プロレスの前座などで稼いでいたが、ドサ回りで芸が荒れるのを自覚し、1965年の大須演芸場開場を期に高座に専念。
秋田實の後見を得て1960年代末から上方に移り、ミヤコ蝶々・南都雄二、京唄子・鳳啓助、中田ダイマル・ラケット、夢路いとし・喜味こいし、秋田Aスケ・Bスケ、かしまし娘ら大看板の中で揉まれて芸を磨き、認められて「秋田」の屋号を許されたものの、畏れ多いと辞退して、一字違いの「あした」を名乗るようになった。
大阪万博終了後の1971年に帰京し落語協会に加盟、1976年、真打昇進。東京漫才では異色の「間」で勝負する芸風で、ひろしが老境に差しかかった1990年代後半から猛然と売れ出す。弟子はいない。
2010年後半にひろしが膝を悪くして入院して以来、順子は一人高座として上がったり、内海桂子と漫才をしたりしている。
[編集] メンバー
- あした順子(1932年12月12日 - ) 東京市浅草区(現・東京都台東区)出身、ツッコミ担当。
- 亭主を尻に敷く猛妻が如き、威風堂々の貫禄を漂わす。父の晴雄(市山寿太郎)は当時珍しい大卒芸人で、壮士芝居や講釈師の他、英語が堪能だった、妻(順子の母)の市山小寿と夫婦で音曲漫才もしていた。姉の一枝は上方柳次に嫁ぎ、いとこに歌舞伎役者の六世中村東蔵、日本舞踊家の藤間紫がいる芸人一家。
- 日本舞踊やモダン・バレエの素養があったため、楽団専属ダンサーとして戦後間もなく進駐軍のキャンプ回りで稼ぎ始める。1950年に一般人と結婚し娘1人をもうけたが、怠け者の夫に愛想を尽かして直ぐ離婚。現在はその娘の子(孫)が2人いる。松旭斎一門の奇術師(和妻師)・松旭斎純子として再出発したところを、旧知のひろしに見出されコンビを組んだ。結成当時の芸名は南順子。本名は河野順子。
- あしたひろし(1922年6月10日 - ) 東京市下谷区竹町(現・東京都台東区台東)出身、ボケ担当。
[編集] 主なネタ
- 男はあなたひろし〜
- 順子「男は〜あなたひろしぃ〜♪」ひろし「女は〜君さじゅんこぉ〜♪」2人「切なさが胸に来る♪…」と、武田鉄矢・芦川よしみの『男と女のはしご酒』をジルバのステップで歌い踊りながら良いムードになり、調子づいて迫らんとするひろしを、順子が「気持ちが悪いよ〜!」と叫んで突き飛ばす。ひろしの「女は君さ順子♪」は、歌をしっかり覚えていないせいか「男はあなたひろし♪」と同じメロディで歌っているのが特徴。「おじいちゃん、おしっこに行きましょうね」と両手を繋いだ後、「やだー!」と叫んで張り倒す介護ネタもあったが、老人虐待のクレームからか最近は余り見せない。
- 踊り
- 日本舞踊市山流の名取でもある順子が、切れの良い所作を見せるのに対し、ひろしが順子の軽快な動きに着いて行けず、戸惑うしぐさで笑いを取る。
- 首投げ
- 女子プロレス興行の前座として巡業した際、現役レスラーから伝授され体得した技で、首投げよりむしろフライング・メイヤーと呼ぶのが正しい。体格の良い順子が痩躯のひろしを投げ飛ばし、柔道の心得のあるひろしが見事な受身を披露する、定番ネタ。現在は高齢となったため披露されなくなった。
これら体を張ったどつき漫才以外にも、昔取った杵柄の奇術やコントの他、永年の芸歴を活かした芸域の広さが特徴。順子が『黒田節』を謡いつつなぎなた捌きを披露し、小道具を持ちながら前を横切るひろしを足蹴にするネタは、正月など目出度い席に限り見せる。
時事物も得意にし、テレビドラマ『アテンションプリーズ』が人気だった頃には「アテンション、ブー」で始まる航空ネタを展開したり、パラパラやマツケンサンバ、モーニング娘。、ヒロシ(ひろしが物真似をする)、羞恥心が流行った際にも早速採り入れていた上、マイケル・ジャクソン死去後はひろしの怪しいムーンウォークで場内を沸かせた。
近年の落ち(サゲ)は、順子がひろしの頭を叩くと、ひろしが「そんなに頭を叩くから薄くなるんだよ」と半泣きになり、順子が「じゃあ、これでも付けな!!」と怒って、自分の頭に付けてあったカチューシャをひろしの頭に載せ、深々と黙礼して高座を下りるというパターンが多い。
[編集] 出演番組
- 初詣!爆笑ヒットパレード
- おはよう笑点
- 巣鴨バラエティ座(2007年5月20日にゲスト出演など多数)
- 笑いがいちばん
- 笑点
- 年忘れ漫才競演
- FNS27時間テレビ (2004年)(笑わず嫌い王決定戦のコーナー)
- もっともっと笑い亭 (tvk、「懐かしの昭和漫才」のコーナー、順子のみ)
- 日曜ビッグバラエティ