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2020年の科学（2020ねんのかがく）では、2020年の科学分野に関する出来事について記述する。

2019年の科学 - 2020年の科学 - 2021年の科学

できごと

1月

1月6日 - NASAが地球から101.4光年離れた赤色矮星 TOI-700のハビタブルゾーン内を公転する地球型惑星 TOI-700 dがTESSの観測で発見された。^[1]
1月16日 - ダイオウイカのゲノムが初めて解読されたことを報告する論文が出された。^[2]
1月17日 - 世界で初めて原子の結合や分離の様子が撮影され、映像が公開された。^[3]
1月20日 - 中国の広東省で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のヒト-ヒト感染が確認されたと発表された。

2月

2月11日 - 世界保健機関(WHO)が、中国で発見された新型コロナウイルスによる疾患を「COVID-19」、国際ウイルス分類委員会(ICTV)がこのウイルスを「SARS-CoV-2」と命名した。

3月

3月5日 - NASAの火星探査ミッション「マーズ2020」の火星ローバーの名前が「パーサヴィアランス」に決まったと発表された。

4月

4月15日 - NASAは宇宙望遠鏡ケプラーによるトランジット法での観測データから、惑星ケプラー1649cを発見したと発表した。当初、この観測データは偽陽性(惑星のトランジットによるものでない)とされていたが、解析を改めて行った結果、存在が確認された。
4月22日 - タスマニア大学の研究によって、マイクロプラスチックによる汚染が南極でも確認された。^[4]^[5]

5月

5月5日 - 中国のロケット「長征5B」の初飛行が行われた。
5月30日 - アメリカの宇宙開発企業スペースXが、この日の午後3時22分(日本時間31日午前4時22分)、NASAの2人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船クルードラゴンを打ち上げ、初の有人飛行に成功した^[6]。

6月

6月3日 - マヤ地域で最古かつ最大の建造物「Aguada Fénix」が、アリゾナ大学の研究で発見された。この研究はLIDARを使って行われた。
6月4日 - 地球から約3140光年離れたケプラー160の周りを公転する、惑星ケプラー160dの存在が明らかになった。また、これと同時にケプラー160のハビタブルゾーン内にも、未知の惑星の存在の可能性が示された。この惑星候補はKOI-456.04と呼ばれている。
6月24日 - イタリアのシエナ大学の研究チームは、サウス・シェトランド諸島のキングジョージ島に生息するナンキョクトビムシから、ポリスチレンの破片が見つけたと発表し、既に南極における食物連鎖の中にプラスチックが侵入していることを確認した。^[7]

7月

7月23日 - 中国の火星探査機「天問1号」が、海南省にある文昌衛星発射場から長征５号ロケットで打ち上げられた。^[8]
7月27日 - ピッツバーグ大学が、AIを用いた前立腺がんの識別において、感度98%、特異度97％という最高精度を達成した。^[9]^[10]
7月30日 - NASAの火星探査ローバー「パーサヴィアランス」が打ち上げられた。

8月

8月5日 - ニューギニア島でこれまで13000種を超える維管束植物が確認されており、マダガスカルを抑えて、世界で最も植物学的に多様な島であることが分かった。^[11]
8月11日 - ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がCOVID-19に対するワクチン「スプートニクV」を承認し、ロシア保健省により登録された。^[12]

9月

9月2日 - 2019年5月に重力波検出装置LIGOが検出した信号が重力波であることを確認した論文が発表された。GW190521と呼ばれるこの重力波は、２つのブラックホールの合体によって発生し、合体後のブラックホールの質量は太陽の142倍とされる。この事例により、初めて中間質量ブラックホールの存在の明確な証拠が得られた。^[13]

10月

10月14日 - 科学誌『nature』に、260GPaという超高圧下、室温15℃で超伝導の実現に成功したとする、ロチェスター大学の研究論文が掲載された^[14]。
10月15日 - NASAは、アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)を使った観測で、土星の衛星タイタンの大気中にシクロプロぺニリデンラジカルを少量発見したことを発表した。^[15]
10月20日 - NASAの小惑星探査機「オサイリス・レックス」が小惑星ベンヌにタッチダウンし、サンプル採取した。

11月

11月1日 - サヘラントロプス・チャデンシスはヒト族ではなかったとする論文が発表された。^[16]
11月11日 - 固体脂質ナノ粒子を用いたCRISPR/Cas9が、動物のがん治療に初めて使用されたことが報告された。^[17]
11月23日 - アストラゼネカ社とオックスフォード大学が共同で開発したCOVID-19ワクチン「AZD1222」の予備試験結果を発表し、70％の有効性があるとした。
11月24日 - 日本標準時の午前5時半、中国の月探査機「嫦娥５号」が海南省にある文昌衛星発射場から長征５号ロケットで打ち上げられた。

12月

12月1日 - 中国標準時23時11分に、中国の月探査機「嫦娥５号」が月面に軟着陸した。^[18]
12月2日 - シンガポールにおいて、世界で初めて培養肉が認可を受けた。
12月5日～6日 - 日本の小惑星探査機「はやぶさ２」が小惑星リュウグウからサンプルを回収し、地球に帰還。5日にサンプルが入ったカプセルを分離した。カプセルは6日に大気圏に再突入し、オーストラリアのウーメラ砂漠で回収された。
12月11日 - HD 106906 b（英語版）の軌道運動が観測された。^[19]^[20]
12月17日 - 中国の月探査機「嫦娥5号」が月面サンプルを持ち帰り、帰還機が地球に着陸した。1976年以来の月面サンプルリターンミッションとなった。
12月18日 - 2019年4月と同年5月に検出された地球外知的生命体探査(SETI)の信号の候補BLC-1が報告された。この信号は2021年の研究で誤検出だったと結論付けられている。
12月22日 - 人工知能が月の低・中緯度地域に109,000個以上の新しいクレーターを発見した。^[21]^[22]
12月23日 - マスクが会話や咳の際に飛沫を拡散させるリスクを最大99.9%低減させるというエディンバラ大学の研究結果が発表された。^[23]

受賞

アーベル賞 - ヒレル・ファステンバーグ、グレゴリー・マルグリス
ウルフ賞
- ウルフ賞物理学部門 - Rafi Bistritzer、Pablo Jarillo-Herrero、Allan H.MacDonald
- ウルフ賞数学部門 - ヤコフ・エリアシュバーグ、サイモン・ドナルドソン
- ウルフ賞化学部門 - 受賞者なし
- ウルフ賞医学部門 - エマニュエル・シャルパンティエ、ジェニファー・ダウドナ
ブレイクスルー賞
- 基礎物理学ブレイクスルー賞 - イベントホライズンテレスコープ
- 生命科学ブレイクスルー賞 - ジェフリー・フリードマン、フランツ＝ウルリッヒ・ハートル、デヴィッド・ジュリアス、Virginia Man-Yee Lee
- 数学ブレイクスルー賞 - Tim Austin、Emmy Murphy、Xinwen Zhu
ノーベル賞

死去

カッコ内は生誕年である。

1月3日 - ルーベン・ハーシュ、アメリカの数学者(*　1927年)
1月25日 - 梁武東、中国の医師、新型コロナウイルスの院内感染で最初に死亡した人物(*　1959年)
1月26日 - ルイス・ニーレンバーグ、アメリカの数学者、アーベル賞受賞者(*　1925年)
1月29日 – フランク・プレス、アメリカの地球物理学者(*　1924年)
2月11日 – 金田康正、日本の計算機科学者(*　1949年)
2月13日 – ラジェンドラ・パチャウリ、インドの環境エネルギー専門家(*　1940年)
2月16日 – ラリー・テスラー、アメリカのコンピュータ科学者(*　1945年)
2月24日 – キャサリン・ジョンソン、アメリカの数学者(*　1918年)
2月28日 – フリーマン・ジョン・ダイソン、アメリカの理論物理学者、宇宙物理学者、サイエンスライター(*　1923年)
3月26日 – ロルフ・フーズゲン、ドイツの化学者(*　1920年)
3月29日 – フィリップ・アンダーソン、アメリカの物理学者、ノーベル物理学賞受賞者(*　1923年)
4月5日 – マーガレット・バービッジ、イギリスの天体物理学者(*　1919年)
4月8日 – ノーマン・I・プラトニック、アメリカのクモ学者(*　1951年)
4月11日 – ジョン・ホートン・コンウェイ、イギリスの数学者、コンウェイのチェーン表記などで知られる(*　1937年)
4月27日 – サラ・ミレッジ・ネルソン、アメリカの考古学者(*　1931年)
4月28日 – ロバート・マクレディ・メイ、イギリスの生物学者(*　1936年)
6月5日 – 川崎富作、日本の医師、医学博士、川崎病の発見者(*　1925年）
6月18日 – セルゲイ・フルシチョフ、アメリカの科学者、歴史学者(*　1935年)
7月6日 – ロナルド・グラハム、アメリカの数学者(*　1935年)
7月13日 – グラント・イマハラ、アメリカの電子工学技術者(*　1970年)
7月23日 – 小西正一、日本の生物学者(*　1933年)
8月4日 – フランシス・E・アレン、アメリカの計算機科学者、チューリング賞受賞者(*　1932年)
8月14日 – ケネス・キューネン、アメリカの数学者(*　1943年)
8月19日 - ボリス・パトン、ウクライナの金属工学者(* 1918年)
9月2日 – デヴィッド・グレーバー、アメリカの人類学者(*　1961年)
9月6日 - 杉村隆、日本の医学者(* 1926年)
9月21日 - アーサー・アシュキン、アメリカの物理学者、ノーベル物理学賞受賞者(* 1922年)
9月26日 – ジョン・D・バロウ、イギリスの天文学者、物理学者(*　1952年)
10月2日 – ヴィクター・アブラモヴィッチ・ザルガラー、ロシアの数学者(*　1920年)
10月7日 – マリオ・モリーナ、メキシコの化学者、ノーベル化学賞受賞者、メキシコ初のノーベル賞受賞者(*　1943年)
11月12日 - 小柴昌俊、日本の物理学者、天文学者、ノーベル物理学賞受賞者(* 1926年)
12月6日 - 有馬朗人、日本の物理学者、俳人、政治家(* 1930年)
12月22日 - エドムンド・クラーク、アメリカの計算機科学者(* 1945年)

出典

^ “NASA Planet Hunter Finds Earth-Size Habitable-Zone World”. Jet Propulsion Laboratory. 2021年12月1日閲覧。
^ “A draft genome sequence of the elusive giant squid, Architeuthis dux”. National Center for Biotechnology Information. 2021年12月1日閲覧。
^ “Imaging an unsupported metal–metal bond in dirhenium molecules at the atomic scale”. 2021年12月1日閲覧。
^ “Microplastics found for first time in Antarctic ice where krill source food”. The Guardian. (2020年4月22日)
^ “MICROPLASTIC POLLUTION RECORDED FOR FIRST TIME IN ANTARCTIC SEA ICE”. University of Tasmania. 2021年12月1日閲覧。
^ “スペースXの有人宇宙船、初の打ち上げに成功”. BBC. 2021年11月28日閲覧。
^ “プラスチック、南極の陸上食物連鎖に「すでに侵入」研究”. AFP. (2020年6月24日)
^ “China's Tianwen-1 Mars rover rockets away from Earth”. BBC. (2020年7月23日)
^ “An artificial intelligence algorithm for prostate cancer diagnosis in whole slide images of core needle biopsies: a blinded clinical validation and deployment study”. 2021年12月1日閲覧。
^ “Artificial intelligence identifies prostate cancer with near-perfect accuracy”. AAAS. 2021年12月1日閲覧。
^ “New Guinea has greatest plant diversity of any island in the world, study reveals”. The Guardian. (2020年8月5日)
^ “Russia's approval of a COVID-19 vaccine is less than meets the press release”. AAAS. 2021年12月1日閲覧。
^ “A “bang” in LIGO and Virgo detectors signals most massive gravitational-wave source yet”. LIGO Caltech. 2021年12月1日閲覧。
^ “Room-temperature superconductivity in a carbonaceous sulfur hydride”. Nature. 2021年11月28日閲覧。
^ “Weird ring-shaped molecule on Titan could be a building block to life”. NewScientist. 2021年12月1日閲覧。
^ “Study of partial left femur suggests Sahelanthropus tchadensis was not a hominin after all”. 2021年12月1日閲覧。
^ “CRISPR-Cas9 genome editing using targeted lipid nanoparticles for cancer therapy”. National Center for Biotechnology Information. 2021年12月1日閲覧。
^ “中国の無人探査機が月面着陸”. 共同通信. (2020年12月2日)
^ “First Detection of Orbital Motion for HD 106906 b: A Wide-separation Exoplanet on a Planet Nine–like Orbit”. The Astronomical Journal. 2021年12月1日閲覧。
^ “Hubble Pins Down Weird Exoplanet with Far-Flung Orbit”. NASA. 2021年12月1日閲覧。
^ “The moon may have far more lunar craters than previously known”. CNN. (2020年12月22日)
^ “Lunar impact crater identification and age estimation with Chang’E data by deep and transfer learning”. 2021年12月1日閲覧。
^ “Masks block 99.9% of large Covid-linked droplets: Study”. THE STRAITS TIMES. (2020年12月23日)

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 == できごと ==
 === 1月 ===
+*[[1月6日]] - [[アメリカ航空宇宙局|NASA]]が[[地球]]から101.4[[光年]]離れた[[赤色矮星]][[TOI-700]]の[[ハビタブルゾーン]]内を公転する[[地球型惑星]][[TOI-700 d]]が[[トランジット系外惑星探索衛星|TESS]]の観測で発見された。<ref>{{Cite web|url=https://www.jpl.nasa.gov/news/nasa-planet-hunter-finds-earth-size-habitable-zone-world|title=NASA Planet Hunter Finds Earth-Size Habitable-Zone World|accessdate=2021年12月1日|publisher=Jet Propulsion Laboratory}}</ref>
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+*[[1月16日]] - [[ダイオウイカ]]の[[ゲノム]]が初めて解読されたことを報告する論文が出された。<ref>{{Cite web|url=https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6962438/|title=A draft genome sequence of the elusive giant squid, Architeuthis dux|accessdate=2021年12月1日|publisher=National Center for Biotechnology Information}}</ref>
+*[[1月17日]] - 世界で初めて[[原子]]の結合や分離の様子が撮影され、映像が公開された。<ref>{{Cite web|url=https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6968940/|title=Imaging an unsupported metal–metal bond in dirhenium molecules at the atomic scale|accessdate=2021年12月1日}}</ref>
+*[[1月20日]] - [[中国]]の[[広東省]]で、新型コロナウイルス([[SARS-CoV-2]])のヒト-ヒト感染が確認されたと発表された。
 === 2月 ===
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+*[[2月11日]] - [[世界保健機関]](WHO)が、中国で発見された新型コロナウイルスによる疾患を「[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|COVID-19]]」、[[国際ウイルス分類委員会]](ICTV)がこのウイルスを「[[SARS-CoV-2]]」と命名した。
 === 3月 ===
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+*[[3月5日]] - NASAの[[火星]]探査ミッション「[[マーズ2020]]」の火星ローバーの名前が「[[パーサヴィアランス]]」に決まったと発表された。
 === 4月 ===
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+*[[4月15日]] - NASAは宇宙望遠鏡[[ケプラー (探査機)|ケプラー]]による[[トランジット法]]での観測データから、惑星[[ケプラー1649c]]を発見したと発表した。当初、この観測データは偽陽性(惑星のトランジットによるものでない)とされていたが、解析を改めて行った結果、存在が確認された。
+*[[4月22日]] - [[タスマニア大学]]の研究によって、[[マイクロプラスチック]]による汚染が[[南極大陸|南極]]でも確認された。<ref>{{Cite news|title=Microplastics found for first time in Antarctic ice where krill source food|newspaper=The Guardian|date=2020-4-22}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.imas.utas.edu.au/news/news-items/microplastic-pollution-recorded-for-first-time-in-antarctic-sea-ice|title=MICROPLASTIC POLLUTION RECORDED FOR FIRST TIME IN ANTARCTIC SEA ICE|accessdate=2021年12月1日|publisher=University of Tasmania}}</ref>
 === 5月 ===
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+*[[5月5日]] - 中国のロケット「[[長征5号|長征5B]]」の初飛行が行われた。
 *[[5月30日]] - [[アメリカ合衆国|アメリカ]]の宇宙開発企業[[スペースX]]が、この日の午後3時22分(日本時間31日午前4時22分)、[[アメリカ航空宇宙局|NASA]]の2人の[[宇宙飛行士]]を乗せた宇宙船[[クルードラゴン]]を打ち上げ、初の有人飛行に成功した<ref>{{Cite web|url=https://www.bbc.com/japanese/52865321|title=スペースXの有人宇宙船、初の打ち上げに成功|accessdate=2021年11月28日|publisher=BBC}}</ref>。
 === 6月 ===
+*[[6月3日]] - [[マヤ地域]]で最古かつ最大の建造物「Aguada Fénix」が、[[アリゾナ大学]]の研究で発見された。この研究は[[LIDAR]]を使って行われた。
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+*[[6月4日]] - 地球から約3140光年離れた[[ケプラー160]]の周りを公転する、惑星[[ケプラー160d]]の存在が明らかになった。また、これと同時にケプラー160の[[ハビタブルゾーン]]内にも、未知の惑星の存在の可能性が示された。この惑星候補は[[KOI-456.04]]と呼ばれている。
+*[[6月24日]] - [[イタリア]]の[[シエナ大学]]の研究チームは、[[サウス・シェトランド諸島]]の[[キングジョージ島]]に生息するナンキョクトビムシから、[[ポリスチレン]]の破片が見つけたと発表し、既に南極における[[食物連鎖]]の中にプラスチックが侵入していることを確認した。<ref>{{Cite news|title=プラスチック、南極の陸上食物連鎖に「すでに侵入」 研究|newspaper=AFP|date=2020-6-24}}</ref>
 === 7月 ===
+*[[7月23日]] - 中国の火星探査機「[[天問1号]]」が、[[海南省]]にある[[文昌衛星発射場]]から[[長征5号|長征５号]]ロケットで打ち上げられた。<ref>{{Cite news|title=China's Tianwen-1 Mars rover rockets away from Earth|newspaper=BBC|date=2020-7-23}}</ref>
-{{節スタブ}}
+*[[7月27日]] - [[ピッツバーグ大学]]が、AIを用いた[[前立腺癌|前立腺がん]]の識別において、[[感度]]98%、[[特異度]]97％という最高精度を達成した。<ref>{{Cite web|url=https://www.thelancet.com/journals/landig/article/PIIS2589-7500(20)30159-X/fulltext|title=An artificial intelligence algorithm for prostate cancer diagnosis in whole slide images of core needle biopsies: a blinded clinical validation and deployment study|accessdate=2021年12月1日}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.eurekalert.org/news-releases/558575|title=Artificial intelligence identifies prostate cancer with near-perfect accuracy|accessdate=2021年12月1日|publisher=AAAS}}</ref>
+*[[7月30日]] - [[アメリカ航空宇宙局|NASA]]の火星探査ローバー「[[パーサヴィアランス]]」が打ち上げられた。
 === 8月 ===
 {{節スタブ}}
+*[[8月5日]] - [[ニューギニア島]]でこれまで13000種を超える[[維管束植物]]が確認されており、[[マダガスカル]]を抑えて、世界で最も植物学的に多様な島であることが分かった。<ref>{{Cite news|title=New Guinea has greatest plant diversity of any island in the world, study reveals|newspaper=The Guardian|date=2020-8-5}}</ref>
+*8月11日 - [[ロシア]]の[[ウラジーミル・プーチン]]大統領が[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|COVID-19]]に対するワクチン「[[スプートニクV COVID-19ワクチン|スプートニクV]]」を承認し、[[ロシア保健・社会開発省|ロシア保健省]]により登録された。<ref>{{Cite web|url=https://www.science.org/content/article/russia-s-approval-covid-19-vaccine-less-meets-press-release|title=Russia's approval of a COVID-19 vaccine is less than meets the press release|accessdate=2021年12月1日|publisher=AAAS}}</ref>
 === 9月 ===
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+*[[9月2日]] - [[2019年]]5月に重力波検出装置[[LIGO]]が検出した信号が[[重力波 (相対論)|重力波]]であることを確認した論文が発表された。[[GW190521]]と呼ばれるこの重力波は、２つの[[ブラックホール]]の合体によって発生し、合体後のブラックホールの質量は[[太陽]]の142倍とされる。この事例により、初めて[[中間質量ブラックホール]]の存在の明確な証拠が得られた。<ref>{{Cite web|url=https://www.ligo.caltech.edu/news/ligo20200902|title=A “bang” in LIGO and Virgo detectors signals most massive gravitational-wave source yet|accessdate=2021年12月1日|publisher=LIGO Caltech}}</ref>
 === 10月 ===
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-*[[10月14日]] - 科学誌『[[ネイチャー|nature]]』に、超高圧下、室温15℃で[[超伝導]]を実現したとする論文が掲載された<ref>{{Cite web|url=https://www.nature.com/articles/s41586-020-2801-z|title=Room-temperature superconductivity in a carbonaceous sulfur hydride|accessdate=2021年11月28日|publisher=Nature}}</ref>。
+*[[10月14日]] - 科学誌『[[ネイチャー|nature]]』に、260GPaという超高圧下、室温15℃で[[超伝導]]の実現に成功したとする、[[ロチェスター大学]]の研究論文が掲載された<ref>{{Cite web|url=https://www.nature.com/articles/s41586-020-2801-z|title=Room-temperature superconductivity in a carbonaceous sulfur hydride|accessdate=2021年11月28日|publisher=Nature}}</ref>。
+*10月15日 - [[アメリカ航空宇宙局|NASA]]は、[[アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計]](ALMA)を使った観測で、[[土星]]の衛星[[タイタン (衛星)|タイタン]]の大気中に[[シクロプロぺニリデンラジカル]]を少量発見したことを発表した。<ref>{{Cite web|url=https://www.newscientist.com/article/2258658-weird-ring-shaped-molecule-on-titan-could-be-a-building-block-to-life/|title=Weird ring-shaped molecule on Titan could be a building block to life|accessdate=2021年12月1日|publisher=NewScientist}}</ref>
+*10月20日 - [[アメリカ航空宇宙局|NASA]]の小惑星探査機「[[オサイリス・レックス]]」が小惑星[[ベンヌ (小惑星)|ベンヌ]]にタッチダウンし、サンプル採取した。
 === 11月 ===
+*[[11月1日]] - [[サヘラントロプス・チャデンシス]]は[[ヒト族]]ではなかったとする論文が発表された。<ref>{{Cite web|url=https://phys.org/news/2020-11-partial-left-femur-sahelanthropus-tchadensis.html|title=Study of partial left femur suggests Sahelanthropus tchadensis was not a hominin after all|accessdate=2021年12月1日}}</ref>
-{{節スタブ}}
+*[[11月11日]] - [[固体脂質ナノ粒子]]を用いた[[CRISPR/Cas9]]が、動物のがん治療に初めて使用されたことが報告された。<ref>{{Cite web|url=https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7673804/|title=CRISPR-Cas9 genome editing using targeted lipid nanoparticles for cancer therapy|accessdate=2021年12月1日|publisher=National Center for Biotechnology Information}}</ref>
+*[[11月23日]] - [[アストラゼネカ|アストラゼネカ社]]と[[オックスフォード大学]]が共同で開発した[[COVID-19ワクチン]]「[[AZD1222]]」の予備試験結果を発表し、70％の有効性があるとした。
+*11月24日 - [[日本標準時]]の午前5時半、中国の月探査機「[[嫦娥5号|嫦娥５号]]」が[[海南省]]にある[[文昌衛星発射場]]から[[長征5号|長征５号]]ロケットで打ち上げられた。
 === 12月 ===
+*[[12月1日]] - [[中国標準時]]23時11分に、中国の月探査機「[[嫦娥5号|嫦娥５号]]」が[[月面]]に軟着陸した。<ref>{{Cite news|title=中国の無人探査機が月面着陸|newspaper=共同通信|date=2020-12-2}}</ref>
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+*[[12月2日]] - [[シンガポール]]において、世界で初めて[[培養肉]]が認可を受けた。
+*[[12月5日]]～[[12月6日|6日]] - [[日本]]の小惑星探査機「[[はやぶさ2|はやぶさ２]]」が小惑星[[リュウグウ (小惑星)|リュウグウ]]からサンプルを回収し、地球に帰還。5日にサンプルが入ったカプセルを分離した。カプセルは6日に[[大気圏]]に[[大気圏再突入|再突入]]し、[[オーストラリア]]の[[ウーメラ砂漠]]で回収された。
+*[[12月11日]] - {{仮リンク|HD 106906 b|en|HD 106906 b}}の軌道運動が観測された。<ref>{{Cite web|url=https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-3881/abc012|title=First Detection of Orbital Motion for HD 106906 b: A Wide-separation Exoplanet on a Planet Nine–like Orbit|accessdate=2021年12月1日|publisher=The Astronomical Journal}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.nasa.gov/feature/goddard/2020/hubble-pins-down-weird-exoplanet-with-far-flung-orbit|title=Hubble Pins Down Weird Exoplanet with Far-Flung Orbit|accessdate=2021年12月1日|publisher=NASA}}</ref>
+*[[12月17日]] - 中国の月探査機「[[嫦娥5号]]」が月面サンプルを持ち帰り、帰還機が地球に着陸した。[[1976年]]以来の月面サンプルリターンミッションとなった。
+*[[12月18日]] - [[2019年]]4月と同年5月に検出された[[地球外知的生命体探査]](SETI)の信号の候補[[BLC-1]]が報告された。この信号は[[2021年]]の研究で誤検出だったと結論付けられている。
+*[[12月22日]] - [[人工知能]]が[[月]]の低・中緯度地域に109,000個以上の新しい[[クレーター]]を発見した。<ref>{{Cite news|title=The moon may have far more lunar craters than previously known|newspaper=CNN|date=2020-12-22}}</ref><ref>{{Cite web|url=https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7755906/|title=Lunar impact crater identification and age estimation with Chang’E data by deep and transfer learning|accessdate=2021年12月1日}}</ref>
+*12月23日 - [[マスク]]が会話や咳の際に飛沫を拡散させるリスクを最大99.9%低減させるという[[エディンバラ大学]]の研究結果が発表された。<ref>{{Cite news|title=Masks block 99.9% of large Covid-linked droplets: Study|newspaper=THE STRAITS TIMES|date=2020-12-23}}</ref>
 == 受賞 ==
 * [[アーベル賞]] - [[ヒレル・ファステンバーグ]]、[[グレゴリー・マルグリス]]
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 == 死去 ==
+カッコ内は生誕年である。
+*[[1月3日]] - [[ルーベン・ハーシュ]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[数学者]](*　1927年)
+*[[1月25日]] - [[梁武東]]、[[中国]]の医師、[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス]]の院内感染で最初に死亡した人物(*　1959年)
+*[[1月26日]] - [[ルイス・ニーレンバーグ]]、アメリカの数学者、[[アーベル賞]]受賞者(*　1925年)
+*[[1月29日]] – [[フランク・プレス]]、アメリカの地球物理学者(*　1924年)
+*[[2月11日]] – [[金田康正]]、[[日本]]の計算機科学者(*　1949年)
+*[[2月13日]] – [[ラジェンドラ・パチャウリ]]、[[インド]]の環境エネルギー専門家(*　1940年)
+*[[2月16日]] – [[ラリー・テスラー]]、アメリカのコンピュータ科学者(*　1945年)
+*[[2月24日]] – [[キャサリン・ジョンソン]]、アメリカの数学者(*　1918年)
+*[[2月28日]] – [[フリーマン・ダイソン|フリーマン・ジョン・ダイソン]]、アメリカの理論物理学者、宇宙物理学者、サイエンスライター(*　1923年)
+*[[3月26日]] – [[ロルフ・フーズゲン]]、[[ドイツ]]の化学者(*　1920年)
+*[[3月29日]] – [[フィリップ・アンダーソン]]、アメリカの物理学者、[[ノーベル物理学賞]]受賞者(*　1923年)
+*[[4月5日]] – [[マーガレット・バービッジ]]、[[イギリス]]の天体物理学者(*　1919年)
+*[[4月8日]] – [[ノーマン・I・プラトニック]]、アメリカの[[クモ]]学者(*　1951年)
+*[[4月11日]] – [[ジョン・ホートン・コンウェイ]]、イギリスの数学者、[[コンウェイのチェーン表記]]などで知られる(*　1937年)
+*[[4月27日]] – [[サラ・ミレッジ・ネルソン]]、アメリカの[[考古学者]](*　1931年)
+*[[4月28日]] – [[ロバート・メイ|ロバート・マクレディ・メイ]]、イギリスの生物学者(*　1936年)
+*[[6月5日]] – [[川崎富作]]、日本の医師、医学博士、[[川崎病]]の発見者(*　1925年）
+*[[6月18日]] – [[セルゲイ・フルシチョフ]]、アメリカの科学者、歴史学者(*　1935年)
+*[[7月6日]] – [[ロナルド・グラハム]]、アメリカの数学者(*　1935年)
+*[[7月13日]] – [[グラント・イマハラ]]、アメリカの電子工学技術者(*　1970年)
+*[[7月23日]] – [[小西正一]]、日本の生物学者(*　1933年)
+*[[8月4日]] – [[フランシス・E・アレン]]、アメリカの計算機科学者、[[チューリング賞]]受賞者(*　1932年)
+*[[8月14日]] – [[ケネス・キューネン]]、アメリカの数学者(*　1943年)
 *[[8月19日]] - [[ボリス・パトン]]、[[ウクライナ]]の金属工学者(* 1918年)
-*[[9月6日]] - [[杉村隆]]、[[日本]]の医学者(* 1926年)
+*[[9月2日]] – [[デヴィッド・グレーバー]]、アメリカの[[人類学者]](*　1961年)
-*[[9月21日]] - [[アーサー・アシュキン]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[物理学者]]、[[ノーベル物理学賞]]受賞者(* 1922年)
+*[[9月6日]] - [[杉村隆]]、日本の医学者(* 1926年)
+*[[9月21日]] - [[アーサー・アシュキン]]、アメリカの[[物理学者]]、[[ノーベル物理学賞]]受賞者(* 1922年)
-*[[11月12日]] - [[小柴昌俊]]、日本の物理学者、天文学者、ノーベル物理学賞受賞者(* 1926年)
+*[[9月26日]] – [[ジョン・D・バロウ]]、イギリスの[[天文学者]]、物理学者(*　1952年)
-*[[12月6日]] - [[有馬朗人]]、日本の物理学者、俳人、政治家(* 1930年)
+*[[10月2日]] – [[ヴィクター・アブラモヴィッチ・ザルガラー]]、ロシアの数学者(*　1920年)
+*[[10月7日]] – [[マリオ・モリーナ]]、[[メキシコ]]の化学者、[[ノーベル化学賞]]受賞者、メキシコ初のノーベル賞受賞者(*　1943年)
+*[[11月12日]] - [[小柴昌俊]]、日本の物理学者、天文学者、[[ノーベル物理学賞]]受賞者(* 1926年)
+*[[12月6日]] - [[有馬朗人]]、日本の物理学者、[[俳人]]、政治家(* 1930年)
 *[[12月22日]] - [[エドムンド・クラーク]]、アメリカの[[計算機科学者]](* 1945年)
 == 出典 ==
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 == 関連項目 ==
+*[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症の世界的流行]]
-* [[科学史]]
+*[[科学史]]
 ** [[医学史]] - [[医学と医療の年表]]
 ** [[化学史]] - [[化学元素発見の年表]]